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EM試作公演第2弾『マリオネット』上演します!

お久しぶりです。そらです。
前回、学生団体初のオンライン演劇の作・演出をしてから一ヶ月。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
ちょうどその時、とある団体のオンライン演劇の一部がTwitterに流れ、大変にバズっていたのを思い出します。
そしてその後も新たにオンライン演劇をうつ団体がいくつも立ち上がり続けた5月。
特に柄本明を中心とした4人の俳優陣が新たに旗揚げた劇団年一や、三谷幸喜原作の舞台を朗読する『12人の優しい日本人を読む会』は大きな反響を呼びました。

そんな中私たちはというと…
前回の公演が終わって3日ほど後に、また同期と”公演の打ち上げ”と称してオンライン演劇について話していた時、ふとある一言が浮かび上がりました。

オンライン演劇って役者同士のZoom会話を観客が覗き込む方式のものしかないよね

確かにそれまでにあったオンライン演劇の舞台は、友達同士のテレビ通話、テレワーク、Zoom合コンなど、どれもZoomで役者同士が会話しそれを上演することが前提となっていました。
学生団体初のオンライン演劇を打つことに成功させ、気を良くしていた私たち。


まだ世にない新しいオンライン演劇を作りたい!

と決意することになったのでした。

まず、今回選んだ舞台はYouTube
オンライン演劇を上演する場がYouTube上であることにヒントを得たのです。
また、私の同期は(SFC生らしく)パソコンが大好きな人たち(私自身はからきしダメなんですが笑)、その力をフルに活用し、テクニカル演出も存分に取り入れようと挑戦的になっていきました!

実際に脚本を書きながら演出を考え始めたのが5月中旬。
すぐに私は、オンライン演劇を創作する上で避けることのできない問題にぶち当たりました。
それは、テクニカルは非常に映像と相性が良い、ということです。
やろうと思えばどんな画面編集もできてしまいます。しかし私たちが目指しているのは演劇!ドラマや映画などの映像ではなく演劇なのです。


このままでは”Zoom演劇からの脱出”を通り越して”演劇からの脱出”になってしまう…


ここで再度あの”演劇とはなんなのか”議論が巻き起こりました。カメラのカット割や切り取る場所など、やろうと思えば見せたいところだけを見せることもできるし、生放送をしなければ編集だって付け加えられる。しかしそれをしてしまったら演劇と名乗れないのではないか?
“演出”というのは観客にいかに効果的に物語を伝えるかを考える仕事ですから、観客の目線の誘導を行うために何ができるかということも常に考えています。
劇場では目立たせたい役者がいたらサスペンション(通称サス)という役者の頭上から照らすライトをつけることができました。舞台の右半分だけ照らして左半分で役者に演技させることで舞台上に複数の場を生み出すこともできました。(舞台上で特に照明は観客の目線を誘導するのにここまで効果的だとは、知ってはいたものの新たに思い知らされましたね…)


しかし、役者は各自宅にいてサスをつけることは叶いません。部屋の電気を消してもらうことはできますが、役者自身がオペをするしかありません。
遠隔でできる演劇の効果的な演出を考えるにあたって、私は舞台上での演出方法を1から色々と洗い出し、何ができるかを考えることにしたのです….

そんな試行錯誤を続け、大学のオンライン授業の空きコマもフルに利用しながら稽古を積み重ねたEM試作公演第2弾は、ついにこの後本日の23時に1ステージ目の幕を開けます!今までの劇場での上演経験とテクニカル演出を掛け合わせた力作です!詳しくはこちら
新たなオンライン演劇の可能性をその目でご覧ください!そして、そもそも今回の作品は演劇と言えるのか、また議論しましょう!


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