見出し画像

「リスキリングは経営課題」by 小林祐児

著者は、3月19日のNHK「日曜討論」のリスキリングについての番組に出演していたため、最近出版されたこの本を読んでみた。

今流行りの「リスキリング」は、ややもすると個人のキャリア形成の中で、個人における活動という解釈が多い気がするが、著者は逆に個人に任せているだけでは、結局長続きせず、ブームに終わってしまう可能性が高いと言っている。

現在の人事施策のやり方を見直し仕組みとして、個人がリスキリングをせざるを得ない、又は個人のやる気を促す施策が重要だと説く。

「リスキリングのための変化創出モデル」として、まず企業は「学習・訓練の機会を提供すること」が大前提で、その上で「行動変化」の仕組み、「学びのコミュニケーション」の仕組み、「意思の創発」の仕組みを組み合わせることが大切と言っている。

確かに、個人だけに頼る「リスキリング」ではなく、会社としての仕組みが大切だという主張はは同意できる。また、多くの企業で採用されている目標管理制度の欠陥を指摘しており、その通りだと思う。

評価は、4.5/5です。主張は明確で賛同できるが、本としては少し読みづらい点があるので、0.5減点させてもらった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?