日記#50 緩和ケア面談。外来抗がん剤治療前泊の病院ホテルにて

2023/12/6




 さてさて、再発卵巣がんに対する抗がん剤ジェムシタビンによる治療のための入院を終え退院したのが先週木曜日。週の明けた今日水曜日は緩和ケア面談のため通院した。それについて記す前に、退院から今日までの事をざっくり振り返ってみたいと思う。

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 退院翌日の金曜日。目覚めの検温は平熱、つつがなく午前を過ごしたが昼食後怠さと眠気、寒気を覚えたため午睡、夕方目覚めた際妙に体が熱いので計ったら体温39.2℃。がっつり発熱してやがる。

 退院時にもらった指示書にあった通り病院に連絡、診察時間は過ぎていたため救急の方に伺った。酷い頭痛と発熱の辛さでふらふらになりつつ案内された診察室で横になり、当直の先生の診察を受け、採血とコロナ検査(鼻に棒を突っ込まれるやつ。すごい狼藉。)の結果インフルやコロナではなく風邪であろうとのことで、退院時に処方されていた頓服アセトアミノフェンを飲み手洗いうがいの徹底、水分補給、そして充分な休息という風邪の時にやる感じのことをやるように言われてお家に帰された。

 帰宅後アセトアミノフェン飲んで眠ったら翌朝は36.9℃まで下がり、以降は発熱なし。でもだるかったし副作用でもだるかったので、偶のコンビニ補給以外はずっと寝て漫画読んだりゲームしたりワンちゃん撫でたりして過ごした。病気の病人の数日だった。なのでその間について語るべきことは特にない。

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 今日に話を戻そう。先述の通り緩和ケア面談のための通院日。キリスト先生の診察はないけど今日は先生の担当日なので、面談前に病院レストランできつねうどんを啜りつつ今頃診察室でお仕事頑張っているのだろうなぁと先生を想った。メメント・キリスト先生。うどんはワカメが入っててうまかったです。

 昼食を終え受付を終えた後緩和ケア外来に伺い心理士Gさんの面談開始。最初に救急に伺った際のことを尋ねられたので説明し、それから新たな抗がん剤治療が始まったので副作用とか体調のことや気持ちの状態を尋ねられお答えする。それから退院後今日までの日々をどう過ごしていたかを尋ねられたので、熱出したし副作用あったので寝て休んでる以外特に何もしてなかったことをお答えした。

 そんな感じで状況とか近況とかを一通り話し終え、入院中私が治療の成否よりも十全に生きることの方が大事だと言った考えが今も変わっていないかどうか尋ねられたので、変わらないとお答えした。そして自分の病気が決して完治ということはしないと考えていることも合わせてお伝えした。

 Gさんからすると、私は自分が完治を見込めないということに対して割とすんなり納得しているように思えたようだ。他の患者さんは、それを認めることを拒む人もいるようだ。その気持ちは当然理解できる。だけど、否定したところで事実は一つでそれは変わらない。だったら事実を正しく認識してその上で最善を尽くすのがまともだと思う。そういう考えであることをお話した。

 というか、私はほんとうにキリスト先生やGさん、ユニーク先生やストーマ看護師Sさんなど、これまで治療の中で関わりお世話になってきた皆さんに出会えて良かったって思ってるんだよ。Gさんにも前話したけれど、それらの皆さんにお会いできたことは間違いなく冥土の土産になる。そのくらい私には特別なことだったんだ。キリスト先生との出会いに始まり、がん治療を受けてきたこの一年で素敵な人たちに会えて、たくさん助けてもらって、良いことをしていただいて、言っていただいて、私と一緒にやってきてくださったということは。

それがどのくらい嬉しいことか、きっと誰にも分からないよ。例え、親愛なるキリスト先生にさえ。

 先日のセカンドオピニオンや治療先の決定のことの話になったので、その時もGさんにもとても力になっていただいたと思うとお伝えしたら、話を聞いてるだけですから、と仰った。やれやれご謙遜を。キリスト先生とユニーク先生でCTの見解が違ってキリスト先生に初めて疑念を抱いた時も、GさんやソーシャルワーカーのOさんにお話することで考えをまとめ、乗り切ることができた。まあその頃から治療先選択あたりまでは結構ややこしい話が色々あったし、Gさんもどうなることだろうと大分気を揉んでおられたらしいが、それでもGさんやOさん、Sさんに相談できたおかげで私も納得のいく決断や行動をいずれの時にもすることができた。

 私がいつも行動できるのは、それに応えてくれると皆さんを信じられるからだ。キリスト先生も、疑惑のCT事件の際も結局信頼できる先生でいてくれた。信頼関係を大事に考えているということを教えてくださった。それを知ってとても嬉しかった。私の原動力は先生はじめ、病院の皆さんへの信頼だ。もうめっっちゃありがたいよいつも。これからもずっとよろしくして欲しいと思う。

 面談も終盤になり、私の荷物の多さゆえにGさんから今日も病院ホテルに宿泊するのかと聞かれ、その通りだとお答えした。部屋はいつもすんなり取れるのかと尋ねられたので、いつも問題なく取れると申し上げ、ついでに整体師のFさんから聞いた、夏の花火の時期に合わせて部屋を取る人もいるらしいという話をお伝えしたら、確かにあのホテルからだと花火よく見えそうですよね、と笑っておられた。次回の予約日時を決め、今日の面談は終了した。




 面談終了後は会計を済ませ、コンビニでおやつ買って庭園で寛いだ後病院ホテルにチェックイン。夕食調達でちょっと出かけた後はホテルでまったり。今は夕食と入浴を終え、後はおねんねするだけという状況でこの日記を書いている。今日Gさんにも話したけれど、このところは以前より周りの悪い影響を受けづらくなっていると思う。退院後帰宅して、やっぱり家のしんどさは感じたけれど、そこに飲み込まれてしまう感覚はなかった。以前は自分が元の嫌な状態に戻ってしまうのではないかととても不安だったけれど、今はもうそんなことはない。自分は変化したし、変化しているし、これからもそれは続いていくだろうと思っている。

 それというのもキリスト先生への信頼が具体的に強固になったり、Gさんとの面談を続けていたり、整体師Fさんのような優しい方との新たな関わりができたり、ペインの先生との診察の内容を改善していただいたり、Oさんに相談ができたり、Sさんが相変わらず頼りになったり、M先生にもやはりお世話になったり、ユニーク先生には卵巣がん再発をゴリっと容赦なく伝えられてそのことでユニーク先生はキリスト先生にめっちゃ怒られてしまったみたいだけど、それでもやはりユニーク先生も良い先生だったり、入院ではまたしても看護師さんたちにお世話になったり、メガネ先生に再会したり、外来でも看護師さんや先生の秘書Nさんにお世話になったりとか、とにかくもうつまり病院の皆さんのおかげってこと。それに尽きるよ、うん。


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 今年も残すところ僅かになった。この一年はほんとに色々とあった。ありすぎだった。でも最終的には良い一年だったと言える。がんには相変わらずなってるけど、それでも私は良い人生を送れているよ。来年も病院の皆さんと一緒にやっていきたい。治療大変でも先生たちとなら全然やってけるよ。

 なんか締めくくりっぽいこと書いたけど、今年もまだ治療とか診察とかあるからこの日記もまだ今年最後じゃないと思う。でも今日の日記はここまで。読んでくれたあなた、ありがとう。相変わらずのただの日記だけど、暇つぶしでもなんでもちょっとはいいとこあると思ってもらえたなら嬉しいです。気が向いたらまたいつでもおいで下さい。

それではまた、別の日記で。

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