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メガネ先生のことその2:つのるメガネ不信

2023/08/14

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さてメガネ先生の話続き。

最悪の初対面を終え、私はセレブ部屋に帰り翌日の手術に備え休むことにした。
だけど眠れない。初めての入院手術。外来ではキリスト先生から覚悟を持って臨んでくださいと言われている。覚悟ってまさか死?こわい。
そしてあのメガネもしや執刀医なの?何もかもが不安。子宮と卵巣とるけど、傷すごいのできるみたいだけど、それに対して自分がどう感じるのか分からんし、とにかくわんわん泣いて過ごした。

結果2時間程度しか寝れず、手術当日の朝。病棟主治医としてのメガネ先生来訪。いやーすごい部屋に泊まってますねーとか言いつつ、地面から微妙に浮き上がったかのようなどことなくぴょこぴょこした足取りでやって来たメガネ先生。眠れたかどうか聞かれて率直に2時間ほどしか寝れなかったと告げると、それはいけませんね、と漫画チックな渋面を作りつつ、

「でも、今日は麻酔で寝れますからね!」

とのたまった。
いや、手術前の人間にそのジョークは厳しい。私は力無くハハッ…、と笑うより他なかった。そんな患者心を知ってか知らずか、ではまた後ほど、とメガネはぴょこぴょこ帰って行った。なんなの。

そしてセレブ部屋から婦人科病棟の4人部屋へ移り正午に手術開始。麻酔で意識不明だったので誰が何をしてたのかは分からない。
翌日朝、キリスト先生が手術の説明と今後の話をしに来られた。先生が帰った後発熱していたのでPCR検査を受けることに。スマホ持ってくか担当の看護師さんに聞かれて別にいいです大丈夫ですってお答えしたら、時間かかると思うから、と言われて結局持ってくことになった。

処置室にベッドごと運ばれメガネ先生が来るまで待機することに。だが来ない。1時間とか平気で経っている。ふと看護師さん同士の会話が聞こえてくる。メガネ先生連絡つかないんです、と私の担当の看護師さん。
は?連絡つかないって何?他の業務で手が離せないとかなら分かるけど、連絡つかないってそんなことある?

唖然とする私。連絡つかないと聞いて、担当の看護師さんとお話ししていた看護師さん、
「メガネ〜ッ(実際にはメガネ先生の苗字呼び捨て)!!」
とお怒り。そらそうよ。
何連絡つかんて。そんな人が私の病棟主治医なの?それ最悪私死なない?超不安になるマイハート。
結局別の先生が来て検査してくれた。

その日の午後やっとメガネ登場。PCR検査に来なかった事を謝るでもなく、キリスト先生から聞いてると思いますけど、との前置きの後、

  • 私には化学療法が絶対必要

  • ご飯食べられなくなって弱ると困るので人工肛門になる可能性あります

とかいうことを伝えられた。

え、待って人工肛門てどういうこと?それがん告知後思いついた嫌な可能性トップ3に入るやつ(他は脳転移と四肢切断)。私は滅茶苦茶ショックを受けた。
化学療法については確かにキリスト先生から聞いてたしそうですよね、って感じだったけど人工肛門とかその時初めて聞かされたのだ。しかもこの配慮に欠けるメガネから。そんな私に対して特に何のフォローもなく、お喋りクソメガネは病室を去っていったのだった。

その後食事中に現れ「最悪のタイミング…?」と嘯いたり、後がつかえているので痛み止めを飲んでシャワー室に急いでいた私に「めっちやスタスタ歩けてますやん」とか呑気なことをほざいたり、まあ腹立たしいことこの上ないことが細かくあったので、次に控える抗がん剤点滴のための入院でこのメガネ野郎がまた主治医になりませんようにと祈りつつ私は退院したのだった。

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また一旦終了。今回も悪口ばかりになったけど仕方ないね。当初はほんとにただのクソメガネ野郎だと思ってたし、ここに書いたエピソードも信頼できる医師のそれではないし。まあメガネを見直すのはこの後なんで、続きの記事でまた。
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