「子どもが生まれたら遠出はできない」は思い込みだと気づいて、宇都宮で食べた餃子が最高だった話
誰もそんなルールを敷いていないのに、無意識に、無自覚に私が諦めていたことがあった。
「母親になったら平日に一人でふらっと東京から出て、旅に出ることはできない。」
無自覚な諦めに気づいて、最高に美味しい餃子とビールを東京から宇都宮に行って、食べてきた。
それはそれは最高だった。
もっちりぷりぷりの餃子は、幸せの味だった。
念願の「昼間っから栃木のクラフトビールと餃子を食べる」が叶って、もちろん、餃子の味も一級だったけど、現地で食べる喜びで身体中の細胞がワクワクしているようなニヤつきが伴う美味しさだった。
出産するまで47都道府県を巡って美味しいものを探していた
前職は、全国の美味しいものを見つけて東京の店舗で販売する食品バイヤー。全国をまわって、名産品を食べていた。
滋賀で鮒寿司を1日10種類食べたり、和歌山の梅農家をたずね、2日で20種類の梅干しを食べたり。47都道府県の名産名物が大好きだ。
旅行も好きで、学生時代はユースホステルと青春18きっぷをつかって、日本中を貧乏旅行していた。
いろんな場所で、その土地の話を聴いて、土地らしい名物の歴史を聴いて食べることも見ることも好きだ。
そんなわたしが"母親"になって、無自覚に諦めていたことがあった。
「一人で自由に東京から出ること」だった。
おそろしいほどに無自覚に、そんな「あきらめ」を持っていることに気づくほどもないほど、無理だと思っていた。
こんなこと当然すぎて、言葉にしないほど無自覚に。諦めていたことに気づけないほど実は「無理だよね」と諦めていた。
勝手に行けないを選択していた私に気づいた
去年の12月。ふと、気がついた。
私が当たり前に無理だと思っていた「東京から出て日帰りの旅をする」は
全然無理なことではないのではないか???
気づきは、突然で偶然だった。
友人と来年の野望の話をしていて
「来年は、もっといろんな人に会いに行きたいんだよね。
できれば東京をとびだしてさ、他の県に美味しいもの食べに行きたいんだけどね。でもまあ難しいだけどね」
6年かけて言い慣れたセリフ。当たり前にぽろっと出していた。
「え?日帰りでも無理なの?」
友人がキョトンとした顔でたずねてくれた。
膝カックンされて、バランスを崩すような一言だった。
あれ?なんでわたし、無理だって思ってた?
もういけるんじゃない?授乳もミルクもいらないよ。
外泊は無理でも、朝早く出かけて、夜帰ってくれば、電車で行けるよね。
脳天直撃、青天の霹靂!
視界がひっくり変えるような衝撃だった。
「仕事で」宇都宮に行ってきたよ
この気づきから、すぐにX(旧Twitter)でつぶやいたところ、宇都宮在住のスイさん がメッセージをくれた。
「外に行っていいんだ!」という気づきによって生まれた許可は、まさかのX(旧Twitter)仲間の声で形になった。
あれよあれよと決まり、宇都宮で「彫金ワークショップ」をすることになった。
気づいて行動が変わると世界が一変するとはまさにこのことだ。
在来線で約2時間。
途中、大宮すぎたあたりから、スマホを見るのも本を読むのもやめて、車窓から外を眺めながらぼんやり過ごした。
なんともいえない高揚感。
ただ、在来線にのっているだけ。
新宿湘南ラインというありふれた電車に乗っているだけ。
なのにニヤニヤがとまらない。
ついに!栃木県宇都宮にやってきた。
じわじわこみ上げてくる喜び。
10年前の自由に好き勝手やっていたころ。電車の中で商談資料に目を通して、時間に余裕なく焦っていた感覚と、今回はどんな美味しいものに出会えるかとワクワクしていたあの感覚。
いろんなものが蘇ってきていた。
たかがそれだけ。
海外に行ったわけでも、宇宙に行ったわけでもない。
関東の中をちょっと2時間移動しただけ。
たったそれだけのことだけど、あの日の私はとても広い世界にやってきたような冒険に出かける子どものような気持ちだった。
新しい扉がバタンと開いた。
そんな感覚だった。
彫金ワークショップで4時間じぶんの世界に没頭してもらう
といっても、ただ観光で餃子を食べにきたわけではない。
だいじなポイント、お仕事としてやってきたこと。
お仕事といっても、私の悦びを体現するワークショップだ。この時間も喜びに溢れているので、終始幸せだった。
ワークショップの原点も私の「あきらめ」があり、諦めていた私に気付いたからこそ誕生したワークショップだ。
今回の宇都宮には、2種類のあきらめが喜びに変わったスペシャルな日となったのだ。
2022年からコツコツ続けている「Art me 彫金ワークショップ」を、初めて電車で遠くまで行って、開催した。
これもまた大きな喜びを構成する一つ。私の幸せに直結する出来事だった。
お楽しみのビールと餃子で乾杯だ!
無事にみんなで制作も終わり、そのまま参加者さんと一緒に
「お楽しみの宇都宮餃子と、宇都宮クラフトビールで乾杯だ!」
この瞬間のために、朝6時に起きて行ったといってもいいほど美味しかった。
そうだ、現地で食べるご当地飯は美味しいのだ!
パリッとカリッと、中身にぷりぷりの肉のかたまりが入っている焼き餃子。
麻婆タレがピリリとして、ビールをぐいっと飲んで痺れる美味しさ。
ゴロッと入ったエビに、優しいホタテ…
上品で、でもパンチが効いて、何より「宇都宮で食べる餃子最高だね!」と宇都宮に住む人と喜び合いながら食べた。
どんなに美味しい餃子も、この日もし一人で食べていたらあれほど美味しくはなかったかもしれない。
一緒に4時間ものづくりを体験した、初対面だけどもうすっかり仲間となった3人で食べる、この味が最高なのだ!
ありがとう宇都宮!
無意識のあきらめに気づき、
飛び出したわたしよ、ありがとう!
夕食も宇都宮の餃子とハイボールをいただいた
感謝し感動し、もちろん帰りにお土産も買ってきた。
たくさんありすぎてわからなかったから、鉄腕アトムみたいな名前の餃子を買って帰って、その日の夜にまた「餃子好きの娘たち」と食べた。
餃子三昧!最高だ!私はそれほど餃子が好きなのだ。
気がつくと6年。
自分で自分に鎖をつけていたけれど、私は外に行こうと思えば出かけられる。
どこに行くことを誰も止めないし、夫に話せば朝の保育園など協力してくれる。だいじょうぶだ。わたしは自分がやりたいことをやっていんだ!
そんな胸の高鳴りと、お腹いっぱいにして帰ってきた3月4日だった。
最後まで読んでくれてありがとうございます!
国際コーチング連盟PCC
CTI認定CPCC®︎
坂口佳世
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