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谷山浩子さんの曲について。

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そしてその孤独のイメージがあるからこそ、他者との関わりが描かれる。
https://note.mu/siteki_meigen/n/n358cde5448e1?magazine_key=m20ebcd25811d

ドアをノックすると、家のなかにはもう自分がいると返事が来る。それを聞いた自分は、「じゃあ自分は誰なのだろう?」と思い、そのまま彷徨うことになる。
確かに谷山浩子の曲にはこういう感覚に根付いたものが多い気がして、その、どこか不安だけどどこか奇妙で滑稽でもある感じが好きだ。

「わたしがこれ[「賢いエルゼ」]を自分の物語だと感じるのは、たぶんもっと漠然とした感覚なのだと思います。
家に知らない自分がいるから、わたしは自分ではない。
誰も扉をあけてくれない。
動くたびにおかしな鈴の音がして、自分が誰だかわからない……。」
(谷山浩子『真夜中の図書館』)