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MT車(マニュアル車)でやってはいけない事とやった方がよい事!

3級整備士の闇です!

第78回の今回はMT車について書いていきたいと思います

車の寿命や乗り心地は運転手のクセによって差が出ますが、MT車(マニュアル車)の場合は特にその差が出てきます。

MT車を運転する場合は両腕と両足を使いますが操作してない手足が無意識のうちに車の操作部分に触ったり置いてしてしまいがちです。無意識な行動が実は車の寿命を縮めているという事は決して少なくありません。

本記事では教習所では教えてくれない様なMT車でやってはいけない事(車の寿命が縮む事)、また車にとって良い事、乗り心地が良くなる事等を挙げていきます。専門的な事はなるべく抜きにして直感的に分かる様に説明していきます。

〈クラッチ・ミッション系のパーツを傷める行為〉

MT車は変速を全て自分で行うので運転の仕方によってはクラッチ・ミッション系のパーツを傷めてしまいます。パーツを傷める主な原因として、クラッチを乱暴に繋ぐ、クラッチをしっかり切っていない状態でギアを変えるという行為ですが、他にもついつい行ってしまいがちで実はミッションを傷める運転のクセ等をまとめていきます。

〈過度な半クラッチはNG〉

教習所では交差点を曲がる時や狭い道を走る時に半クラッチで走る様に教えますが半クラは長ければ長い程クラッチ板は減ってしまいます。クラッチ板は消耗品なので必要以上には半クラで走らない様にしましょう。

クラッチ板は上手い人だと10万km以上持つと言われていますが、半クラを多用する人の場合は5万kmも持ちません。クラッチ板が消耗すると前兆としてアクセルを吹かしても車があまり進まなくなります。最終的にはクラッチを繋いだのに車が動かなくなってしまったりします。

なので半クラはなるべく使わない様にしましょう。半クラをあまり使わくてすむコツはクラッチを繋ぐ前はアクセルを吹かし過ぎない事です。坂道発進の時も教習所では3,000回転位まで吹かす様に教わると思いますがここまで吹かす必要もありません。

〈左足はクラッチの上に乗せておかない〉

左足をクラッチペダルに乗せっ放しにすると無意識のうちに半クラ状態になってしまいます。先述した様に半クラはクラッチ板の寿命を縮めるだけです。

乗せっ放しにすると何よりも足が疲れるだけなのでクラッチを操作しない時の左足はフットレストかクラッチの手前当たりに置いておきましょう。

〈シフトノブを握りっ放しにしない〉

シフトノブを常に握り続ける人がいますが、この行為はミッションには良くありません。ギアが入っている状態で走っているとギアの振動がシフトノブまで伝わります。何も置いてない状態だと振動がシフトノブを介して逃げ場がありますが、握っていると振動の逃げ場が無くなりミッションに負担がかかってしまします。

また握りっ放しにしていると何かの振動でニュートラルに抜けてしまう可能性も有ります。クラッチを切っていない状態でシフトノブを動かす行為もミッション系のパーツを傷めてしまいます。

なのでシフトノブを握りっ放しにするのはやめましょう。見た目も良くありませんしハンドルを握るのが片手だけになってしまうのでいざという時にハンドル操作もおろそかになってしまいます。

〈ギアの入りが中途半端な状態でクラッチを戻さない〉

MT車を運転した事がある方はおそらく誰もが経験した事があるとは思いますが、ギアがしっかり入っていない状態でクラッチを繋いで「ガリガリ」と鳴った事はあるでしょう。音からも分かると思いますがパーツが削れている音です。

もし音が鳴ったらすぐにクラッチを踏み直してギアをしっかり入れてからクラッチを繋ぎましょう。車の種類によってはギアが入りづらい場合もありますのでゆっくり落ち着いてギアを入れる様にしましょう。

〈ガタガタ道でシフトチェンジを行わない〉

ガタガタ道でギアを変える行為もミッションを傷めてしまいます。ガタガタ道ではタイヤの回転がまず安定していません。また左足も思う様に操作できない場合があるので結果的にクラッチを乱暴に繋ぐ事になります。

なのでクラッチを切った状態でガタガタ道に突入してしまったらしばらく繋ぐのを見送って平らな道になってから繋ぐ様にしましょう。

〈クラッチの下にマットを敷かない〉

純正マットを保護する為にマットを複数枚使用する方が割といますが、クラッチの下にはマットを敷かない様にしましょう。クラッチの下にマットを敷いてしまうとクラッチを踏んでも、マットの厚みで動力が完全に切れない場合があります。

動力が伝わった状態でギアを動かすとミッションを傷めてしまいます。

〈変速ショックを少なくする為に〉

MT車の場合は運転の仕方によって変速ショックが大きくなったり小さくなったりします。下手な運転手の隣に乗るとギアチェンジを行う度に縦にユラユラと揺らされてしまいます。

変速ショックが大きいという事は当然ミッションにも負担がかかっているので変速ショックが少ないのに越した事はありません。

変速ショックが生じる原因はタイヤの回転とエンジンの回転が合っていないからです。つまり変速ショックを少なくする為にはアクセルで回転数を調整しながらクラッチを繋ぐ必要があります。

シフトアップでもシフトダウンでも理屈は同じです。アイドリングの回転数でクラッチを繋ぐとエンジンブレーキがかかる様なら少しアクセルを吹かせば回転数を合わせる事が出来ます。

ただこれをいきなり行うのは難しいので最初のうちはアクセルを軽く吹かしながらクラッチをゆっくり繋いでいく事から行ってギアに対しての回転数を体で覚えてから徐々にクラッチの繋ぎを早めていきましょう。

〈車の具合を良くするには適度に乗って適度に回転数を上げる〉

車を大事にしたいが為にあまり車に乗らない方もいます。車は乗らな過ぎるとどんどん具合が悪くなってしまします。またわずか数百メートルだけ走って終わりという「チョイ乗り」ばかり繰り返すのも車に良くありません。

どの位乗れば良いかと言うこれといった基準はありませんが、最低でも月一給油分位は走った方が良いでしょう。

また回転数もたまには上げた方が良いと言われています。なので普段あまり車に乗らない方もたまには遠出、あるいは長めのドライブをした方が良いと思います。

〈まとめ〉

MT車は自分でギアを変えるのでクラッチ・ミッション系の傷み方は運転手の腕次第と言っても過言ではありません。

クラッチ・ミッション系に負担がかからない運転とは
・クラッチを完全に切ってからシフトノブを動かす
・ギアをしっかり入れてからクラッチを繋ぐ
・クラッチを滑らかに繋ぐ(半クラはあまり使わずに)

行き着く所はこの3点だけです。

おそらくこの記事を読んでいる方はMT車が好きで、大事に上手く乗りたいという方が多いと思います。やってはいけない事とやった方が良い事の意味をよく理解して車にとって負担がかからない運転を心掛けましょう!

今回はMT車について話させていただきました。

ぜひまた見に来てください!

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