JOKER
かの有名なバットマンの代表的なヴィラン
ジョーカーにスポットライトを当てた作品
正直正気かどうか疑う題材なんですけれど
ジョーカーは類を見ない狂気に満ちたキャラクターなので鑑賞後劇場を去る時には頭がおかしくなっているのだろうかと思っていたのですが
観た後正気に戻るという稀有な体験をさせてもらいました
この作品に言える事は数少ないのですがゴッサムシティは相変わらずゴミクズの多い街だということが分かる
そしてこの作品はバッドエンドかハッピーエンドかで言えばハッピーエンドと断言していいと思う
これは表面上だけ観て分かるかと言われれば絶対分からないしだからといって深く読み込んでいったからと言って正解にたどりつけるかと言われれば自信がない
あまり深く考えないほうが精神衛生上良いのかもしれない
のだけれど今思うことを忘れないように書いておきたい
僕はこの映画を観た後いろいろ考えていてアナと雪の女王のlet it goが浮かんだわけ
ありのままの〜姿みせるのよ〜
この映画心優しきピエロが狂気に満ちたジョーカーへと変わる様を見せてくるんだけれど
外的要因で変わったとも思えなくて言ってしまえばなるべくしてなった
必然的だったとも思うわけです
彼がこのゴミクズの集まりのようなゴッサムシティで生まれ育ち、母の看病をしつつ売れないコメディアンとして夢を見て生活している
すべての要因が折り重なってなるべくしてなった訳だけれど
そもそも自身の中に狂気に満ちてなお生きていける素質がなければジョーカーにはなれないとも思うわけです
ヒーロー映画のビギニングと同じで
彼にはヒーローにはなれずともヴィランになる素質があったわけです
人間は過酷な環境にいてかのような要因があれば誰しもジョーカーになれるという考えもあるだろう
でもそれは紛れもなく選ばれた人間で
人間は善にも悪にもなれるけれどどっちにもなれない人間の方が圧倒的に多い
だからこそ人間は努力して善に向かわなければいけない
自身が思い描くヒーロー像へとなりたい自分へと苦悩しながら進むしかない
人間には性善説と性悪説があってまぁ結局なところ努力して善になれと言うことなんだけれど
本質は間逆
本質が悪だとして本質が悪いことなのだろうか、その悪が悪いという価値観を疑ってもいいのではないだろうかと思う
ともあれ元同僚の一人は殺したけれどその場にいたもう一人はすんなり生かして帰らせたのはなんともジョーカーですねといった感想を抱いた
普通は口封じに殺すだろうけどすんなり生かして帰すんだよね、それが普通の感覚からしたら理解できなくて狂気に満ちてるように思えるけれど
それが彼の価値観なんだろう
何が言いたいか分からないんだけれどこれは多分見方がとてつもなく多くあって立場が違えば違った感想が出るんだろう
人によればゴッサムの劣悪な環境こそが狂気でそれがジョーカーを生んだという人もいるだろうしジョーカーをある種の被害者のような見方をする人もいるかもしれない
それはとても有意義なことだ
事実は一つしかないけれどそれに対する真実は何に重きを置くかで一つ以上になりえる
多様性に富んでいてかつそれが干渉しやすいこの世では様々な価値観を抱いて理解する度量こそが肝要だろう
そんな思いを抱かせるいい機会を与えてくれる映画
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