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しあわせの基準、ドイツにおける変化

Hallo!
僕が住む南ドイツ・シュトゥットガルトも暖かい日が多くなり、
春の訪れを嬉しく思います。

2024年に入って仕事に忙殺される日々を過ごし、目標にしていたnoteの週一更新はあっけなく潰えました。今後は自分に甘く月一更新にしたいと思います。

さて、タイトルのことについて。
私がドイツに来てまもなく半年が経とうとしています。
冒頭にも書いた通り、ワークライフバランスが整ったイメージの強いドイツにおいて信じられないくらい働いています。
ちなみに私は飲食店のキッチンで勤務しています。週休2日ですが1日の労働時間がとにかく長い。しかしオープンから半年少しの店舗は毎日行列が絶えない地域の人気店となっています。役職も付き、責任は増えていますがやりがいと充実感を感じています。

そんな生活を送っている中で私が日頃感じている「しあわせ」について話したいと思います。

私が休日に最もしあわせを感じるのは、朝いちばんにコーヒーを淹れて美味しいクロワッサンを食べるときです。
1週間がんばったことを噛み締めることができます。


また、冬のドイツはとにかく天気が悪かった。
基本が曇りです。

その為、晴れているだけでしあわせでした。

11月くらいからどんよりした日々が数ヶ月続きます。12月はクリスマスマーケットで街が賑わい人々も浮かれモードですが、大きなイベントごとがあまり無い1月・2月は多くの人が気分が落ち込んでしまうといいます。
緯度の高いヨーロッパの国々では、冬の時期になると「冬季うつ病(SAD)」という症状を発症する人が増えてくるそうです。
主に日照不足が原因ですね。日光を浴びることができないとビタミンDが不足する為、サプリメントで補うことが一般的なようです。
因みに私は飲んでいません。

近所の湖。この曇りの天気が基本。


次に交通機関

電車が時刻通りに来たらしあわせ

私は毎日ドイツ鉄道のSバーンを利用しています。しかしこのドイツ鉄道が厄介で遅延は当たり前、運行予定の便が急にキャンセルになります。しかも運転手が風邪で出勤できないという理由だったりするので、日本では考えられない内容だったりします。
また、労働者が労働状況改善を求めたストライキを行う際はドイツ全土で電車が終日ストップします。

その他とある調査では日本の定時運行率は世界一ということです。ただ、「何分遅れたら遅延」といった基準は世界的に統一されているわけではない模様。とはいえ世界的にも優秀な日本の鉄道を誇りに思います。

雪の積もる中、急に電車がキャンセルになって途方に暮れる


次にサービス面について

笑顔で気持ちの良いサービスを提供されたらしあわせ

これはドイツに限った話ではないと思いますが、あらゆるサービスにおいて海外で日本と同様のクオリティは期待できない可能性が高いですね。
海外旅行慣れしている方や海外生活経験者の方々はよくご存知かと思います。
日本の接客レベルは世界でもトップレベルだと日々感じさせられています。
ドイツにおいては客と店員に上下関係は存在しないと言われます。
例えばスーパーのレジでは目の前にお客さんがいようがお構いなしにスタッフ同士で会話をしながら片手間に商品をスキャンします。全員がそうとは限りませんがそれも日常です。はじめはその対応に慣れませんでしたが、当たり前の出来事で相手に悪気がないのでイチイチ怒っていても仕方がないと思えるようになっていきました。自然と心が広くなっていきますね。
一種の「あきらめ」とも言えますが、期待しすぎないというマインドでいることは精神衛生上は大切なことだと感じています。その点では日本に居る時は他人に期待しすぎて、自分がおこなったことに対して同様な見返りがないことにストレスを感じることも少なからずありました。
そして、当然ながらすべてのドイツ人にサービス精神がないわけではありません。笑顔でフレンドリーな接客をしてくれる方もたくさんいます。
特によく行く飲食店やパン屋さんの店員さんは例外です。顔なじみですし、結局は人と人の関係性も大事ですね。

少し話は逸れますが、ドイツを含め多くの欧米諸国ではチップを払う習慣がありますよね。かく言う私も仕事ではその恩恵に与っている一人です。
また、私自身が飲食店で食事をした際には場所にもよりますがお会計の約10~15%を上乗せしてお支払いしています。
しかしどこでもチップを払うかといえばそんなことはなく、以前行ったビアホールでは店員の対応が非常に悪かったため代金のみの支払いにしたこともあります。
逆に基本的に一定以上のサービスを提供することを求められる日本の飲食店において、規定料金と別にサービスに対しての対価となるチップを渡すという文化は縁遠いですね(そもそも日本をはじめとするチップ文化がない国では、代金にサービス料が含まれいます)。

因みにテーブルサービスの無い、購入して商品を自分で運ぶようなカフェではチップは払いません。


ここまでいくつかのドイツで感じるしあわせについて書いてきました。
日本に居る時には当たり前だったことがドイツ生活ではしあわせと思えるようになりました。住む場所・環境が変わるだけで感じ方に違いがあることも興味深いですし、あらためて日本の素晴らしさを感じています。

タイトルのしあわせの基準は自分自身の中で大きく変化はしていないと思います。日本に戻ればすぐに日本基準になるでしょう(笑)。
どちらかといえば今の私は「足るを知る」を感じられるようになれていると思います。今あるもので割と満足できていますし、この感覚は大事にしていきたいです。

そしていつまでも日本とドイツを比べているわけにもいきません。
その国ごとに良い面もそうでない面も持ち合わせています。
ドイツ生活も半年が経つわけですので、今後はよりドイツを知っていきたいと思っています。
もっと様々な文化を学んで、皆さんにドイツの魅力を発信していきたいです。

先日訪れた、南ドイツ・テュービンゲンの街並み。ドイツらしい風景




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