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オランダを凝縮した街、ライデン

今日から年末年始にかけて、アールトの友達が長期滞在しているポルトガルに行ってくる!
今日はそのトランジットで半日オランダへ。この間アムステルダムに行った時行けなかったアンネフランクハウスかゴッホミュージアムに行こうと思っていたんだけど、どっちも予約が満席で(涙)アムステルダムに留学してる友達に聞いたら、
ライデンなら空港からも近いし半日で見るのにちょうど良いと思うよ〜!
って紹介してもらったので行ってみた!

概要

12/30
9:30 スキポール空港発
9:50 Leiden Centraal着
10:40 Windmill De Valk
12:30 Young Rembrandt Studio&Scool
12:50 シーボルト博物館
14:20 街中でお土産探し
15:00 Leiden Centraal発

当時の姿を残す風車

オランダっていうと風車のモチーフのイメージがあるけど、アムステルダムに行った時は本物の風車を見られなかったのが残念だった記憶。
ライデンには当時実際に使われていた風車8基のうち1車が残されていて、見学することができます。

これぞオランダ〜、な眺め!

オランダで風車がこんなに使われるようになったのは干拓のための排水の動力としてっていうのが主な目的だけど、今日見学した風車はトウモロコシを挽くためのもの。
で、全然知らなくてびっくりしたのが、風車の柱みたいな部分の中が実は柱じゃなくて超大事なスペースなってるってこと!あのレンガの中に階段(というよりもはやハシゴ)がついてて、1階は家、2階は作業場、3階はトウモロコシを投入するところ…みたいに各各階に役割があるんだって。

1階、これが風車の中とは…
風車の仕組みが見える階も
ほぼ垂直な階段がいくつも続いている!


トウモロコシをを最初は人の手で石臼で挽いてたのが段々馬やロバに任せるようになり、水車を使うようになり、風車を使うようになり、蒸気、電気を使うようになり…っていう、トウモロコシ挽きのための道具の変遷の話も面白かったな。今や風車っていうとレトロなイメージがあるけど、石臼で挽いてた頃からしたらものすごく画期的な発明だったんだろうし、でも今はそれをレトロとさえ思えているっていうところに、道具の発展の目覚ましさと人間の発明への情熱を感じた…!

シーボルト博物館

元々シーボルトの家だった場所にあるシーボルト博物館

シーボルトは日本の地形や植生や文化をオランダ政府に報告するために日本に派遣されたオランダ人医師。シーボルト博物館にはそのシーボルトが集めた日本の絵画や工芸品、動植物の標本などなどが展示されています。

これぞ和風!な浮世絵から、
私も知らない植物の標本まで、多様な日本のコレクションが展示されている

オランダってミッフィーとかチューリップとか風車とか、キャッチーなモチーフがたくさんあるからつい忘れがちだけど、鎖国のとき日本がお世話になった国っていう意味でも日本とは関わりの深い国だったなっていうのを改めて思い出した。そして小学生の時にシーボルト事件っていう名前を歴史で覚えた記憶はあったけど、こんなにも日本を愛してくれていた外国人が当時もいたんだなっていうのが純粋に嬉しかった!シーボルトの回想みたいなムービーがあったんだけど、彼が日本にいる時滞在した出島や江戸に参上するときの籠は「監獄のようだった」って振り返ってるし、しかも日本の地図を持ち帰ろうとしていることが幕府の役人にバレてスパイ扱いされて追放されちゃったり…きっと当時のヨーロッパの人から見たら日本って、遠いアジアの中でも特に東の離れた場所のにある未開で野蛮な国、みたいに思われてた節が結構あるんじゃないかなって思った。だから、日本人の私が見ても「やっぱり日本の芸術や自然って美しいなあ」って思うようなものがたくさんコレクションされているのを見て、そんな未知の世界に来てくれて、それをオランダに伝えようとしてくれたシーボルトの存在に感謝だなって思いました。

あとシーボルトのコレクションと別にWabi-Sabiっていう特別展も開かれていました。

海外で日本の展示を見るのって面白いなって思った

ちょっと長いけど英語の侘び寂びの説明に、
”Many Japanese people find it difficult to explain the concept of wabi-sabi. A Japanese person is likely to tell you they have a clear feeling and understanding of wabi-Sano, but find it hard to put it into words.(意訳:日本人は侘び寂びという言葉を心で感じることはできるが、それを言語で説明しろと言われると難しいと感じる人が多い)”
って書かれていて、まさに図星(笑)
私も侘び寂びを説明しろって言われたら言葉で説明できる自信はないけど、確かに例えば日本庭園とか日本絵画を見て侘び寂びを感じることはあるなあって。
久しぶりにそういう日本の侘び寂びの作品を見たからかもしれないけど妙に心に沁みた…。でも同時に、ヨーロッパならきてから見た数々の豪華で色鮮やかな作品を思い返して、ふと
ヨーロッパの人たちにはこの日本の侘び寂びは感じられるんだろうか?
と疑問にも思った。さっきも書いたように、日本人でさえ言葉ではっきりと説明できないからなおさら、この一件地味で暗い雰囲気はどう感じられているんだろうって気になったんだよね。
で、話しかけやすそうなドイツ人らしき女性2人組に
こういう絵を見てどう感じる?
って聞いてみたら、
地味なんて決して思わないし、言葉が分からなくても絵から心に感じるものがたくさんあるよ!
って。2人と話しただけでこんな言い方は大袈裟かもしれないけど、侘び寂びから何かを感じる感性は日本人だけじゃなくて世界中の人に共通なんだなって思った。そして何より、そういう日本人の感性に興味を持ってくれてる人が海外にもいるんだってことを自分の目で確かめられたのも嬉しかったし、改めて日本のことを誇りに感じた瞬間でした。

ライデンはアムステルダムと似て運河沿いの街並みが魅力だけど、アムステルダムみたいにカラフルじゃないし、ドラッグのお店とかレストランとかもあんまりなくて本当に赤茶色のレンガの建物の街並みがずーっと続いている綺麗な街でした。

閑散としてると思いきや、急に人通りが多い通りに出たりもする
どうしても中入ってみたくてトイレ行ってみたらトイレまでハイテクだった


これ(写真2枚目)が市役所って言われた時はさすがに目を疑ったけど、市役所といい教会といい、歩いているだけでこんなに荘厳な建物に次々と巡り会えるのもライデンの素敵なところ!

ヨーロッパの旅先で首都以外を訪れたのは初めてだったけど、想像以上にオランダらしさがギュッと詰まった街で、トランジットで降り立ったとは思えぬ濃い時間になりました^^


アムステルダムだろうがライデンだろうがストループワッフルさえ買えれば良いみたいに思ってるところはなくはない。

読んでくれてありがとう!Kiitos!

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