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『ミュージカル刀剣乱舞 千子村正 蜻蛉切 双騎出陣 万の華うつす鏡』感想(ネタバレ有り)

前々から「やって欲しいなー…」と思ってた双騎出陣。発表が突然過ぎて、嬉しい以前にまず「突然なにごと」と、面食らったりもしましたけど。
公演数が多い事もあってか、当日券の取れる日があるくらいにチケットも比較的取りやすかったのはありがたかったです。
(関東住まいなら通ってた…)

内容としては、公演時間は短めですけどその分重たくて濃いめ、といった感じ。観念的なシーンが多くて難解ですけど、基本的には「妖刀伝説に囚われた村正と、静かに寄り添う蜻蛉切」の物語だったでしょうか。
それにしてもまさか、「脱ぎまショウ」があんなに重たいセリフだったとは思わなかったですやん… 脱ぎたくても脱げない、妖刀という名の外套…
SNSで「彼は実は妙法村正だ」なんて考察を見た後だと、「私は"千子"村正」という名乗りが、自分に言い聞かせてるようにも聞こえてきます。

そして蜻蛉切。村正に何かをしてやるわけではないけど、とにかく近くで寄り添っててくれる、見守っててくれる。最近は乱舞祭とかで面白蜻蛉さんばかり見てたので、こういうストイックかつ静かな強さを湛えたとこが前面に出てきてる蜻蛉さんが、実に尊い…
最後に2人が別々の方向へ歩き出したのは、繭から出た村正の自立というか、呪縛から解き放たれたって事なんですかねぇ…?

舞台美術は案外シンプル。でもステアラの各面を目一杯使っていて、広さと奥行きの感じられるステージ。特に月の浮かぶ廃虚のシーンでは、前方席でもオペラグラス等はあった方が良いかも。

第2部は第1部の重たさから逆に振り切って、とにかく観客を楽しませよう、といった雰囲気でしたね。序盤の日替わり要素に、サンバ or 太鼓ってのがあったんですけど、特にサンバ。1回目は何も知らずに観に行ったので、いったい何が始まったんだとw まぁここだけでもひたすら楽しかったです。
2回目を観に行った時は、間のいい事に太鼓回でした。やっぱ刀ミュ2部といったら太鼓ですよねぇ。意外性はないけど、安定感あります。あと、上着を脱いだ蜻蛉さんの破壊力な…

あと今回は珍しい事に、チケットの引きがやけに良くって(普段は席運壊滅マン)。2枚チケットを取って、それぞれセンターブロック前方通路席と、サイドシート前方ブロック席。まぁヤバかった。
…ただ頭被りの凄いステアラ。前者は目の前が通路なのにステージの下の方がほぼ見えなくって。だいたいの劇場やホールでは、一番見やすい席の筈なんですけどねえ… アンサンブルさんの低い位置でのダンスが、ほぼ見えなかったのが残念。
前方の大当たり席とはいえ、後者の注釈付きサイドシートの方がずっと視界良かったって、それはさすがにどうよ?とは思っちゃいました。
大掛かりなセットや仕掛けが楽しめる楽しい劇場ですけど、このあたりの見せ方が難しい箱ではありますねぇ…

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