エネルギーが無料になる日
要点
これからの10年で、エネルギーは、ほとんど無料になる。
そうなると、私たちの生活は、はたしてどうなるのだろうか?
これからの10年で、エネルギーは、ほとんど無料になる。
これからの10年で、エネルギーは、ほとんど無料になるでしょう。
ここでいうエネルギーとは、電気・ガス・ガソリン・灯油といった燃料のことを指しています。
何故エネルギーが無料になるかというと、テクノロジーの指数的な進歩によって、太陽光や風力といった再生可能エネルギーの発電コストが急速に無料に近づいていくからです。 これらのエネルギーは、無限にあり、いくら使ってもなくなりません。
もちろん、太陽光パネルだったり、バッテリーだったり、風車だったりの設備導入に費用は掛かります。 しかし、これらの製造コストも10年間でどんどん下がっていきます。 そして、長く使えば使うほど、そのコストは平準化されて、無料に近づいていくというわけです。
実際に、世界的に太陽光発電や風力発電のコストは、1KWHあたり2円になっています。
一方で、石炭火力発電や天然ガスの火力発電は、1KWHあたり6円と言われています。
そして、太陽光発電のコストは、ますます下がっていくと言われています。
エネルギーがほとんど無料になると、私たちの生活はどうなる?
さて、エネルギーがほとんど無料になると、私たちの生活は大きく変わります。 当然、生活に必要な費用は下がるはずです。 どのように生活が変わるのかについて、以下のテーマに沿って、一つずつ見ていきましょう。
移動コストが無料に近づく
まず、当然ながら移動コストが無料に近づきます。 まず、自動車の燃料はガソリンから電気に変わっていきます。 クルマの費用の構成が、車体費用と燃料と人件費、保険料とした場合、まず燃料費が無料になります。
次に、車体費用ですが、初期費用は掛かるものの、壊れるまで使うとしたら、20年以上利用できます。 初期費用が200万円のクルマを20年使い続ければ、年10万円の出費です。 月8千円です。 さらに、これからはEVに代わっていきます。 EVはガソリン車やハイブリッド車に比べると、部品点数が100分の1と言われています。 部品点数が少ないと、工程が減るために、製造費は減ります。 電気代が無料に近づくと、皆がEVにシフトし始めるので、クルマ自体の価格も下がるようになります。
残りの人件費と保険料については、自動運転車が普及するのを待つことになります。
クルマが自律走行になると、運転に費やしていた時間を他のことに振り分けられるようになります。 渋滞であったとしても、運転する必要がないため、他のことに時間を振り向けることができるようになります。 つまり、自分が運転する時間をおカネに換算すると、この費用が無くなります。 また、自動運転車になると事故率が大幅に減ると言われています。 すると、保険が不要になり、保険料がなくなります。
こうなってくると、クルマを保有して移動するコストは、月に1万円くらいになるのではないでしょうか? そして、これからはクルマを保有することなく、シェアするという流れになっています。 すでに都内では、カーシェアのサービスが普及していて、6時間3千円程度の金額で利用できるようになっています。
また、公共交通機関についても、バスはEVになり、電車はすでに電力です。 そしてクルマと同じように、車体費用が安くなり、人件費と保険料はなくなります。
このように、移動が無料になる日が訪れようとしています。
物流も無料に近づいていく
ヒトの移動が無料に近づいていくのと同じで、モノの移動も無料に近づいていきます。 最後の宅配の部分については、しばらくヒトが関わらないと難しそうですが、これもいずれ自動化されると思います。
物流コストがなくなれば、モノの価格も下がります。 材料を工場に運ぶところ、工場から商品を倉庫や小売店に運ぶところ、そこから消費者に運ぶところの3つすべての燃料代が無料に近づくと考えてください。 そしてこの3つのうちの2つは、自動化によって人件費も無料になります。
住宅費用も減る
実際の暮らしはどうなるでしょうか? 移動が無料になり、自動運転車の出現により、移動空間がプライベート化し、移動中に好きなことができるようになると、住居の選択肢が広がります。 駅から遠かろうと、都心から遠かろうと、あまり気にならなくなります。 人口が減っていくだけでなく、利便性の高い住宅への人気が減り、エリアが広がるということは、需要は増えず、供給が増えるわけですから、その不動産の価格は安くなります。
すでに、都心から2時間かけて農村地域に移動すれば、家賃1万円で住める場所も少なくありません。 わたしの知人にも複数人、その価格で住宅を借りているヒトがいます。
光熱費が無料に
電気代が無料になり、オール電化になれば、当然光熱費は無料ということになります。 スマホへの充電も無料でできるようになります。 すでに空港では、どこの国でもスマホやパソコンの利用者のために、無料の充電スタンドが搭乗ゲート付近にたくさん設置されています。 これからは、集客したい店舗は、無料の充電スタンドを拡充するでしょう。
生活コストが激減すると、生活のために嫌なことをする必要はなくなる。
これまで見てきたように、エネルギーが無料になり、自動運転が普通になると、生活に必要なコストは激減します。 月に2~3万円で生活できるようになる日が来るかもしれません。
一方で、すべてが無料化に近づいていくということは、企業も売上機会を失っていくため、仕事を失うヒトもたくさん出てくるでしょう。
しかしながら、月2~3万円で生活していけるようになるならば、なんとかなるのではないでしょうか? 生活のために収入を得る行為は、ほどほどにして、好きなことをする時間はたっぷりとできるように思います。
より刺激を求めるヒトが、ゲームとして起業に挑戦し、ゲームに勝てば、大金を得ることができる。 でも、そのおカネの使い道がない・・・
そんな世の中が、果たしてくるのでしょうか?
結論
これからの10年で、エネルギーが無料に近づき、すべての生活コストが無料に近づき、嫌なことをしなくても生活ができるようになりそうです。 生活費を稼ぐために働く時間は減り、好きなことをする時間が有り余るほどあるようになります。
そうなったとき、あなたの日々の生活はどうなっていますか?
そして、この変化を利用して事業を始めるとしたら、あなたは何をしますか?
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