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空飛ぶストレート

初めてのバイトで、私は人を学んだ。

今年、母が働くスーパーでは、様々な決済ができる新型のセルフレジを増やした。その結果、使い方を聞く客が増え、本来の業務に支障を来していると母は嘆いていた。

何を思ったか、母は私を「レジ説明係」として店長に推し、バイトが決まった。

初めての接客は四苦八苦した。
幅広い客が尋ねてくる。1回の説明で使いこなせる人もいれば、私が代行せざるを得ない人もいる。態度は横柄な人も低姿勢の人もいる。身なりが良い人も悪い人もいる。

人はそれぞれ全く違う!

学校で当たり前に使われる「普通の子」って何だろう?
「普通」は、人を雑に括る言葉だ。

初めてのバイト代で、ストレートパーマをかけた。
憧れの先輩は、ストレートヘアの子が好みらしいから。

寒空の下、家路に着いた。
突風で真っ直ぐな髪が空を舞い、我に返った。

大半を内に秘めた「他の誰でもない私」は、髪だけでは伝わらない。
私を知ってもらうために、行動しよう。

白い息が弾んだ。

以上で410文字です。こじつけが過ぎたかな?
出来はどうあれ、楽しかったので良しとします。

サポートいただけたらとてもとても心強いです。