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宝物のお茶の木

きのう、オトモダチとひさしぶりにちょっとだけ会って、ねえねえ、宝物みせるね、と言ったら、宝物?とワクワクな声が返ってきた。でもね、木なの。オトモダチは茶の木を見て、え、花が今咲いているの、という反応だった。遅いのです。花の時期も。その木はウチの茶畑の方じゃないところに、あって、在来品種の木かなとだいぶ前に思って、以前みてもらったら、在来種だねーとおっしゃった木なのです。

家の自家用の茶畑は、いつからあったのかわからない。西の茶畑と東の茶畑がある。そんなに大きくはなく、東の茶畑の方があたらしい。とはいえ、おばあさんの時代。こどものころ、こっちの茶畑の方があたらしいときいていただけ。

葉っぱの様子はまったくちがって、あたらしい茶畑の方が大きくて長い。たぶん日本にたくさん普及しているやぶきた茶という品種の方だろう。西の茶畑は東の茶畑より葉っぱが小さくてところどころぜんぜん違った葉の木があっる。以前、茶業研究所にお電話して、茶の木の品種がなんなのかを特定する方法ってありますかときいたら、茶畑のできた時代によりますね、うんと古くて、発芽が遅くて、見た感じバラバラだったら、在来種が混じっているかもしれないですね。いずれにしても独特なお茶の味は大事にしてください。とお話しいただいた。

在来種の茶の木ってどんなのだろうと茶畑の管理をはじめた2008年ころには、思っていて、家の前にある、なんかよくわからない木についてはそれほど関心はなかったのだけれども、あるとき、お茶の花そっくりの花が咲いているのをみて、これってお茶ですか?と識者の方にきいたら、お茶ですねーというごくあったりまえですよ、という感じのお返事をもらった。

ひょっとしたら、コレがそうなのか、と在来種のお茶、っていうことに気がついた。その木もだーいぶ前から生えている木で、以前知らずに、剪定というか枝ちょっと切っちゃったときもある。それが今になって宝物とか言っているんだから、お茶の木からみたら、あのなーという感じだろう。

これでお茶つくるの?ってきかれた。ちょっとだけ自分用に。だって、ちょっとしかないもん。以前白茶とかやってみた。色ぜんぜんなくて、でもお茶の味がするという、不思議なもの。ウン、おいしい、と言って飲んでくれた、なかよしの古物鑑定士の方が今年の9月に他界されて、来年も作っておきますね、と言った言葉が宙ぶらりん。


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