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前半お店の近況。後半は瑞牆山でのキャンプを振り返って。

こんにちは。タイトルの通り、前半はお店の近況報告をさせていただきます。
気温もだいぶと下がってきましたので、先週は今季初のクロワッサンを焼きました。

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右下にある小さなパイみたいなのは試作で栗を包んで焼きました。とても美味しかったので今週末に店頭に並びます。久々のクロワッサンでしたが、やっぱり作業も楽しくてそして何と言っても焼き上がりの香りがとても幸福な気分になります。
森のクロワッサンの特徴は全粒粉を配合し、酵母を多めにしています。それによってバターの香りも中和されてとても食べやすい仕上がりとなります。

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今朝は栗のタルトを焼きました。バター控えめなタルト生地、アーモンドプードルを贅沢に配合したアパレイユ、そして山梨県産の山栗をふんだんに!この時期限定のタルトです。今週の喫茶メニューです。テイクアウトも可能です。
【パン+栗のタルト発送セット】も可能です。受付はお電話のみとなります。営業時間内であればいつでも対応出来ますので、お気軽にお尋ねください。
焼き菓子は他にも【ヴァローナチョコレートのガトーショコラ】も販売します。

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フードメニューは、自家製鶏ハムとアボガドのクロックムッシュ。クリーミーなアボガドとハムの塩気が何ともぴったり。新生酪農のチーズを仕上げに熱々を頬張ってほしいです。もう一品は秋ナスとキノコのアンチョビピザ。スタンダードになりつつあるピザ。生地はカンパーニュ生地なのでとても香ばしいんです。お一人で1枚ペロリと丁度良いサイズです。

さて、ここからは山梨県の瑞牆山(みずがきやま)にてキャンプの旅を振り返って書きます。写真が沢山、文章もなが〜くなるかもですがお付き合いください。
何故に瑞牆山? 実は6月後半にこの付近にある、増富ラジウム温泉に行った時のこと。風呂上がりにふと目に飛び込んできた一枚のポスター。今まであった山のイメージとは全く異質の荒々しい岩山。武骨な佇まいに圧倒されつつも、吸い込まれていくような感覚に陥りました。その帰り道に寄った北杜市明野町にある『ホタル食堂』店主のゆうほくんとは古い付き合い。
詳しくは以前書いたこちらをどうぞ↓

その時に瑞牆山のことを聞いたところ、『登ったことあるよ。良いところだよ』と。それで帰宅して調べたらキャンプ場もあると。よし!息子はまだ登山は無理だからとりあえず瑞牆山の麓でキャンプしよう!と。ゆうほくんと、あいちゃんにも予定を合わせてもらって今回キャンプすることになりました。

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出発前夜、薪も持参したのでかなりの物量ですがまだまだ余裕のデリコちゃん(愛車)こんなにスペース空いてるなら、あれもこれも持って行けば良かった!と痛感するのは後程にて。

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早朝4時半に出発。道路は空きまくりなので首都高の浜町あたりまでは約1時間。近いですね〜。懐かしの新大橋とか清州橋に永代橋。よく自転車で渡ったな〜。
いつも休憩する SA談合坂。ここに来ると山の気配が漂ってきます。コーヒー飲んだり、パン食べたり、ゴロゴロしたり本読んだり。たっぷりと休んでさぁ出発!と車を発進してふと横を見ると『ん?何だか見たことのある人影とワンチャンだなー』そしたら向こうも振り向き『けいくん!』わお!お知り合いのサーファー夫妻と愛犬ちゃん!まさかまさかのタイミング!少ししか話せなかったけど、ふもとっぱらへキャンプしに行くと。こういうのってテンション上がるし、良い旅先だな〜って。

途中、甲府の石井スポーツによって防寒パンツや、来週の山行に足りない道具を購入。そこでは店員さんがお会計を間違ったらしく、レジを打ち直してそれが意外と時間がかかってしまった。けれどお詫びにと、タオルやカップやバッグを頂いてしまった。なんともラッキーな。甲府の石井スポーツ!子供にも優しくとてもおすすめです。また行きます。

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ホタル食堂に寄り、途中お酒を購入して念願の瑞牆山に到着したのがお昼過ぎ。
見上げると遂に初対面。とにかくかっこいい山です。自然と拝みたくなるほどの神聖さというか信仰心が内面から沸き起こってくるのです。ここは下界とは全く違う空間。時間が無い、自然の空間。
標高約1500mにある【みずがきやま自然公園キャンプ場】登山口の駐車場の隣にあります。予想以上の冷え込みにびっくり!受付を済ませてテント場へ。平日だったのでテント場に車を直接乗り付けても良いと。何とも親切。そして貸切なスペースを確保。ぶっちゃけ広過ぎてどうしたら良いのかあたふた。

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お客さんに頂いたタープ&テントが大活躍!

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火を起こし寒さも和らぎ、ウィンナーを焼いてはビール。贅沢な時間。

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日が暮れる前にと、せっせと仕込みに励む。さすがは皆、現役の飲食店スタッフ。
このガスコンロ?を加工して作られたストーヴは最高の道具でした。ゆうほくんがお父さんから譲り受けた道具。中は2段になっていて、下段で焼き芋をしたり。
上にはル・クルーゼの鍋がぴったりと!カレーと作っています。ゆうほくんが用意してくれたのは息子も食べれる甘口。そんな心遣いがとても嬉しい。

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竹ボーイ。

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林檎ジュースで乾杯。

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米炊き。実はこの鍋!僕が10代のころ一人暮らしで使っていたもの。その後何度も何度も引っ越ししたけど捨てずに大事に持っていて良かった。これからのアウトドアにとても役立つ道具。おかげでご飯もとても美味しく炊けました。

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僕が焼いたフランスパンと海老のアヒージョ。ワインを開けました。

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ティエラカンパーニュ。何故に炭火でパンを温めるとこんなに美味しくなるんだろう!と毎回思います。パンの一番おいしい食べ方かもしれない。本当に言葉では、文章では表せないくらい美味しいんです。

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あいちゃんが撮ったゆうほくん。とても自然体で好きな1枚。

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ふと振り向くと素晴らしい夕焼け。海辺でのサンセットとはまた違った美しさにただただ見惚れる、時間を忘れた時間。

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森家、念願の初キャンプ。

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縁もたけなわのころ、僕のリクエストはゆうほくんが焼いた肉!!!
これがまたびっくりするくらいに美味しかった。しかも、僕が大好きな牛肉の食べ方、山葵!!!新鮮な山葵をその場ですりおろして。いや〜これはほんまに最幸なひとときやったな〜。赤ワインと共に。

程よく酔って一服したり。さぁそろそろ寝ますかと。21時頃テントへ。寝袋入ってウトウト。そしたら明香が『寒い!寝られん!』と。そういえば僕も寒いな〜と感じ始めたら中々寝付けず。息子は爆睡でしたが途中『寒い!』と。いやいやナメてました山の夜を。しかも標高の高さを。震えるまではいかないも寒さが身に染みます。息子はまたすぐ寝たけど、明香を見るとミイラの棺みたく寝袋から顔が全く見えず!大丈夫か?窒息するんちゃうか?と別の心配(笑)僕はといえば寝袋がね、なんと20年前の選手なんです!だからペラペラで全く保温せず。とにかく、手袋をしてニット帽被って、腹巻を首に巻いて。テーブルクロスにと持っていった薄い生地を寝袋に放り込み。そして前日、明香が『カイロ持っていく〜』と言うのを、山にカイロは邪道じゃ!なんてぬかしてのにも関わらず『明香様、カイロを1枚下さい』と。腰に貼りじわじわと暖かくなってきた時は、涙が出そうなくらいの感動。
それでやっと寝れました。が3時頃にトイレに行きたくなり、でも寝袋出たく無いなぁ〜って。そしたらゆうほくんとあいちゃんもトイレにと隣のテントから起き出し、よしオレも!テントを開けて空を見上げると素晴らしい星空が。こうして3人で見上げた星空は、きっと一生の財産になると思います。そういった記憶、心の中の大切な思い出が、日々の生きる糧となるのです。
再び寝袋に潜り込みウトウト。そしたら『キューン!キューン!』と鹿の声が。野生の鹿の声を聞きながら寝れるなんて。いつしか僕は自然の厳しさ(寒さ)に全身を晒して、何故かそれをも楽しんでいる自分がいて。そしてこの寒さの中、テントも寝袋もなく逞しく泣いている鹿に尊敬の念を感じたり、たった一夜の山の中でしたが、とてもとても密度が濃い夜でした。

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翌朝の1枚。ゆうほくんが起きてすぐに小枝を拾いに、そして火を焚いてくれた。
そしてあいちゃんは暖かいお茶をいれてくれた。寒さに堪えた朝に、どちらも本当にありがたかった。それにしても二人とも寒さに慣れてるせいか、全く寒くなさそう。千葉はやっぱり暖かいんだって思った。朝はのんびりとコーヒーをドリップして、パンを焼いて。タルトも食べて。太陽が顔を出したからテント、寝袋を干したり。正直もう一泊したかったな〜、なんて。
何時に何かをしなきゃ!ってのが全く無いし、俗世間とはかけ離れた世界だから自分が正直でいられるんですよね、自分に対して。早朝にも関わらず登山口の駐車場には続々と車が来ます。まるで早朝のビーチサイドみたいで、こういう世界もあるのか〜って。皆さんそれぞれ登山の準備をしてザックを背負って山に向かって行きます。その姿を見ているだけで心が澄んでくるから不思議です。春には瑞牆山に登りに再訪したいと思っています。

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帰りにホタル食堂に寄って少しゆっくりとさせてもらいました。なんだかんだで5、6回来てます。縁があるんですね。この土地と。そういえばここは茅ヶ岳の裾野にあるのです。名前からして縁が感じます。そしてここからは南アルプス、甲斐駒ヶ岳と鳳凰三山が見えるのです。遠くからその頂を見るだけで安心感が湧いてくるんです。いつかゆうほくんと縦走したいなと思っています。

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お昼はキャンプのカレー。二日目のカレーがまた、たまらなく美味しくて。息子もペロリと食べました。

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お土産にと栗を頂きました。この栗を剥いて渋皮煮にしました。山栗です!とても野性味のある甘さで食べだすと止まりません。
ここで、ゆうほくんとあいちゃんとはお別れ。実は11月に紅葉狩りへまた再訪計画を立てています(笑)勝手に。どんだけ好きやねん!って。

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ホタルの庭にて。赤トンボが肩にとまる明香。
実にキャンプが楽しかったかが伝わる1枚。

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帰り道は恒例になりつつある【ほったらかし温泉】へ。前夜は寒くてたまらなかったので、温泉が天国の様でした。しかも富士山がくっきりと!

長くなりましたがこの辺で。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
寒さを家族で乗り越えて、また一段と家族に一体感が育まれました。モンゴルの遊牧民とかってこれが普通の世界なんでしょうね。なんとも素晴らしいと思います。
僕は母子家庭だったので、父とキャンプってのがなんとなく憧れの世界でした。
今は自分が父親になってそれが可能になった。それも素晴らしい世界です。

さてさて来週はいよいよ雲取山へ登ってきます。台風よ!無事に過ぎ去ってください。初山行の記録は紙面にしたいと考えています。森新聞をもう少しヴォリュームアップして小冊子にしたいなと。じっくりと練っていきます。お楽しみにしていてください。皆さんも、ぜひ自然に身を晒してみてください。体感を伴って自然界の恩恵が得られます。今の人間に一番の特効薬かもしれません。