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思い出話13 泥棒が入った後のちょっと恥ずかしい話

いつだったか、もうかなり昔、隣の家に泥棒が入った。
当時、その家では、夫の稼いだ給料袋を台所のテーブルの上に置き、そこから一万円、二万円と引き抜いて生活をしていたということだった。
今のように銀行振り込みがまだ浸透していない頃です。

その支給されたばかりの給料袋がすっかり持ち去られたというのですから、かなりの痛手だったと思います。
少なくても、十万円以上は入っていたと思われます。

早速に警察に届け出たそうで、捜査が進められ、やがて犯人が捕まった。
その犯人は、この辺りで何件も犯行を重ねていたらしく、全ての犯行を自供したらしい。

すると、わが家にも警察の人が来て、
「お宅も盗難に遭った家です」
と、いうのです。

わが家は全く関係ないと思っていたのが、
「五千円の被害額です」
と、警察の人が言う。

家族みんな驚きました。

いったいどこから入ったのか。誰のお金が盗まれたのか。
家族で話し合いましたが、わかりませんでした。

入られたところは、一階の仕事場だったようです。
ここは、いつも北側の窓の雨戸は閉めず、サッシのガラス戸だけに内側から鍵をかけていたのですが、たまたまかけ忘れていたせいで、入られたのでした。
泥棒もよほど直感が働くようです。

誰のお金かはわかりませんでしたが、盗られた金額が五千円とは、なんともお粗末です。

隣の家は、給料袋全部持ち去られ、近隣の家の被害は数万円なのに、わが家では五千円。

まあ、被害が少なくて良かったのですが、周り近所に今回のことが知れ渡るにつれ、わが家の被害が五千円、という事実に、何か恥ずかしさを感じるようでもありました。

当時、両親と私と弟の四人家族。
たぶん、家には五千円以上はあったとは思うのですが・・・。


水元公園で撮ったアオサギ

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