世界侵略ポケット【#毎週ショートショートnote 参加作品(題:ポケット大増殖)】
或る朝、俺が目覚めると、部屋の壁にポケットが1つ生っていた。何を言っているか判らないと思うが、文字通りだ。
中身を探ってみるが、何もない――どころか、何処に通ずるかも不明な虚だ。肘まで入れても底に到達しない。
何だこれは?
訳分からないまま外に出てみた。
目を疑った。
家の壁にも、車にも、樹木にも、道路にもポケットが生えていた。混凝土に、ポケット。冗談だろ。
何かの撮影かとも思ったが考え直す――俺の部屋にポケットがあった理由が説明出来ない。
30分歩き回るが、何の成果も無く帰って来た。自室の戸を開ける。
そこには、ライフル銃を構える小人猟師。
「ようやく帰って来たか」銃口を、向ける。「早速死ね」
待て、と口を開くが時既に遅し。俺は胸を撃たれて死んだ。
――さて、片付いた。
小人はほくそ笑む。
此処からが、俺らの世界侵略だ。
この日、大増殖ポケットから小人が出現し、人類を奇襲。人類の半数が死滅することとなった。
こちらのお話は、下記の企画にてお題(ポケット大増殖)をお借りさせて頂き、作成しました。ありがとうございました!(ストーリーラインはちょっとおふざけが過ぎたかも……)
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