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プリンセスに憧れる娘たちにかける言葉が見つからない〜英国王室のニュースから

イギリス王室のハリー王子と妻メガン妃が米テレビのインタビューでイギリス王室での苦しかった経験を吐露した。このインタビュー内で「人種差別」「メンタルヘルス」などの、トピックスが話されたことにイギリス内でも大きな衝撃が走った。番組司会者ピアス・モーガンは「メガン妃の発言を信じない」などと批判したことで番組を降板。彼の発言には4万1000件を超える苦情が集まった。また、ウイリアム王子もロイヤルファミリーは「人種差別的な家族ではまったくない」とコメントするなど、イギリスでは、賛否両論、連日王室のニュースでもちきりだ。

ディズニープリンセスに憧れる娘たち

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娘たちは、ディズニープリンセスが大好き。理由は単純で「かわいいドレス」を着ているから。素敵なドレス、きれいな靴、リッチで裕福な生活。何でも欲しい物が手に入りそうな環境というものに憧れている。

先日開催された子どもたちの読書の祭典「ワールドブックデー」のチャレンジで、次女は「シンデレラ」の人形劇を自分で撮影した。娘が好きなシーン。王子様とシンデレラが、ボールルームで踊っていたら、12時になって、シンデレラが走って帰る途中ガラスの靴を一つ落としてしまうというくだりを人形を使って表現した。これを、自身のYouTubeチャンネルに動画をあげて、宿題として、そのリンクを提出していた。これが評価されて、今日、見事に、£10(1500円程度)の本のギフトカードをゲットしてきた。

プリンセスになったら幸せになれるのか?〜娘たちの考察

学校からの宿題や、イギリス王室のニュースもあり、娘たちと「プリンセス」について話す機会があった。

「プリンセスになったら幸せになれると思う?」と聞くと二人とも「そうは思わない」と答えた。プリンセスに憧れる気持ちと、実際プリンセスになる事は違う世界線なのだろう。3年生の娘は、「プリンセスになったら、いろんな責任があるから、大変だと思う」と言う。自分のことだけを考えているんじゃなくて、誰かを助ける仕事があるし、そんな「責任」が自分への負担になりそうだという。5年生の娘は「世界中から注目されて、プライバシーもないし、めんどくさそう」という。

話しているうちにわかったことは、「プリンセス」に対する憧れは、やはり、かわいいドレスからくるもの。実際のところ、かわいいドレスがもっと楽に着れるなら、プリンセスになる必要はなく、むしろ、現実を見て、プリンセスにはなりたくはないみたいだ。娘たち曰く「プリンセスになっても、メガン妃は幸せじゃないみたい」。

娘たちにかける言葉

ディズニープリンセスのストーリーが好きな娘たち。でも、ストーリーの最後の文章、「王子様と結婚して末永く幸せに暮らしました」を過信しないことを伝えておくのが精一杯だろうか。王子様が全部お膳立てして幸せを用意してくれるわけじゃない。結婚がゴールではなく、そこからいろんな責任、いろんな困難と、自分自身が向き合わなければならない。娘たちの話しを聞いていると、私なんかに言われなくても、何か自分たちで感じているみたいではあるけれど。

娘たちは、メガン妃が、アメリカ番組でインタビューに答えたことを知り「イギリスのことも、私たちイギリスに住む人のことも、王室のことも嫌いなのかな」とボソリとつぶやいた。「本人に聞いてみないとわからないけど」と言うよりほかない。

誰かが辛い気持ちになっているのは、見ているこちらも辛くなる。世の中でも、どこの家庭内でも、議論して、改善していかなければならないことが山積しているはず。イギリス王室のみんなも、メガンもハリーも、批判している人も、批判されている人も、「どうか、みんな幸せでいて欲しい」と思うばかりである。




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