見出し画像

インボイス制度

インボイス制度は、消費税に関するもの。

・消費税とは、消費一般に広く公平に課税する間接税
・消費税を負担する者=消費者
・消費税を申告、納付する者=事業者
・消費税は、二重、三重に課されることのない仕組み

このうちの最後の部分「二重、三重に課されることのない仕組み」を厳格にしようとする制度。その相手がいわゆる「免税事業者」で、課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下の法人や個人事業主が対象で、消費税の納税義務が免除されている事業者。

インボイスは「送り状」という意味の言葉。

・インボイス制度の正式名称は「適格請求書等保存方式」
・「適格請求書」や「適格簡易請求書」として、正確な適用税率や消費税額等を明記する
・消費税算出のための仕入税額控除の適応要件とする

請求書=送り状ということで、消費税を公平に課税しようという意味合いか。カタカナ使うと直感的には分かりにくいけど、日本語で「適格請求書制度」だと浸透しにくいからか…な…日本語でいいのに。

例えばこんな計算


A社が、B社から仕入額800円(税抜)、1000円(税抜)で売上

⇒B社が課税事業者、免税事業者どちらでも(みなし控除制度があった)

A総額1100 内消費税100 納税20(仕入税額控除80)
B仕入880 内消費税80 納税80

⇒A社の利益200円

⇒B社が免税事業者でインボイス制度に登録していない
(2023年10月から2026年9月まで)

A総額1100 内消費税100 納税36(仕入税額控除64)
B仕入880 内消費税80 納税0

⇒A社の利益184円

免税事業者等からの課税仕入れにかかる経過措置もあり、すぐに影響が出はじめるわけではないが、仕入額の割合次第で決して無視はできない違いにはなるのかぁと感じる。結局は免税事業者に対して、消費税の公平負担をしっかり守ろうというお話かなとは思うのだが、今後もし消費税率を上げるとなると、影響の少ない今の段階で施行しておかないとなぁ…という布石かなぁとかなんとかかんとか。

ちなみに、うちの会社は課税事業者で登録済みではあるが、税務処理は多少なりとも煩雑になる。適格事業者なのかどうかも確認しなきゃいけないだろうし、この経費負担も発生すると思われるが、そこは誰が負担するのだろうか…。