親の反対
「修養の道に進みたい」。
僕がそう言うと、親は反対した。それは想像していた答えでもあった。
親の承諾がないと修養の道に進めない。だから説得しようとした。何回も何日も。でも親は首を縦に振ってくれなかった。
困り果てていると、見かねた先輩からアドバイスがあった。
「君がこの道に入ろうとすると、親は反対するに決まっている。でも親は反対しているのではない、心配しているだよ」と。
その言葉で僕はハッとした。
僕は今まで親を説得しようとしていた。だけどそうじゃない。
自分が決めた生き方を、親に分かってもらおうとしていた。でも分からなきゃいけなかったのは、自分の方だった。
次の話し合いの時、親に「僕の事を心配してくれてありがとう」と伝えた。
すると親の雰囲気が変わってきて、僕の選択を承諾してくれた。それで僕は自分の決めた道に進むことが出来た。
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