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「ユニークな学校」はどう生まれるか?

映画「夢みる小学校」について調べていたら,とても興味深いイベントの録画を見つけた。それは,「『ユニークな学校』はどう生まれるか?ー映画『夢みる小学校』を題材に−」(2022年1月28日開催)という経済産業省関係のイベントを記録したもので,同映画のオオタヴィン監督のほか,映画で紹介されている学校の校長・元校長や有識者が参加し,議論をしている。寝る前に見つけたのだが,面白くて2時間の動画を最後まで観てしまった。

このイベントの目的は,今の学校制度の枠組みの中でも,かなり自由な取り組みが可能であることを実際の学校の事例をもとに明らかにすること,そして,にもかかわらずなぜこうした取り組みがなかなか広がらないのかを考えることだ。

変革にブレーキをかけている要因についてその議論で明らかになったことは,一言でいえば,学校現場に漂う同調圧力なのだと思う。例えば,ある自治体に学校が一つしかなければかなり自由にできる。しかし,二つ以上あると,できない学校を基準にして揃ってしまう。そんな現実があるという。

しかし,「夢みる小学校」で紹介されているように,現実にユニークな学校は存在する。校長の決断があれば,実現できるのだ。この映画の続編とも言うべき映画「夢みる校長先生」(現在公開中)はその校長に焦点を当てたものなのだと思う。

さて,今回の経済産業省のイベントは,「未来の教室」という同省が進める事業の一環で開催された。「未来の教室」とは,新しい学習指導要領のもとで1人1台端末と様々なEdTechを活用した新しい学び方を実証する事業で,2018年度から全国の学校などとともに進めているものだという。私はこれまで,この事業にはほとんど注意を払ってこなかったのだが,少し調べてみたいと思った。