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理学療法士国家試験直前予想問題:内部障害呼吸器


いよいよ今週末に第59回理学療法士国家試験ですが、3点問題の範囲で、内部障害呼吸器の分野を大胆に予想してみました。

昨年58回はCOPD、一昨年57回は間質性肺炎でした。
これからは、今年はCOPD、間質性肺炎以外が出題されるとみています。

ずばり肺炎と排痰体位です。

肺炎については、53回(6年前!)以降出題がありません。うーん、で、で、でそうだ〜。
ちなみに53回の問題は以下の通りです。

訓練開始時に熱感があり、体温は38.5℃であった。胸部を聴診したところ右下肺野に水泡音が聞かれた。この患者の胸部エックス線写真を別に示す。最も考えられるのはどれか。(53回午後76)

1.喘息
2.大葉性肺炎
3.特発性肺線維症
4.慢性閉塞性肺疾患
5.びまん性汎細気管支炎

                   答え:2

ちなみに52回にも肺炎が出題されています。
嚥下障害がある患者の胸部エックス線写真を別に示す。予想される理学所見はどれか。(52回午前12)

1. 胸痛
2. 乾性咳嗽
3. 頸静脈怒張
4. 右胸部打診で鼓音
5. 右胸部聴診で水疱音

                答え:5

また排痰体位は54回以来出題がありません。ちなみに出題されるのであれば腹臥位以外の排痰体位が出題されるのではないかと考えます。

図に示す排痰体位に対応する肺区域で正しいのはどれか。2つ選べ。(54回午前18)

1. 肺尖区(S1)
2. 後上葉区(S2)
3. 上-下葉区(S6)
4. 前肺底区(S8)
5. 後肺底区(S10)
                   答え:3と5


これらの状況を踏まえて、昨年は肺炎と排痰体位が出題されると踏んで、対策をしていましたが、見事に外れました。しかし、今回59回は肺炎と排痰体位が組み合わされて出題されるのではないかと予想しています。
(自分の子供の事でもないのになぜそこまで一生懸命になるか不思議です)。

59回の予想問題は以下の通りです。これが3点問題で2問連続で出題された場合、正解するのと間違うのとでは大きな違いになるので、だまされたと思って、一度やっておいてください。

【予想問題】80歳の男性。脳梗塞で入院。入院後、食事の際にむせがみられ、38℃の発熱をきたしたため、胸部レントゲンを施行し、肺炎と診断された。

(1)病変と考えられる肺葉はどれか
1.右上葉  2.右中葉  3.右下葉  
4.右上葉と中葉  5.右中葉と下葉

                 答え:2

(2)この患者に適切な排痰体位はどれか
1.背臥位   
2.腹臥位  
3.左側臥位
4.45度前方へ傾けた左側臥位
5.45度後方へ傾けた左側臥位

                答え:5

【解説】
(1)X線の読影が大事!右中葉の肺炎です(横隔膜は見えているので下葉の肺炎ではありません)(中葉は横隔膜に接していません、一方下葉は横隔膜に接しています。下イラストの側面図でイメージしやすいと思います)
右中葉の肺炎(心陰影は不明瞭になるが、右横隔膜はしっかり見える)

ちなみに右下葉の肺炎では以下のようなパターンになります。
右下葉の肺炎(右横隔膜が消えるが、右心陰影は消えない)
X線では右側の心陰影がはっきりしているので、中葉には病変がありません。中葉は前方にあるので、心臓と接しているからです。後葉は後方にあるので心臓を接していません。下イラストの側面図をみると、下葉が横隔膜に接しているのが理解しやすいと思います。)


(2)中葉は斜め45°前を向いているので、排痰体位は側臥位から45°後ろに傾けた体位となります。


しっかり対策をしてみんなで合格しましょう!



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