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動植物の話8 柳に学ぶ

私はよく散歩をするが、いつもみさと公園に行く途中、道沿いに大きな柳の木があります。
どれも太い幹から、多くの枝葉が垂れ下がっている。

今までは、人の頭くらいまで垂れさがる柳を、避けるようにその道を通り過ぎていきました。以前から、柳の枝が好きではなかったのでした。

小さい頃から、柳の枝葉が風にさやさやと揺れ動く様が、まるで幽霊が現れるような感じがして、気味が悪かったのです。

でも今は違っています。
柳の枝葉のしなやかさに気づいたからです。
「柳の枝に雪折れなし」
「柳で暮らせ」
とのことわざを知ってからというもの、柳に対しての見方が変わってきました。
自分も以前にもっと柳の枝のしなやかさ、したたかさを持っていたならば、と思うことしばしばです。

柔軟性は社会で生きるのに大切なことの一つです。
我執着を捨てて、自然の流れに逆らわないで、順応して生きていく。
肩ひじ張らずに、臨機応変にしなやかに生きる。

一本調子で、頑なな態度では事は成就しないのです。
そう思ってから、柳が好きになりました。

「柳で暮らせ」
これ、人生の妙諦です。

世の中にあるものすべて、自分に何かを教えてくれる教材。
それらを丹念に、しっかりと、受け取っていきたいものです。


コサギ

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