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NISA・積立NISA・iDeCo 結局どれがいいの?

こんにちは。SKPです。
先日「NISA・積立NISA・iDeCoって、結局どれがいいの?」という質問を受けました。

この内容はいろいろなサイトにも掲載されていますし、最終的には「そのヒトによります」となってしまうのですが、せっかくなので私個人の主観も含めてご紹介したいと思います。

制度の紹介

まず簡単に各制度の紹介です。細かいメリット・デメリットは証券会社やFPのサイトにありますので、ここでは割愛します。

いずれの制度も『税制面での優遇』がなされています。簡単に書くと次の通りです。

NISA・積立NISA 
 … 売却した時の譲渡益(売却の利益)に対する税金が非課税
iDeCo
  … 支払った掛金が全額所得控除となる
   また、受け取った時は退職所得となる

ここで、NISA・積立NISAとiDeCoでは扱いが違うのがわかると思います。

NISA・積立NISAは、証券会社の口座に『NISA口座・積立NISA口座』というものを開設して、そこで株式や投資信託の売買を行う制度です。

株式や投資信託は、安く買って高く売ればその差額は「利益」となり、その利益に対して税金がかかります。NISA・積立NISAはこれを非課税とする。つまり利益分がそのまま手取り金となる制度です。

代わってiDeCoは、証券会社などの口座に『iDeCo用の口座』を開設し、毎月決まった掛金を支払い、それを投資信託などに割り当て、運用を行います。毎月同じ金額で投資信託を購入している、と思っても大きく違いはありません。

iDeCoもNISAと同じだと思うかもしれませんが、iDeCoはこの掛金。要するに投資資金のことですが、これが全額『所得税の所得控除の対象』となります。つまり、投資をしただけで『所得税・住民税を下げる』効果が期待できるのです。

NISA・積立NISAとiDeCoの最大の違いは、この『所得控除』と、もう一つあります。それは『強制力』です。

NISA・積立NISAの場合はいずれの場合も、投資(購入)していた株式・投資信託をいつ売却するかは、本人の任意となります。積立NISAは『積立』と書いてありますが、これは購入時の縛りであって売却のタイミングは任意です。

代わってiDeCoは60歳まで、一切の引出ができません。途中で掛金の支払いを止めたとしても、引き出せるのは「60歳」になってからです。

そういう意味で『資金的に自由度が高い』のはNISA・積立NISAとなります。

NISA・積立NISAには最低限の投資知識が必要

NISA・積立NISAはあくまでも『売却益・利益』に対しての税金を非課税とする制度です。つまり「そもそもNISAでの投資で損をしている」場合には一切恩恵はありません。

積立NISAは「ドルコスト平均法」が効く為、損になりにくい…。なんて書いてあることもありますが、厳密にはそれは誤りです。

いくらドルコスト平均法が効いたとしても、「一方的に価値が下がり続ける株式や投資信託」に投資をしていた場合、当然ですが最終的には損になります。

また購入途中は順調に価格が上昇していても、最後の「売却する」タイミングで大きく値下がりしている時は、これも当然損失となり、税制のメリットは享受できません。

そうなると、どういった銘柄・どういった投資信託をNISA・積立NISAで購入した方がいいのか。将来の利益が見込めるのか。など、最低限の投資に関する知識が必要だ、ということになります。

投資信託は「そういった知識が少ない場合でも買いやすい」ように開発された商品ではありますが、いかんせんその投資信託も数が多いですからね…。

積立NISAは投資信託の内、国が決めたものしか扱えないため、普通に購入するよりは数は絞られていますが、それでも「その中で何を選ぶのか」は自身の判断となります。

iDeCoは「税効果」を考慮できる

iDeCoもその証券会社が指定した投資信託等の中から、掛金をどう割り当てるのかを自分で決めることになります。そのため投資の知識があった方が良い、という意味ではNISAもiDeCoも同じです。

しかし、ここで異なるのが「iDeCoの掛金は所得控除」となる、という点です。所得税・住民税が非課税の人を除き、最低税率は所得税5%・住民税10%です。

そのため、iDeCoの掛金で最低限約15%の税金を安くする効果がある。逆に言えば「iDeCoの投資利回りが▲15%」までは結果的に損していない、と言えます。

そのためNISA・積立NISAと比較して、iDeCoは『最低15%分』の節税メリットが自動的に取れるため、トータルで考えた時の投資のリスクは少なくなります。

また、iDeCoで扱う商品には「定期預金」のようなものもあり、掛金をほとんど運用とせず、投資で損をしない代わりに、運用益も出さない、ということも可能です。

その場合、管理手数料だけは取られるため、iDeCoをやる意味はあるのか…。とも思いますが、先ほどの「税効果」を考慮すれば、決して悪い選択とは言えません。

ただ注意をしなければならないのは「iDeCoの最たるメリットは、この『所得控除』である」という点です。

どういうことかというと、他の親族の扶養に入っている。つまり自身で「所得税や住民税を支払っていない人」には、そもそも所得控除を使う所得がありません。

ということは、そういう人がiDeCoを使っても、最たるメリットである『所得控除』は受けられない、ということです。

結局何が良いのか?

スタートに書いた通り、結局は好みもありますので「ヒトによる」が答えとなりますが、私個人の意見を言えば、「所得があり、税金を納めている人」であればiDeCoをお勧めします。

私もNISA口座(積立NISAへは移行せず、通常のNISA口座)は、持っていますが、

・年間の投資金額上限(120万円)では、すぐ上限となること
・特定口座との株式譲渡の損益通算が行えないこと

などから、すぐにNISA口座を使うのを止めてしまいました…。

積立NISAへの移行も検討しましたが、それであれば「掛金が所得控除となるiDeCoの方が魅力的」だったため、現状はiDeCo一本となっています。

機会があれば、私がどのような感覚でiDeCoを運用しているのか、というのも書いてみたいと思います。

少し漠然とした内容でしたが、ご参考になれば…。




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