繋いだ手(詩)

まだ寒さが残る頃だったかな

昔の事だからか
覚えていたくない過去だからか
途方に暮れていたからか

よくは覚えてない

羽がもがれた鳥の様に
自分の存在の小ささに震えながら
君に手を繋いでもらって歩いたあの路地

思い出した菜の花が咲いていた
春だったんだ
あの日は寒の戻りだったのかな

この辛さから解放されて
幸せになれるんだ
人を呪ったりせず
冗談が言える人間になりたいし
そう言う人間なんだと

こんな時にこそ真価が問われるんだ
そう自分に言い聞かせてた

君の手は暖かい
でもその手はか細い

君と子供達を守らなきゃ
今すぐは出来ないけど
季節が巡る前までには
きっと

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