久々のそれに
ああ、死にたい、と、久々に思った
寝不足が祟ったのか、秋っぽい空気にそんな気分になってしまったのか、多すぎる選択肢に絶望したのか、なにも進めていない感覚に嫌気が差したのか
そのどれもが違うようで、どれもがそうだった
久しぶりに訪れたその感情を、行動に移してしまいそうな衝動に駆られる
大好きなはずの音楽が、ただの雑音に聞こえる
大好きで大切なはずの人が、遠くに行ってしまう
気づいたら海に来ていた
ああ、海を聴くのはいつぶりだろうか
かつては毎日のように足を運んでいたのに
もうすっかり秋になった風が心地よかった
台風前日の荒れ狂った波がちょうどよかった
分厚い雲の隙間から零れる夕陽が哀しかった
まだわたしはいきていた
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?