見出し画像

【副業インタビュー】地域企業のサポートで自身のスキルも鍛えあげる

京都府宮津市で土産物店や飲食店を経営する松井物産。PR方法や集客戦略の見直しに向け、副業人材マッチングサービス「Skill Shift」を通じて副業者さんの知恵を借りることにしました。その思いに応じ、副業者としてスキルを提供している戸塚郁香さんに応募の動機や業務内容、副業に取り組む意義などを伺いました。

なぜこの企業で副業したいと思いましたか。

私の本業は企業に対し商品の販売促進や自治体PRのコンサルタントです。Skill Shiftに掲載されていた松井物産の募集を読ませていただき、社長さんが自分たちの扱う商品の販売促進だけではなく、地元の観光名所である天橋立のブランディングにも意欲を見せていたところに共感しました。

コンサルタントは企業や商品だけの発展を考えるのではなく、地域全体の支援を視野にいれないとうまくいかないと実感していました。社長さんが地域全体を考えていらっしゃるようなので、それならば何か一緒にできたらと応募しました。

採用までの経緯を教えてください。

会社のホームページやSNSを拝見して、自分が気づいた課題と提案をまとめた資料を作り、面接に臨みました。今後どんなことを考えていけばよいか、ロードマップを見てもらいながらプレゼンするような感じですね。

SNSでのPRを行いながら最終的にはオンラインストアの売り上げを伸ばしたいというお話でした。

コロナ禍になり、これまで以上にオンラインストアのサービス利用者が増え、企業もサービスの見直しや強化を始めています。
SNSは世界中かつ個人にPRができることがメリットの1つですが、競合も多いため、ユーザーの生活や想いに寄り添う企業でないと素通りされてしまいます。また、定期的な発信も重要です。

SNSなどを含めたPR手法で知名度を上げ、オンラインショップへ誘導をしていきたいと考えた時、自社のブランド価値を明確にし、自社の色を伝えていくことが重要であると共に、お客様に商品やサービスに興味をもっていただかないとその先へは進みづらいといえます。

そこで、PRを強化する場合、自社のサービスや商品のブランド価値やコンセプトを見直すことから始めてはいかがですか?と提案しました。
そして、お客様目線での情報発信などのPRやストアの改修へと結びつけることが大切だとお話ししました。短期的・長期的な内容も交え、その先にオンラインストアの改善にはこういうことが必要ですよという提案や説明をしました。

これが2021年年末の話です。その後、契約することが決まり、実際にお仕事を始めたのは2022年2月からです。

働き方や具体的な業務内容は。

松井物産 松井社長               戸塚さん   

オンラインで週1~2回打ち合わせをしています。

まず自社商品の「黒豆塩きんつば」と、お食事処での食事とケーブルカーのチケットを含んだ「カープラン」のそれぞれのブランディングから取り掛かりました。

例えば販売を強化している自社商品の「黒豆塩きんつば」は素材や工程、味にもこだわった自社オリジナルのとても良い商品です。ただ、コロナ禍になり、店舗への訪問や試食が難しくなった時に、せっかくのこだわりがあまり伝わってこないということに気づきました。

個人的にこの商品は松井物産さんの柱になる商品だと確信していたので、商品が持つ独自性、優位性、買って食べることで顧客が得られる経験などのブランド価値を一緒に整理し、構築することを始めました。

またオンラインストアでは、訪れた方が興味がわき、次のステップへ行きたくなるようなページ構成・写真・商品を作るまでのストーリーやこだわりが書かれていなかったので、ブランド価値を一緒に構築しながら、それらの内容をオンラインストアに反映し、新たにストアをオープンできるよう現在一緒に進めています。

お客様目線での商品作りやサービスを確立すること、社内で自社商品のウリや価値を改めて認識し商品を通して伝えることで、まだ松井物産さんを知らない方にも興味をもっていただけると考えたからです。

更に、一度購入したことがある方も、もう一度食べてみたい、と思っていただける商品や、利用したいオンラインストアになるのではと考えています。

そのほか、他社のさまざま事例も情報として提供しています。SNSで人気のあるお菓子やサービスを知りたいとおっしゃっていたので、20~30代に人気のあるお菓子のサイトや、見やすく作られているオンラインストアを紹介しています。

食事とケーブルカーのチケットを含んだ「カープラン」については、コロナ以降、施設でのコロナ対策の明確化が重要であり、お客様も求めているとお話ししました。

また、今後は個人客も増えていくと感じたことから、小さいお子様をお連れのご家族、妊婦さん、高齢者のいらっしゃるご家族、障害を持っている方、海外からの観光客など・・・。さまざまなお客様が訪れる際に、みなさんが楽しんで頂けるような施設の様子、お食事のメニューやアレルギーなどの対応などの強化も提案しました。

旅館や果物狩りなどを運営している企業で、それらの対応を強化し、売上を伸ばしている企業などをご紹介し、サービスの見直しを一緒に進めています。


成果については。

「黒豆塩きんつば」は6個入りで売られていました。しかしコロナ禍で団体客が減り、個人客のお客様が自分用や家族用に買われることが多いことも分かってきている中で、6個というのは少し多いかなとも感じたため、「御試し購入」としても購入しやすいように2個入りを提案しました。

オンラインストアで販売する際、とりあえず買ってみようというお客様も多いと思いましたし、オンラインストアで課題にもなりやすい配送料の部分も調整できるのでは・・と社長に話したところ、2個入りを採用してくださり、オンラインストアに並びました。
松井物産オンラインストア

また、さまざまな年齢層にヒアリング調査をすると、もう少し味の種類が欲しいということでした。こちらも社長が企画に取り組んでいます。

契約期間は半年ですが、ブランディングとオンラインストアが新たにオープンした後はSNSの運用を考えていきたいと思います。

自社商品やサービスのブランド価値を明確にし、お客様目線での商品開発をしてきたことは、SNSで発信するときにとても役立つと考えます。

私自身ができること、持っている知識でサポートをして松井物産さんの商品や想いをもっと色々な方に知って頂きたいし、購入してほしいです。
「天橋立といったら松井物産」になってほしいと強く思っているとと共に、これからも一緒に走りたいと思っています。


副業のやりがい、自身へのメリットをどう考えますか。

本業ですと「このイベントの企画」というように内容が絞り込まれた形で依頼が来ます。ところが副業で企業をサポートする場合には「販促をお願いします」くらいのざっくりとした課題を頂くことも多く、これまで経験してきたことをフル活用する必要がありました。

売上をあげるための販促も、あらゆる戦略が考えられると共に、手段も必要だと考えます。副業を行うことで、戦略立案から実務代行など幅広くサポートできるのがやりがいとなっています。

また、直接代表の方にプレゼンをすることも多いので、より企画内容を明確に、実施スケジュールなどもわかりやすくすることなど、段階を踏んでさまざまな側面からゴールを目指さないといけないので、鍛えられますね。

それがやりがいですし、本業では得難い経験となり自身のスキルアップにもつながっており、良い経験をさせていただいていると思います。

※関連記事
戸塚さんが副業支援されている企業、松井物産松井社長のインタビューはこちら↓


地方での副業マッチングプラットフォームを運営するSkill Shiftの登録はこちらから。登録は1分で完了!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?