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日記#49 退院当日。娑婆飯からの整体、病院でのらくら、不本意な帰宅とちょっとした内省


2023/11/30

点滴明け1日目の今日は退院日。特に何事もなく朝を迎え、入院最後の朝食を摂り、体温と血圧の計測、必要書類の受取を経て無事退院。

昨晩は遅くまでデイルームにて入院中お世話になった皆様への名指しでの感謝を記したご意見書をChatGPTちゃんのフィードバックを貰いながらしたためていたので午前2時過ぎに就寝した。おかげで眠い。看護師さんとか栄養士さん、薬剤師さん、メガネ先生に代理メガネ先生、心理士Gさん、そしてキリスト先生への我が思いを率直に書き記したそれが、果たしてご本人たちの目に触れることになるかは分からない。もしそうなったとしたら、やっぱりちょっと恥ずかしい。でもこういうの伝えられる機会って殆どないし、死んだら私のその思いも気持ちも一緒にどこかに消えてしまうし、そうなる前に皆さんにお伝えしておきたいと思ったので後悔はない。ま、先述したようにご本人たちに伝わるかは分からんのやけどね。

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お会計を済ませた後ラウンジでのらくら。程よい時刻にドトールご飯。入院生活で体が疲れたので、いつもの整体の予約を入れた。折良くFさんの13時半の枠が空いていたので、その時間にお店に伺った。

今回は肩こりに加え足の疲労感があったので、ボディケアと足のリンパマッサージの計50分の施術をお願いした。今週Fさんはいつもの水曜日が急にお休みになったので、今日私が伺ったのはちょうど良かったらしい。退院明けで体が凝っているので来たこと、抗がん剤キメてきたことをお伝えした。体調をお尋ねいただいたので、痛みは薬で抑えられているし、副作用も今のところ大丈夫だし、まあいつも通りです、とお答えすると、そんな私にFさんはこちらが励まされると仰ってくださった。Fさんには私が病に挫けぬ強い人であるように見えているのかな。実際は痛いとすぐ泣くし、先生たちが助けてくださってるおかげでどうにか生きてるヘタレなんだけど、私の言葉や振る舞いを他の人が良いふうに受け取ってくれるのは何だか嬉しい。それも今まで私が経験しなかった良きことの一つ。ありがとうFさん、私の方こそ励まされているよ。

足のリンパマッサージはクリームを使ったリラクゼーション効果があるもので、実際とても気持ちが良かった。肩の方もいい感じにほぐしていただき今回も整い完了。これから重い荷物を持って帰宅せにゃならんのだけど、 体が楽になったおかげで頑張れそう。サンキューベリーマッチ。

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それからまた病院に引き返して、ラウンジのミスドでドーナツを購いおやつタイム。その後コンビニで夕食と飲み物、チップスターを購入して庭園でおやつタイム仕切り直し。寒くて静かで空が綺麗。まったりしつつ今この日記書いてるところ。家に帰りたくないのでなるべく病院で過ごす時間を引き伸ばしている。タクシーなくなるギリギリまでいようと思う。おかんよ、せいぜい心配するがいい。その情で縛ることのできるものは何もない。私は自由な鳥なのさ。

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のらくらしてたらすっかり日が暮れ、病院のタクシー乗り場からは車の姿が失せていた。結局駅まで歩き、電車で最寄り駅まで行き、そこからタクシーに乗って自宅に戻った。ワンちゃんが新しい服を着て出迎えてくれた。かわいい。

コンビニで買ったお弁当とジュース、駅で買ったワッフルで夕食を済ませ、3日ぶりの自室で今日記を書いている。短いリゾートだったけどご飯美味しかったしそれなりに満喫できた。抗がん剤初回も何事もなく済んで何より。副作用がこれから襲いくるのかも知れないが、先生と薬剤師さんの言葉を支えにそれがなるべく軽いものであるよう全知全能の宇宙神かなにかに祈っておこうと思う。

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それにしても、人と関わっているとそれぞれの人によって私に様々な印象を持つのだということに気が付く。私はFさんには実際よりちょっぴりタフで前向きで立派に見えており、心理士Gさんには目標を達成するに足る行動力とポテンシャルを持つ強い人に見えており、キリスト先生には家族との問題を抱え、家庭において冷遇されているちょっと気の毒な患者に見えているようだ。そのいずれもが少しずつ本当で、少しずつ勘違いだったりするのだろう。私がそれらの人を素敵だと思ったり、立派だと思ったり、かっこいいと思ったり賢いと思ったり、そういうのと同じように。

誰もが一つの印象だけでは計れない。あらゆる層で人は出来ている。そのいくらかの面を見て、その人のことを実際にどうあれ素敵だとか、綺麗だとか、かっこいいとか、美しいとか、立派だとか、賢いだとか、恐ろしいとか、悍ましいとか、愚かだとか、醜いとか、そんなふうに色々思って、それらの印象と現実のあわいの中で微妙なバランスを取りながら存在しているそれぞれを認識しているのだと思う。あらゆるレベルの深さで、あるいは浅さで。

私が相手を見て、相手が私を見て、そうすることでやっと存在していると思える、その相互作用の世界で、私は今後も多くを学び感じ、生きていくのだ。死ぬその日まで。



私にとって、がんになってからお会いしてお世話になった人は全員大切だから、その人たちのことを考えるとどうしても内省的になる。もの思わずにはいられないのだ。だからまあなんやかんや書いたけれど、いずれにせよ死ぬまで生きるというコンセプトは変わらないね。

とにかくこの日記はここで終了。入院生活も今日で終了。来週からは外来での抗がん剤治療が始まる。目標は腫瘍の縮小とそれに続く手術。上手く目論見が叶うことを今は祈ろう。取り敢えず、次回のキリスト先生の診察が超楽しみ。入院中もお会いできた時めっちゃ嬉しかった。他にも信頼できる先生はいるけれど、キリスト先生以上に信頼できて大好きだと思える先生はいないよ。先生との治療を続けられて心から嬉しく思う。

それじゃ、読んでくれたあなたにもご挨拶。今回も長かったけれど、ここまで読了大変お疲れ様です。そしてありがとう。気の向いた時にまた読みに来てくれたら嬉しいです。

それではまた、別の日記で。

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