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第58回理学療法士国家試験 午前問題と解答

国家試験問題が厚労省から一般に公開されるのは少し遅いです。その間、国試予備校や塾からの有料の記事でしか見ることはできません。今回、息子が国試を受けましたので手元に国試問題があります。息子は無事合格したので、恩返しも含めて、国試問題を文字起こしをして皆さんに無料で公開したいとおもいます。また逐次、解答についての解説とコメントも追加していきたいと思います。受験生の方はぜひ参考にしてください。

1. Danielsらの徒手筋力テストで股関節外転の段階3の測定をする際、図のような代償がみられた。代償動作を生じさせている筋はどれか。2つ選べ。(58回午前1)

1.大腰筋   2.中間広筋  3.腸骨筋  
4.半腱様筋  5.半膜様筋

                            【答え】1,3

2.立位姿勢から股関節を屈曲し、体幹を前傾させて静止した姿勢を図に示す。床波力ベクトルの作用線の向きが正しいのはどれか。ただし、矢印は力の向き、点線はその延長線を示す。(58回午前2)


1.a  2.b  3.c  4.d  5.E

                             【答え】3
 
3.82歳の女性。高血圧と糖尿病の治療を長期にわたり行っている。徐々に歩行障害がみられるようになり、転倒することが多くなった。頭部MRIのFLAIR像を別に示す。画像所見で考えられるのはどれか。(58回午前3)


1.視床出血    2.硬膜下血腫  3.くも膜下出血
4.正常圧水頭症  5.多発性脳梗塞

                             【答え】5

4.NICUに入院中の低出生体重児。在胎週数30週。腹臥位での姿勢を図に示す。この児に対するポジショニングとして適切な肢位はどれか。2つ選べ。(58回午前4)


1.頭部伸展位  2.体幹伸展位  3.肩甲帯前方突出位
4.肩関節外転位  5.股関節内転外転中間位

                            【答え】3、5

5.66歳の男性。左下腿切断。30年前からの2型糖尿病で左下肢の閉塞性動脈硬化症のため切断し、下腿義足を製作した。この下腿義足の種類はどれか。(58回午前5)


1.KBM  2.PTB  3.TSB  4.吸着式  5.在来式

                             【答え】3
 
 6.Aから照射される極超短波の強度がBの何%か。ただし、cos30°=0.866とする。なお小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第2位を四捨五入すること。(58回午前6)


1.10.8%  2.21.7%  3.43.3%  4.86.6%  5.172.3%

                             【答え】2

7.両眼を強く閉眼するように指示したところ、左眼の兎眼がみられた。同じ脳神経の障害で生じる症状がどれか。(58回午前7)


                             【答え】3

8.53歳の女性。自転車走行中に転倒、受傷し、鎖骨骨幹部骨折に対して観血的整復固定術が施行された。術後のエックス線写真を別に示す。術後翌日の患側の理学療法で正しいのはどれか。(58回午前8)


1.手指運動を行う
2.患部に超音波療法を行う
3.肩関節挙上の等張性運動を行う
4.全身の安静のためベット上で行う
5.他動で肩関節の可動域訓練を行う

                             【答え】1

9.55歳の女性。趣味でジョギングを行っている。変形性膝関節症に対して手術療法が行われた。術後のエックス線写真を別に示す。術後の理学療法で正しいのはどれか。(58回午前9)


1.金属を抜いてからスポーツ復帰する
2.骨癒合が得られるまで完全免荷とする
3.術後から外側が高い楔状足底板を使用する
4.術後早期から大腿四頭筋の筋力増強運動を行う
5.術後2週の安静後に患側膝関節の可動域訓練を行う

                             【答え】4

10.60歳の女性。図のような状態で右中指の使いづらさを訴え受診した。自動関節可動域角度はDIP屈曲45°、PIP屈曲30°、伸展-45°、MP屈曲80°、伸展0°であった。この指の変形はどれか。(58回午前10)


1.Z変形       2.鉤爪変形     3.ボタン穴変形
4.Krukenberg変形  5.スワンネック変形

                             【答え】3

11.頚髄損傷患者の起き上がり動作を図に示す。Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類における最も上位の機能残存レベルはどれか。(58回午前11)


 1.C5A  2.C5B  3.C6A  4.C6BII  5.C7A

                             【答え】4

12.5歳6ヶ月の男児。脳性麻痺。歩行補助具を用いず屋外歩行が可能であるが、階段昇降は手すりを必要とする。GMFCSレベルはどれか。(58回午前12)
 
1.I  2.II  3.III  4.IV  5.V

                             【答え】2

13. 80歳の男性。両膝痛のため、自宅内で自走用標準型車椅子を使用することとなったが、廊下幅が狭く、方向転換ができないと相談があった。現在使用している車椅子で180°方向転換が可能となる最小の廊下幅は何cmか。ただし、使用する車椅子は全幅70cm、全長120cmとする。(58回午前13)
 
1.90  2.120  3.140  4.180  5.200

                             【答え】3

14.42歳の女性。3ヶ月前に手足がしびれるようになり、1ヶ月前から手足の脱力を自覚した。神経内科を受診し慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチーと診断され、ステロイド療法が開始された。筋電図検査所見として正しいのはどれか。(58回午前14)
 
1.誘発筋電図で伝導速度が低下する
2.誘発筋電図でF波の潜時が短縮する
3.針筋電図で低振幅・ 短持続電位波形が出現する
4.誘発筋電図の反復刺激でwaning (M波の振幅が漸減)を認める
5.誘発筋電図の反復刺激でwaxing (M波の振幅が漸増を認める

                             【答え】1

15.67歳の男性。Parkinson病。発症後5年経過。Hoehn&Yahrの重症度分類ステージIII。四肢に中等度の筋強剛を認めるが、筋力や関節可動域に明らかな問題はない。歩行場面では、開始後しばらくして小刻み歩行で小走りとなり、会話しながらだとそれが顕著となる。腰掛けるために椅子に近づくと、すくみ足がみられる。この患者の歩行障害への対応で適切なのはどれか。(58回午前15)
 
1.狭い場所を歩く
2.直線上を継ぎ足で歩く
3.長下肢装具を用いて歩く
4.認知課題を追加しながら歩く
5.リズミカルな繰り返しの聴覚刺激を用いて歩く

                             【答え】5

16.80歳の女性。左片麻痺。夫と自宅で2人暮らし。ベットから車椅子への移乗は夫に手を添えてもらう程度で可能だが、車椅子からベットへの移乗では立ち上がる際に腰を引き上げてもらう。FIMの移乗動作は何点か。(58回午前16)
1.6点  2.5点  3.4点  4.3点  5.2点

                             【答え】4
 
 17.75歳の男性。2型糖尿病でインスリン療法中。腎症、高血圧症および増殖前網膜症を合併しており、週3回血液透析と理学療法のため外来通院している。運動療法で正しいのはどれか。(58回午前17)
 
1.透析日の運動は禁忌である
2.HbA1cの値で運動強度を決定する
3.運動前に口渇が改善するまで飲水を促す
4.倦怠感を訴えるときは低血糖症状の可能性がある
5.運動療法の主目的はインスリン分泌能の改善である

                             【答え】4

18.78歳の男性。COPDによるII型呼吸不全。安静時および運動時に1L/分の在宅酸素療法を導入している。理学療法士による患者指導として正しいのはどれか。(58回午前18)
 
1.上肢の挙上動作を反復して行うように指導する
2.吸気時間を延長するために口すぼめ呼吸を指導する
3.呼吸困難に応じて酸素流量を増量するように指導する
4.体調や呼吸器症状の日誌への記録をもとに生活指導を行う
5.主に心理的なリラックスを得るためにリラクセーションを指導する

                             【答え】4

19.68歳の男性。NYHA心機能分類class IIIの僧帽弁閉鎖不全に対して経皮的僧帽弁形成術を受け、術後経過良好で退院することになった。退院時の運動機能評価として適切なのはどれか。(58回午前19)
 
1.クリニカルシナリオ分類
2.マスターシングルテスト
3.Nohria-Stevenson分類
4.ハンドグリップテスト
5.6分間歩行テスト

                             【答え】5

20.74歳の女性。変形性膝関節症に対して人工膝関節全置換術が行われた。術後に使用するCPM装置で正しいのはどれか。(58回午前20)
 
1.筋力増強を目的としている
2.徐々に屈曲角度を大きくする
3.できるだけ速い速度で関節運動を行う
4.CPM装置の動きに抵抗するように力をかける
5.CPM装置は決められたアーム長のものを使用する

                             【答え】2

21.ICFの評価点で正しいのはどれか。(58回午前21)
1.心身機能の第一評価点は障害の性質を示す
2.身体構造の第二評価点は障害の部位を示す
3.活動と参加の第一評価点は実行状況での困難度を示す
4.活動と参加の第二評価点は支援ありでの能力の困難度を示す
5.環境因子の第一評価点の+記号は阻害因子を示す

                             【答え】3

22.理学療法実施時のインフォームドコンセントで適切なのはどれか。
(58回午前22)
 
1,専門用語で説明する
2.患者の同意内容は文書で保存する
3.患者の要求があってから説明する
4.判断能力に関わらず患者の決定が優先される
5.患者は正当な理由がなければ同意を撤回できない

                             【答え】2

23.観察的研究を研究デザインとするのはどれか。2つ選べ。
(58回午前23)
 
1.コホート研究
2.メタアナリシス
3.無作為化比較対照研究
4.ケースコントロール研究
5.システマティックレビュー

                            【答え】1,4

24.IADLに含まれるのはどれか。(58回午前24)
 
1.顔を洗う
2.靴下をはく
3.寝返りをする
4.シャワーを浴びる
5.食事の準備を行う

                             【答え】5

25.厚生労働省「健康づくりのための身体活動基準2013」で、強度が4METs以上となる運動の例はどれか。(58回午前25)
 
1.皿洗い
2.ピアノの演奏
3.ラジオ体操第1
4.植物への水やり
5.子供を抱えながら立つ

                             【答え】3

26.筋収縮で正しいのはどれか(58回午前26)
 
1.骨格筋の最大収縮時には筋細胞の長さが約10%短くなる
2.アクチンフィラメントはミオシンフィラメントより太い
3.筋小胞体からのK+放出により筋収縮が開始される
4.ATPを分解する酵素はアクチンに存在する
5.筋収縮時にH帯は短くなる

                             【答え】5 
 27.感覚神経のみの脳神経はどれか。2つ選べ。(58回午前27)
 
1.第II脳神経
2.第IV脳神経
3.第VI脳神経
4.第VIII脳神経
5.第X脳神経

                            【答え】1,4

28.関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)で測定する運動方向と移動軸との組み合わせで正しいのはどれか。(58回午前28)
 
1.股屈曲・伸展 ― 大腿骨
2.股外転・内転 ― 下腿中央線
3.膝屈曲・伸展 ― 脛骨
4.足背屈・底屈 ― 第1中足骨
5.足部外転・内転 ― 第2・3中足骨の間の中央線

                             【答え】1

29.錐体路徴候はどれか。(58回午前29)
 
1.膝蓋腱反射低下
2.深部感覚鈍麻
3.腹壁反射消失
4.筋緊張低下
5.ジストニア

                             【答え】3

30.足関節内反捻挫後に筋力増強運動を行う下肢の筋で、再発予防に最も有効なのはどれか。(58回午前30)
 
1.下腿三頭筋
2.後脛骨筋
3.前脛骨筋
4.長指屈筋
5.長腓骨筋

                             【答え】5

31.関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)で、足・足部の参考可動域が30°である運動方向はどれか。(58回午前31)
 
1.外転   
2.内転  
3.内がえし 
4.外がえし  
5.背屈(伸展)

                             【答え】3
 
32.脊髄小脳変性症の運動失調を評価するのはどれか。(58回午前32)
 
1.BADS
2.EDSS (Expanded Disability Status Scale)
3.QMG score (Quantitative Myasthenia Gravis score)
4.SARA
5.UPDRS

                             【答え】4
 
33.腱板損傷の検査で正しいのはどれか。(58回午前33)
 
1.Chairテスト
2.Jacksonテスト
3.Spurlingテスト
4.Thomsenテスト
5.Drop armテスト

                             【答え】5

34.静的立位で下腿義足の足部外側が床から浮き上がった。原因はどれか。(58回午前34)
 
1.後方バンパーが硬すぎる
2.初期屈曲角が大きすぎる
3.初期内転角が大きすぎる
4.足部のトゥブレークの位置が近位すぎる
5.足部に対しソケットが後方に位置しすぎている

                             【答え】3

35.脊髄損傷で異所性骨化骨の好発部位はどれか。(58回午前35)
 
1.肩関節
2.肘関節
3.手関節
4.股関節
5.足関節

                             【答え】4

36.2010年に定められたアメリカリウマチ学会とヨーロッパリウマチ学会との合同による関節リウマチ分類基準に含まれないのはどれか。(58回午前36)
 
1.炎症反応
2.自己抗体
3.罹患器官
4.朝のこわばり
5.腫脹または圧痛のある関節数

                             【答え】4
 
37.胸郭出口症候群で陽性となる検査はどれか。(58回午前37)
 
1.Jerkテスト
2.Kempテスト
3.McMurrayテスト
4.Roosテスト
5.Thomsenテスト

                             【答え】4

38.筋力増強運動で正しいのはどれか。(58回午前37)
 
1.等運動性運動は徒手的に行う
2.等尺性運動は関節運動を伴う
3.等張性運動では関節運動の速度を調整する
4.閉鎖性連鎖運動は複数筋の筋力増強に適している
5.開放性連鎖運動は四肢末端が地面に接した状態で行う

                             【答え】4

39.健常者に自転車エルゴメーターを用いて中等度の運動負荷を20分行った。運動開始前と比べて低下するのはどれか。(58回午前39)
 
1.経皮的動脈血酸素飽和度
2.末梢血管抵抗
3.収縮期血圧
4.心拍数
5.体温

                             【答え】2

40.手背に生じた慢性期の熱傷後瘢痕拘縮に対する理学療法として正しいのはどれか。2つ選べ。(58回午前40)
 
1.圧迫療法
2.寒冷療法
3.神経筋電気刺激療法
4.コックアップスプリント
5.手指屈曲の関節可動域訓練

                            【答え】1,5

41.腹圧性尿失禁で正しいのはどれか。(58回午前41)
 
1.痩身に多い
2.男性に多い
3.膀胱の収縮を伴う
4.持続的に失禁が生じる
5.骨盤底筋体操は有効である

                             【答え】5
      
 42.摂食嚥下障害の病態と手技の組み合わせで正しいのはどれか。(58回午前42)
1.鼻咽腔の閉鎖不全 ― Shaker (シャキア)法
2.梨状窩の食物残留 ― うなずき嚥下
3.喉頭蓋谷の食物残留 ― 横向き嚥下
4.食道入口部の開大不全 ― Mendelsohn手技
5.舌骨上筋群の筋力低下 ― 輪状咽頭筋バルーン拡張法

                             【答え】4

43.アキレス腱周囲炎で正しいのはどれか。(58回午前43)
 
1.男性に多い
2.手術療法が第一選択となる
3.成人よりも小児で多くみられる
4.Thompsonテストが陽性となる
5.つま先部を高くした足底板が有効である

                             【答え】1

44.呼吸性アシドーシスはどれか。(58回午前44)

                             【答え】3

45.Guillain-Barre症候群の治療で正しいのはどれか。(58回午前45)
 
1.ステロイド投与が第一選択である
2.筋力低下の進行期には関節可動域訓練より筋力増強運動を優先させる
3.人工呼吸管理の場合、早期から胸郭ストレッチを行う
4.筋力低下の進行が低下すれば、早期から漸増式抵抗運動を開始する
5.約半数が発症6ヶ月後の歩行障害に長下肢装具を必要とする

                             【答え】3

46.CBRマトリックスの5つの主要領域に含まれないのはどれか。(58回午前46)
 
1.教育
2.社会
3.保健
4.ユニバーサルデザイン
5.エンパワメント <empowerment>

                             【答え】4
 
47.普通型電動車椅子の装置で正しいのはどれか。(58回午前47)
 
1.操縦装置が上肢に限定される
2.前輪駆動のものが標準的である
3.手動操作に切り替える機構はない
4.操縦装置で進む方向のみ操作できる
5.操縦装置から手を離すとブレーキがかかる

                             【答え】5

48.介護保険制度の福祉用具貸与品目はどれか。(58回午前48)
 
1.腰掛け便座
2.特殊寝台
3.短下肢装具
4.シャワーチェア
5.携帯用会話補助装置

                             【答え】2

49.安全対策に関する理論であるHeinrichの法則で正しいのはどれか。(58回午前49)

1.医療安全に特化した法則である
2.ばらつきの法則と呼ばれている
3.有害事象を5段階で示している
4.1つの重大な事故に対して多数の軽微な事故が発生している
5.重要な20%が全体の方向性を決定しているという法則である

                             【答え】4

50.SOAPで正しいのはどれか。(58回午前50)
 
1.Sには患者の評価結果を記載する
2.Oには患者の訴えを記載する
3.Aには治療プログラムを記載する
4.Pには評価結果の解釈を記載する
5.問題指向型の診療記録である

                             【答え】5

51.手の外在筋はどれか。(58回午前51)
 
1.短母指外転筋
2.短小指屈筋
3.短母指屈筋
4.短母指伸筋
5.短掌筋

                             【答え】4
 
52.下行神経路はどれか。(58回午前52)
 
1,後脊髄小脳路
2.前脊髄視床路
3.前脊髄小脳路
4.外側脊髄視床路
5.外側皮質脊髄路

                             【答え】5

53.閉鎖神経で正しいのはどれか。(58回午前53)
 
1.第1仙髄神経根からの線維を含む
2.大腿外側の表在覚を支配する
3.仙骨神経叢から分岐する
4.坐骨切痕を通る
5.薄筋を支配する

                             【答え】5

54.大動脈弓から直接分岐するのはどれか。2つ選べ。(58回午前54)
1.腕頭動脈
2.右鎖骨下動脈
3.左鎖骨下動脈
4.右椎骨動脈
5.左椎骨動脈
 
                            【答え】1,3

55.小網でつながる臓器はどれか。2つ選べ。(58回午前55)
 
1.胃
2.肝臓
3.十二指腸
4.腎臓
5.膵臓

               不適切問題:正解が3つ【答え】1,2,3

56.肺の構造で正しいのはどれか。(58回午前56)
 
1.左肺には3本に葉気管支がある
2.1本の葉気管支は6本の区域気管支に分かれる
3.左肺には12本の区域気管支がある
4.細気管支は軟骨を欠く
5.左右の肺には約5,000万個の肺胞が存在する

                             【答え】4

57.腎臓から分泌されるホルモンはどれか。2つ選べ。(58回午前57)
1.レニン
2.メラトニン
3.カルシトニン
4.バゾプレシン
5.エリスロポエチン

                            【答え】1,5

58.眼球で誤っているのはどれか。(58回午前58)
 
1.視細胞には錐体と桿体とがある
2.視神経乳頭は黄斑より内側にある
3.錐体は中心窩にある
4.前眼房は眼房水で満たされている
5.毛様体は瞳孔の大きさを調節する

                             【答え】5

59.皮下組織の直下に筋腹を触知できる筋はどれか。(58回午前59)
 
1.棘上筋
2.深指屈筋
3.方形回内筋
4.中間広筋
5.後脛骨筋

                             【答え】2

60.腸骨稜に付着する筋はどれか。(58回午前60)
 
1.広背筋
2.小殿筋
3.僧帽筋
4.多裂筋
5.大腰筋

                             【答え】1

61.細胞内小器官の働きで正しいのはどれか。(58回午前61)
 
1.中心小体は転写を開始する
2.リソゾームはATPを合成する
3.粗面小胞体でタンパク質が合成される
4.Golgi装置で細胞内の物質を分解する
5.ミトコンドリアは細胞分裂において染色体の分離を担う

                             【答え】3

62.深部腱反射で誤っているのはどれか。(58回午前62)
 
1,錘内筋線維が受容体となる
2.感覚入力はIa線維を介する
3.運動出力はα運動ニューロンを介する
4.Renshaw細胞はα運動ニューロンから入力を受ける
5.γ運動ニューロンの興奮により深部腱反射は減弱する

                             【答え】5
 
63.消化酵素で正しいのはどれか。(58回午前63)
 
1.αアミラーゼはデンプンをデキストリンに分解する
2.トリプシンはタンパク質をポリペプチドに分解する
3.ペプシンはトリグリセリドを脂肪酸に分解する
4.マルターゼはスクロースをブドウ糖に分解する
5.ラクターゼは乳糖をマルトースに分解する

                 不適切問題:正解が2つ【答え】1,2

64.心臓の刺激伝導系で正しいのはどれか。2つ選べ。(58回午前64)
 
1.洞房結節は心室中隔にある
2.房室結節の伝送速度はHis束より速い
3.房室結節の興奮はHis束より先に生じる
4.刺激伝導系の細胞は活動電位を生成できる
5.洞房結節の活動電位持続時間はPurkinje線維より長い

                            【答え】3,4

65.I型アレルギーに関与する抗体はどれか。(58回午前65)
 
1.IgA
2.IgD
3.IgE
4.IgG
5.IgM

                             【答え】3

66.排尿に関与する神経はどれか。2つ選べ。(58回午前66)
 
1.陰部神経
2.下腹神経
3.上殿神経
4.閉鎖神経
5.迷走神経

                          【答え】1,2

67.血糖を上昇させる作用のあるホルモンはどれか。2つ選べ。(58回午前67)
 
1.アドレナリン
2.アルドステロン
3.カルシトニン
4.グルカゴン
5.パラトルモン
                            【答え】1,4
 
 68.女性生殖器で誤っているのはどれか。(58回午前68)
 
1.原始卵胞は新生児にある
2.成人の卵巣の重さは約6gである
3.原始卵胞の成熟は思春期に始まる
4.卵細胞は始原生殖細胞に由来する
5.黄体ホルモン上昇により排卵が誘発される

                             【答え】5

69.肺活量算出に最低限必要な肺気量分画はどれか。2つ選べ。(58回午前69)
 
1.予備吸気量
2.予備呼気量
3.1回換気量
4.全肺気量
5.残気量

                            【答え】4,5

70.足部内側縦アーチの維持に最も関与するのはどれか。(58回午前70)
 
1.三角靱帯
2.長足底靱帯
3.後脛骨筋
4,足底筋
5.第三腓骨筋

                             【答え】3

71.右下肢の筋を伸展している様子を図に示す。最も伸展される筋はどれか。(58回午前71)


1.薄筋
2.中間広筋
3.半膜様筋
4.大腿方形筋
5.大腿筋膜張筋

                             【答え】5
 
 72.手指の筋と作用の組み合わせで正しいのはどれか。(58回午前72)
 
1.掌側骨間筋 ― MP関節伸展
2.浅指屈筋  ― DIP関節屈曲
3.短母指伸筋 ― IP関節伸展
4.虫様筋   ― MP関節屈曲
5.背側骨間筋 ― PIP関節屈曲

                             【答え】4

73.鉄棒に肩関節屈曲90°、肘関節屈曲90°の肢位で懸垂している状態からゆっくりと体を下降させているとき、遠心性収縮をする筋はどれか。
(58回午前73)
 
1.棘上筋
2.広背筋
3.烏口腕筋
4.三角筋前部
5.大胸筋鎖骨部

                             【答え】2

74.正常歩行で遠心性収縮をする筋はどれか。2つ選べ。(58回午前74)
 
1.踵接地から足底接地までの前脛骨筋
2.足底接地から立脚中期までの下腿三頭筋
3.立脚中期から踵離期までの大殿筋
4.加速期から遊脚中期までの内側広筋
5.遊脚中期から減速期までの腸腰筋

                             【答え】1,2

75.退行性病変はどれか。(58回午前75)
 
1.萎縮
2.化生
3.肥大
4.異形成
5.過形成

                             【答え】1

76.胃全摘術後の巨赤芽球性貧血で欠乏する栄養素はどれか。(58回午前76)
 
1.ニコチン酸
2.ビタミンA
3.ビタミンB1
4.ビタミンB12
5.ビタミンC

                             【答え】4
 
 77.末梢神経の脱髄が見られるのはどれか。(58回午前77)
 
1.多発性硬化症
2.De Quervain病
3.進行性核上性麻痺
4.腰部脊柱管狭窄症
5.Guillain-Barre症候群

                             【答え】5

78.性的な欲動をコントロールするために、性的なことを理論的に分析しようとする防衛機制はどれか。(58回午前78)
 
1.抑圧
2.行動化
3.知性化
4.反動形成
5.スプリッティング

                             【答え】3

79.Freudの発達論において1〜3歳ころはどれか。(58回午前79)
 
1.口唇期
2.肛門期
3.性器期
4.潜在期
5.男根期

                             【答え】2

80.障害受容に至る5つの過程において2番目に現れるのはどれか。(58回午前80)
 
1.解決への努力期
2.ショック期
3.混乱期
4.受容期
5.否認期

                             【答え】5

81.思考記録表(コラム表)を用いて現実に沿った考え方や判断ができることを目標とする認知行動療法の技法はどれか。(58回午前81)
 
1.認知再構成法
2.モデリング法
3.問題解決技法
4.系統的脱感作法
5.行動活性化技法

                             【答え】1
 
 82.脳卒中の評価法とそれに含まれる項目の組み合わせで正しいのはどれか。(58回午前82)
 
1.JSS ― ADL
2.mRS ― バランス機能
3.FMA ― 歩行速度
4.SIAS ― 体幹機能
5.NIHSS ― 関節可動域

                             【答え】4

83.積極的に全身持久力トレーニングを開始して良い状態はどれか。(58回午前83)
 
1.心室頻拍
2.脈拍140/分
3.体温38.6°
4.収縮期血圧60mmHg
5.経皮的酸素飽和度94%
 
                             【答え】5

84.ASIAの評価対象はどれか。(58回午前84)
 
1.意識レベル
2.運動失調
3.眼球運動
4.肛門感覚
5.深部腱反射

                             【答え】4

85.ワルファリンの作用を減弱させるのはどれか。(58回午前85)
 
1.ビタミンA
2.ビタミンB1
3.ビタミンC
4.ビタミンE
5.ビタミンK

                             【答え】5

86.原始反射と誘発される運動の組み合わせで正しいのはどれか。(58回午前86)
 
1.探索反射 ――――――――頚部の側屈
2.Galant反射――――――――体幹の回旋
3.交差性伸展反射――――――刺激反対側の下肢の伸展
4.非対称性緊張性頚反射―――頚部を回旋させた側の上肢と下肢の伸展
5.対称性緊張性頚反射――――上肢の屈曲と下肢の伸展

                  不適切問題:正解が2つ【答え】3,4
 
 87.リンパ浮腫で正しいのはどれか。(58回午前87)
 
1.腹水を伴う
2.利尿薬で治療する
3.感染を繰り返しやすい
4.発症初期から皮膚硬化を生じる
5.肺血栓塞栓症の原因の一つである
                             
                             【答え】3

88.Perthes病にで正しいのはどれか。2つ選べ。(58回午前88)
 
1.女児に多い
2.外傷が誘因となる
3.片側性の発症が多い
4.12歳以降に好発する
5.大腿骨近位骨端部への血行障害が原因である

                            【答え】3,5
89.Colles骨折で正しいのはどれか。(58回午前89)
 
1.成人より小児に多い
2.尺骨遠位端の骨折である
3.遠位骨片は掌側に転位する
4.合併症には正中神経損傷がある
5.骨折の分類にはGarden分類が用いられる

                             【答え】4

90.発症2時間の脳梗塞において典型的な画像所見はどれか。(58回午前90)
 
1.単純CTでの高吸収域
2.単純CTでの低吸収域
3.MRIのT1強調画像での高信号域
4.MRIのT2強調像での高信号域
5.MRIの拡散強調画像での高信号域

                             【答え】5

91.糖尿病性神経障害に特徴的な所見はどれか。(58回午前91)
 
1.急激な発症
2.自律神経過反射
3.深部腱反射の亢進
4.下肢の靴下型感覚障害
5.近位筋優位の筋力低下

                             【答え】4
 
92.肝不全でみられるのはどれか。(58回午前92)
 
1.脳炎
2.裂肛
3.腹水貯留
4.血小板増加
5.高アルブミン血症

                             【答え】3

93.ビタミンと欠乏時の症候 との組み合わせで正しいのはどれか。(58回午前93)
 
1.ビタミンA ― 舌炎
2.ビタミンB1 ― 皮下出血
3.ビタミンC ― 末梢神経障害
4.ビタミンD ― 骨粗鬆症
5.ビタミンK ― 壊血病

                             【答え】4

94.肺塞栓症で誤っているのはどれか。(58回午前94)
 
1.脱水が誘因となる
2.I型呼吸不全を呈する
3.Dダイマーが上昇する
4.下肢よりも上肢の術後に多い
5.深部静脈血栓症との合併が多い

                             【答え】4

95.介護保険制度で正しいのはどれか。(58回午前95)
 
1.都道府県の窓口で申請する
2.特定疾病に慢性腎不全がある
3.第1号被保険者は75歳以上である
4.介護認定審査会で要介護度を判定する
5.診査結果に対する再審査請求はできない

                             【答え】4

96.アルコール依存症で誤っているのはどれか。(58回午前96)
 
1.依存性パーソナリティー障害は発症リスクを高める
2.発症時はアルコール耐性が増大している
3.断酒後、依存症状態に戻ることが多い
4.アルコール幻覚症は幻聴を主とする
5.発症には遺伝的影響がある

                    不適切問題:【答え】正解なし        
 97.興奮や昏迷などの意志発動の異常が主体となる統合失調症の特徴はどれか。(58回午前97)
 
1.緊張型
2.残遺型
3.単純型
4.破瓜型
5.妄想型

                             【答え】1

98.欠神発作で正しいのはどれか。(58回午前98)
 
1.心因性である
2.高齢で発症する
3.発作後に入眠する
4.過呼吸で誘発される
5.周囲の人に気付かれやすい

                             【答え】4

99.統合失調症の健康関連QOLの測定に用いることができるのはどれか。(58回午前99)
 
1.BPRS <Brief Psychiatric Rating Scale>
2.NEO-PI-R
3.RDQ <Roland-Morris Disability Questionnaire>
4.SF-36
5.SFS <Social Functional Scale>

                             【答え】4

100.強迫性障害で正しいのはどれか。(58回午前100)
 
1.薬物療法は無効である
2.暴露反応妨害法が行われる
3.強迫行為はさせられ体験による
4.うつ病を合併することはまれである
5.患者は強迫行為の不合理性を自覚していない

                             【答え】2


Dr. Sixty_valleyの第60回理学療法士国家試験対策のポータルサイトページは以下です。

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