ドグラ・マグラ読んで発狂したのはこの世で横溝正史とワイだけ説
最近、TLでチラホラとドグラ・マグラの話題を見るようになったので、色々と思い出したことを書いて行こうかなと思ったりなんなり。
ところでこのゲームやった?
やります! はよく聞くけどやりました! はほとんど聞かないことでお馴染みの処女作です。(やんなくてもいいよ!笑)
実はこの作品には、ドグラ・マグラを読んで以降に起きた幻覚体験などを反映させた場面があり、
特にこの場面はまさにそれという部分です。
こういう奇妙奇天烈な場面もあり、主軸のストーリーが左翼じみていることもあって(同和地区を舞台にして、解放令や中国残留孤児などの話題も取り上げている)、なかなか理解しがたい内容になっていることは否めない一作…あ、ちなみに「ヘクソカズラ」を作った経緯については以下の記事に書いてあります。
最初に補足ですが、閉鎖病棟・保護室の取材に関してはブチ込まれたわけではなく、マジで普通に見学しに行っただけなのでその辺りは先に説明しておきます。(ただ頭おかしくなっていた時期とはわりと被っている)
ドグラ・マグラを読んだのは確か18歳か19歳のときで、当時は安部公房(現国の教科書で読んでハマッた)や人間椅子(バンド)などが切っ掛けで、近現代文学に興味が湧いていた頃でした。ちなみに卒論も近現代文学のゼミで書いた。
私の記憶が正しければ、横溝先生はドグラ・マグラを読んだ後にちょっとおかしくなってたようなのですが、内容としては「読むと発狂する」というものではないと思います。
一個人の見解ですが、この話は呉一郎というよりは正木先生が主役のお話で、作中に非常に長く掲載されている論文の部分が、表現したかったことのメインではないだろうか? と思ったりもします。精神科医療に関して思っていることが種々あったのでは、と読んだ当時は思いました。つまり奇書というよりも、精神科医療にスポットを当てたもんではないかと解釈していたわけです。(今の私としては「これはこう」とかはあんまり思わないようにしていますが)
それでなぜ私がおかしくなったかというと、実はめちゃくちゃ暗示にかかりやすいタイプで、さらに言えば緊張やショックで気絶したりすることもままある意思クソザコ芸人だったりします。悲惨。誰も私に催眠術をかけたりするなよ! フリではない!
ドグラ・マグラを切っ掛けとして精神科医療について調べ始めた私は、その症例なんかに影響されたのか、架空の虫や鳥や人間が見えたりすることは日常茶飯事になっていきました。(ゲームに反映されているのはそのうちの一例ですね)
虫に関しては、気が付くと身体の上をぬるぬる歩き回っているようなレベルで一番よく見えていました。鳥は部屋の上の方を、三羽くらいのカラスが飛び交っているようなイメージで、これは他人が驚いていなければ幻覚だと認識できるので割りと無視できました(自分はビビるけど)。
幻覚にビビッて道路に飛び出したりすることが増えたワイは、こりゃあかんのでは? と思い始め、(病院じゃないとこで)出逢った精神科医の先生に相談したところ「病院行け、頭のだぞ」というお達しを受け(実際は「飛蚊症とかもあるなら脳外科行って調べてもらった方がいいですよ」と言われた、精神科じゃなくて頭がヤバイと言われるのがジワる)……たけどめっちょ怖かった私は行きませんでした。脳調べるって怖くね?!
これらのことは、大体半年? か一年? くらいで収まり、現在はほぼなくなったと思います。だからまあ、振り返ってみると、あれってそういう暗示に掛かってたのかなあ……と思います。免許取るときにしんどすぎて再発したことがありましたが(今では立派なペーパードライバー)。なんか疲れるとボロボロ出ちゃうみたいですね。
共感性っていうのでしょうか、人が怒られてるとなんでか自分が怒られてるような気持ちになって泣きたくなったりするし、人が死んだニュース見ると全然知らない人なのにめっちゃ泣いたりするしな……京アニの事件以降それが顕著になりましたね……
まあそういうわけで、ドグラ・マグラを読んで発狂したわけではないけど、ドグラ・マグラを起点として頭おかしくなったのは事実だと思うので、そういう稀有な人間もいるよというお話でした。
閉鎖病棟を取材したときの話も付記しようかと思いましたが、やっぱりプライバシーがあるので、具体的には書けません。そういうこともあってかなり大雑把で粗いですが、ゲーム本編にもちょっとだけ取材した内容も含まれていると思うので、気が向いたら覗いてやってください。
P.S.
この世にワイだけではないかシリーズ、「弁当にチョロっと入っている素パスタが好き」も入るのではないかと思った。
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