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食材の旬と薬効を知ろう-葱-免疫力up、不眠症、生活習慣病等によい

お汁、薬味に添えられる葱のエピソード

庭や鉢にあると重宝する葱は、お汁やラーメン、うどん、薬味に欠かせないですね。
葱の旬は、11月〜2月頃になりますが年中使えます。

精進料理では、葱はあまり使われない食材です。その事にまつわるエピソードを、読んだ記憶があります。
実は、葱は、精がつく薬草なので、寺では使われないそうです。葱好きが出家する際に、葱をたらふく食べて出家したそうです。

葱の効果効能は

葱は、精力増大の他に、解熱、鎮咳(ちんがい)、不眠症、免疫力、抗酸化作用、疲労回復の効果が期待できる身近な薬草です。葱の効果効能は既に発表されています。

葱の効果効能の栄養素は?

放置すると発散して消える葱の香り成分の硫化アリルは、白い部分に葉より多く含まれています。 

硫化アリルは、
 ⚫︎ビタミンB1の吸収を助ける
 ⚫︎血液の凝固を防ぐ
 ⚫︎血液をサラサラにする
 ⚫︎疲労物質の乳酸を分解する
作用があり、肩凝りや疲労回復が期待できます。

消化液の分泌を促す効果もあります。

葉葱にはカロチンが多く含まれています。

カロチンは、
 ⚫︎皮膚や粘膜の維持
 ⚫︎細胞の増殖や分化に働く
 ⚫︎抗酸化作用
 ⚫︎活性酸素の除去
 ⚫︎免疫を活発にする
作用があり、
動脈硬化やがんなどの生活習慣病の予防効果が期待出来、葱は現代人に欠かせない食材で、毎日摂取したい食材です。

葱にはカルシウムも比較的多く含まれています。

カルシウムは、骨や歯を作るのに欠かせないミネラルで、骨粗しょう症の予防効果も期待出来ます。

また、カルシウムは、筋肉を動かしたり、精神の興奮をおさえて安定させるなどの効果もあります。

カルシウムは、吸収されにくい栄養素のひとつですが、ビタミンDと一緒に摂ると吸収率が高くなります。

葱には、水溶性のビタミンB群のひとつである葉酸もあり、その効果が期待出来ます。特に妊活・妊娠中の女性に必要です。

葉酸には、
 ⚫︎DNAを作る材料
 ⚫︎ビタミンB12と協力して赤血球を作る
 ⚫︎食べたものをエネルギーに変える助ける役割があります。

なので、胎児の発育にとって欠かせない栄養素です。

その他にも、血圧効果が期待されるカリウムや、貧血に必要な鉄、整腸効果のある食物繊維も葱には含まれています。

食品成分表は、
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06226_7
をご覧ください。

民間療法による葱の使い方

風邪の初期に、刻んだ葱大さじ2杯
とおろしし生姜小さじ1杯弱を、熱いうどんか蕎麦に入れて食べて直ぐに布団はいると汗をかき、解熱の効果があります。

適当な長さに切った葱を タオルに包んで熱湯をかけて首に当てて火傷しない程度に冷まして温湿布は、喉の痛みや腫れ、咳止め、及び不眠症に効果があります。

首に巻く葱は、火に炙ってタオルに包んでもいいです。

葱を有効的に摂取する料理

調理で注意したい事があります。

⚫︎硫化アリルの揮発を出来るだけ少なくする為に、葱は食べる直前に刻む事をおすすめします。

⚫︎硫化アリルやビタミンCなど栄養素は、水溶性なので晒し水の時間を出来るだけ短くし、栄養素の損失を少なくするです。

また、1日の葱の最適な摂取量は2/3本が目安です。

では、葱の簡単な料理を紹介します。

白葱のバター醤油焼き
1人分です。
長葱1本を5cmの長さに切り揃え、熱くなったフライパンで葱を焼き、適量のバターと醤油を加えてつゆがなくなるくらいまで煮詰めます。

バター醤油の他に、焼き肉のタレも美味しいです。


刻み葱と豚の甘味噌の蒸しもの
1人分です。
1本の刻み葱と100〜80gの細かく切った豚肉に、砂糖大さじ2杯、味噌大さじ1〜1/2を加えて粘りがでるまでよく練ります。

一口大くらいに丸めて片栗粉を軽くまぶして蒸しわんに入れて、蒸気が上がっている蒸し器にわんごと入れて15〜20分蒸します。
ようじを指して中に熱が通っている事を確かめて火を止めます。

取り出したわんに生の刻み葱を飾りに添えて出来上がりです。


葱のチヂミ
太目の長葱 1本
小麦粉、片栗粉 各50g
だしの素 小さじ1
水 1/2カップ
卵 1ヶ
葱はみじん切りします。
粉と水をボールに入れてよくかき混ぜて葱を加えてまぜます。
熱したフライパンに油をひき、お玉ですくって丸く焼きます。
つけ汁はポン酢、二杯酢など好みのタレで頂きます。


一言

茶懐石にまつわる食について綴っていくつもりでこのプログを立ち上げました。

昨日の夕刻のニュースにて、小学生に食育の講習会の場の報道にショックを受けました。

からだの健康や命のまかないに大切な一家の食に、暮らしの周りや野良にある薬草を食に活かしてほしいと願いからこのように魯をきりました。食の一里塚になれば幸いです。


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