SIWA年表「誕生から、これまでのこと」
皆さんこんにちは。山梨県の和紙メーカー大直の一瀬です。私は2008年より工業デザイナーの深澤直人さんと一緒に作った、日常使える和紙製品ブランドSIWAを運営しています。
本日はブランド誕生からこれまでの12年間の年表をまとめてみました。ブランドを作ったきっかけとしては新しい和紙の可能性を探り国内外、老若男女の方に和紙を使っていただきたいという思いからです。その思いのもと、さまざまな出会いと開発を重ねてきました。
2008年 ブランド発表
IFFT-インテリアライフスタイルショー展示会にて、ブランド発表
その際に日経デザインアワードを受賞
2009年パリ展示会メゾンエオブジェに出展
輸出の開始
海外/初販売店パリの老舗紙屋にて(展示会終了後にすぐに店頭のウィンドウを飾らせていただいた記念のお店)
(2015年に再度訪れた際に、初代オーナーの娘さんと一緒に CALLIGRANE)
2010年 帽子の開発
ナオロンの素材の強度の限界に挑戦するための開発として開始。5年間販売した。(現在販売終了)
2011年
ベスト、オーバーナイトバッグの開発
帽子に引き続き、素材の強度へのトライアル商品。ベストのような形状であれば洋服も制作が可能。暖かく軽い。(現在販売終了)
2012年
ブランド3周年を迎える。ワインバッグの販売(現在は販売終了)
山梨県はワインの産地でもある。
2013年 バイカラーシリーズ/URUSHI(古典柄)シリーズを発表
バイカラーら2色の組み合わせが新鮮なイメージとなり、人気の商品となった。
SIWA×URUSHIシリーズは和紙と漆の伝統工芸のコラボレーションとして開発。奈良県の漆職人さんと開発し、鹿皮のみに加工してきたが独自の技術により、ナオロンに漆を施す技術を開発した。柄物が欲しいというお客様の希望にも応えるラインナップとなった。
2014年 クラッチバッグを発表。
雑誌popeyeに掲載していただく。若年層のお客様への認知が広がるきっかけの1つとなった。
2015年 SIWA×URUSHIでコラボ柄を発表。
minä perhonen/Klaus Haapaniemi /Harri Koskinenの国内外の3名のデザイナーとのコラボーレションを行った。2013年に開発した漆の加工技術を使用し、柄自体は現代の柄を施すことで和紙と漆をもっと身近なものにするための試みとして開発。
2016年
初の旗艦店である、SIWA Collection 銀座店がOPEN/SIWA感謝祭の開催
始めて顧客の皆様と繋がるイベントを開催した。トークイベントやB品の限定販売などを行った。ケータリングはSIWAをイメージしたものをモコメシさんに作っていただいた。
2017年
姉妹ブランドPAPER EDEN/SIITOの発表
SIWAで使用している強度のある和紙ナオロンの可能性をさらに研究し、姉妹ブランドを開発した。
2018年
SIWA10周年記念。柚木沙弥郎コラボ、100%楮を使用したアイテムの開発。六本木にあるショップ「LIVING MOTIF」にて10周年記念ポップアップショップを開催。オープニングに深澤直人氏のトークイベント等も行った。トークイベントの詳細はこちら。
染色家、柚木沙弥郎さんとのコラボレーションも10周年を記念して開発。SIWAの製品のために柚木先生が書き下ろした5柄をシルク印刷し深澤直人さんがデザインしたバッグや小物に柄を施したシリーズ。
京都の黒谷和紙で漉いた楮100%の和紙を使用したシリーズ。表面には強度をつけるための、蒟蒻糊を塗っている。
2019年
ムーミンコラボ、エコペットの取り組み
六本木の森美術館にて開催されたムーミン展のオリジナル商品を手がける。漆の加工でムーミンの柄を施した。
SIWAの素材でもあるハードナオロンはテイジンフロンティア開発のリサイクルペットボトルの繊維を使用している。地球環境改善の取り組みの1つである脱プラスチックや海洋プラスチック問題に対しても新しい石油原料の使用の削減という面から貢献している製品として、提案を強化している。
2020年
ACE HOTEL京都アートパネル
アメリカのデザインホテルのACE HOTELが京都にオープン。客室のアートパネルを柚木沙弥郎さんと制作。ナオロンを使用しシルクスクリーン印刷で手刷りで印刷を手掛けた。
2008年からブランドをスタートさせ、やっと12年。世界中の方と製品を通して出会い、使っていただき、我々の目指す日常で使う和紙製品としてご利用いただくことができて大変嬉しく思っています。これから先も日常で使える和紙製品を開発し、皆様の暮らしを豊かなものにできるような製品をお届けできるように、日々努力してまいります。
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