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食の話1 母が持たせてくれたしゃけ弁当

小学校の頃は給食ではなく、各自がお弁当を持ってきたので、皆それぞれに違っていて、他の人のお弁当の中身を見られるのが面白かった。

母は、私が塩じゃけが好きだったので、よくしゃけを焼いたのをおかずにしてくれた。

その頃の塩じゃけは今のような減塩ではなく、焼いたあと、塩が粉をふいていて、いかにもしょっぱいしゃけであることが見てとれるくらいであった。

だから、しゃけの時はご飯がよく進むのです。
ご飯がいつも足りない。
お弁当に規定量入るだけのご飯では必ず足りないのでした。
私はそのことを毎回母に訴えるが、いつも忘れているのか、増量はなかった。

今でも時々、スーパーでしゃけを買うが、塩気が強めのものに当たると嬉しい。
そんな時は、お弁当にしょっぱい塩じゃけを入れてくれた今は亡き母を思い出す。

毎日食べるわけではないのだから、しゃけはしょっぱいものがいい。
そのほうが美味しいし。
でも、ご飯が進み過ぎるのが難点、難点。


ベゴニア

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