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ファスト&スロー(上)の読書メモ(1)

本書については、人間の判断システムを否定するものではない。
ときになぜ人が重大なミスをするのかについて考えている?

統計学者でも、統計の基本原則に対する直感で間違うことがある。

単純化ヒューリスティック(代表性ヒューリスティック)

スティーブはものしずかで、読書を好んでいる。

スティーブの職業は、図書館司書、農家どちらの可能性が高いでしょう。

という問題について、多くの人はスティーブは図書館司書だと考えるというもの。実際は、図書館司書より、農家の方がおおいので、確率的には農家の方が高い。このように、前情報に合致するような選択を直感的に判断してしまうというもの。

最近の日常生活だと、森前会長の女性蔑視ともとれる発言による炎上かなぁ・・・。

森前会長->もともと、女性蔑視とも取れる発言をする人だった。
->マスコミは女性蔑視と報道->燃える

しかし、実際は、そうではなく、そういうことをいう人もいたがというニュアンスだった。

実際どうかはわからないが、マスコミがその人の人となりを知っていたために、きちんと文脈を理解せずに報道したと考えられる。

利用可能性ヒューリスティック:

「つく」という言葉で始まる言葉と終わる言葉はどちらがおおいか、またその倍率は?

という問題について、始まる言葉の方が多いと答える人が多いが実際は違うというもの。また、終わる言葉を選択した人も倍率はミスする。(始まり:192個、終わり:989個)。これは人間はなにかで始まる言葉を探すのが得意であり、つくで始まる単語が多く見つけてしまうために起きる。言い換えると思いつくものの価値を重くみすぎている。

日常生活だと、政治家=汚職しているというもの?実際どうなのかはわからないが、そういったドラマや政治家がやったときだけ報道が多いために、そういう印象になっている可能性がある。

実際の判断は2種類

あきらかに怒っている人の顔写真をみてその人が怒っていることを察知するなどの長年の経験からの判断と上で紹介したヒューリスティック。早い判断ができるのがヒューリスティック(本書ではシステム1)であり、遅いが実際に正しい判断ができるのが長年の経験からの判断(システム2)。

人は普段システム1で判断し、判断が困難であればシステム2を使用する。

自分はシステム2で答えたと思ってもシステム1の答えと同じということはよくある。しかし、システム2は努力や自制の際にシステム1を押し除けることができる。
(絶対にできるわけではないんだろうなぁ。やらなきゃいけないとわかってても英語をやらないし....)

目は口程にものをいう

実際に、複数枚、4桁の数字を紙にかいて、定期的にめくり、それぞれの桁ごとに+1して読み上げるタスクを行うと瞳孔が開くということがヘスの論文と共に紹介されていた。知的努力の指標になる?

最小努力の法則

経験者は非経験者よりもタスクに対して努力が少なくすむというのが、脳の活動、瞳孔の大きさからも確認されている。



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