#2 いもーととリモート -今、何してる?-
こんにちは!妹です。
なかなか更新ができず、申し訳ありません…!
皆様いかがお過ごしでしょうか。
いもーととリモート本編、いよいよスタートです!
今回のテーマは『仕事と食べ物』
「スバールバル諸島で何してるの?」
「どんな食べ物があるの?」
気になるあれこれに少しずつお答えしていきます。
話していく中で、私の知らない話もたくさん飛び出てきました。
それでは早速、聞いていきましょう!
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妹:おはよ~!こっちは朝6時だよ~。そっちは何時?
姉:姉:夜11時だよ~。時差が7時間だからね。
妹:朝と夜で一番話しやすい時間かもね。さて、いきなりですが前回軽くしかしなかった自己紹介をしてもらいます(笑)
なんでスバールバル諸島に行くことにしたの?
姉:海外で住む・働く・地域のコミュニティに入るってのができればぶっちゃけ場所はどこでも良くて、お付き合いしている彼がタイミングよくスバールバル諸島に留学に行くかもしれなかったことと、君 が「一緒に行ってみたらいいじゃん」って言ったことがきっかけかな。
妹:最終的には私の一言が運命を決めたわけだ(笑)
姉:そうそう(笑)
妹:じゃあ、もとからスバールバル諸島に行きたかったというわけではなくて、成り行きでそうなった、という感じかな?
姉:そんな感じかな。
妹:なかなかレアなパターンかもね(笑)
ちなみにスバールバル諸島の位置はこちらです。
こんな北の方で何してるのって感じだよね(笑)
https://homipage.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/blog_svalbard_map.gif
姉:ね(笑)
ちなみに明日はパンケーキの仕事だよ。
妹:パンケーキ!それは日本のパンケーキと同じなの?
姉:『スヴェーレ』っていう名前で、普通の牛乳ではなくて、ケフィアっていう発酵牛乳を使ってるよ。発酵牛乳はコーカサス地方で2000年以上も前から飲まれ続けてきたみたい。
【参考:Wikipedia-ケフィア】
妹:発酵牛乳なんだ!なんか酸っぱそうだけど…。ヨーグルトとは違うの?
姉:うーん、ネットの情報によると「ケフィアは酵母による発酵もあって、炭酸ガスを生成するので刺激的な風味があります。」だって(笑)
口の中がピリピリするみたい。炭酸系ってことかな。
普通の牛乳とかヨーグルトを使ったパンケーキよりも体によさそうだね(笑)
妹:なるほどねぇ。で、パンケーキの仕事っていうのはパンケーキを作って売るってこと?
姉:うん。まずHurtigrutenっていう会社が持ってるホテルのレストランでパンケーキの生地をもらってきて、それを職場のキャビンで焼くんだよ。キャビンには作ったりする調理場がないから。そして焼けたらお客さんに自由にとっていってもらって、トッピングが欲しい人はブルーベリージャムなんかをのっけてもらって…。
妹:ちなみに君もパンケーキ作ってるの?
姉:パンケーキ担当の時は焼くけど、あくまでツアーの一環で提供するものだから、ツアーガイドとして働いてるときはシロクマとかオーロラについてお客さんにプレゼンするよ。
妹:ツアーの一環なんだ!
姉:そうそう。
バスツアーがある時に、観光客たちがトナカイスープも提供しているキャビンに寄っていくのね。そこでプレゼンを聞いてもらいながら、あったかい飲み物とパンケーキもちょっと食べてもらうみたいな感じ。
妹:なるほどね。メインはガイドなのね。
明日はどっちなの?
姉:明日はパンケーキ作る(笑)
妹:そっかそっか。
そしてちょっと話変わって、あのー、しれっと出てきてるけどさ、トナカイスープってすごくない?(笑)
姉:トナカイスープ?
妹:いや、今めちゃめちゃ自然に登場したけどさ、日本にいたらトナカイスープを提供してるところで働いてるんだよって言う人、なかなかいないんじゃないかな。当たり前じゃないからね?(笑)
姉:確かに確かに(笑)
しかもキャビンで提供してるトナカイスープは、ビドスって言われてるサーミ族の伝統的なトナカイスープなのね。
妹:サーミ族って何?どういう人たちなの?先住民?
姉:うーん、モンゴルとかの遊牧民族みたいな感じかなぁ。
妹:なるほど?じゃあもともとスバールバルにいた人たちではないってこと?
姉:うん。スバールバルに先住民はいない。本当に誰もいなかった。『No Mans Land』だったんだよね。
妹:え、じゃあ遊牧民がこっちに渡ってきて、トナカイスープを始めるようになったってこと?
姉:うーん、渡ってきてビドスを始めたんじゃなくて、ビドスはサーミ族の伝統的なスープで、もともとあったものだよ。彼らはもともと北欧の方とかに住んでる先住民族で、トナカイを遊牧して連れて歩いてるんだよね。
妹:そうなんだ!
姉:そう。しかも遊牧「してた」んじゃなくて「してる」んだよね。今もいるの。サーミ族って過去の人じゃなくて、今もいるからね。
妹:てっきり過去の人かと思ってた!今もいるんだね。ちなみに会ったことはあるの?
姉:いや、この島にもいるっていう話は聞いているんだけど、直接「私はサーミです」って人には会ったことない。
妹:じゃあ、すごい特徴的な見た目をしているとかそういうわけではないんだね。
姉:うん。アジア系の顔立ちの人もいれば、ヨーロッパ系の顔立ちの人もいるみたい。あくまで人から聞いた話だけどね。
妹:なるほど。そしたらサーミの人はノルウェー本土の方にはいても、スバールバル諸島にはあんまりいないのかな。
姉:いや、普通にね、人としてね。もともとは狩猟とか遊牧をする民族だったんだけど、現在は街で生活している人もいて。遊牧する人もいれば、定住するようになった人もいる。だからスバールバル諸島に来て住んでみたいって人はこっちに来るだろうし。ノルウェーだったらトロムソとかね。で、そこではサーミの人たちが飼ってるトナカイのソリに乗ってみようとかそういう体験をさせてくれるところもあるみたい。
姉:とりあえず、サーミの人たちにとって、トナカイは歴史的にも文化的にもずっと一緒にいるものだから、お祝い事とかお客さんをお迎えするときに振舞うのがビドスって言われてるトナカイスープなのさ。
妹:そっかそっか。じゃあ、トナカイスープを作ってるのはサーミの人ってこと?全く関係ない人なの?
姉:うん。全く関係ない。私が働いてるトナカイスープのお店は、大きな会社が持っているツアーの一部なの。だから別にサーミの人が経営してるとか、サーミの人に準じてやってますっていうよりかはあくまで体験ツアーみたいなのを提供しているって感じかな。
妹:観光の一環なんだもんね。なるほど、文化の体験だったり伝統的な食事を楽しんでもらうのが目的なわけか。
ちなみに、そのトナカイスープっておいしいの?(笑)
姉:うん。おいしいよ。
妹:どんな感じなの?ちょっと食レポお願いします。
姉:トナカイスープ自体はすごくシンプルで。材料もじゃがいも、人参、玉ねぎ、セロリルートとか根菜類だね。長く保存しておけるし。やっぱり北欧よりさらに北のところは食物育てられないから。それにトナカイの肉を入れて、味付けも基本的には塩コショウ。
妹:うんうん。なんかそんなイメージある。
姉:職場で提供してるのはもうちょっと他のものも入ってるよ。人によってはハーブとか入れてたりするし。
妹:なるほど。シンプルなんだね。
姉:これにカレーのルーとか入れたら普通のカレーになる感じ。実際に残ったビドスをもらってきたことがあって、カレー粉を入れたら普通のおいしいカレーになったよ(笑)
トナカイの肉って言われなければ、牛肉かなってくらいで食べれるかな。
妹:煮込んじゃってるし、そんなに硬くもないのかな。
姉:料理を作る人にもよるんだけど、基本的にすっごいまずいものとか、臭いとかジビエみたいな感じにはならないかな。
妹:なるほどね。ん?トナカイの肉って当日に調達してくるの?
姉:って思うでしょ?(笑)もともとサーミ族のスープは、結婚式みたいなお祝い事とか、お客さんが来た時とかのおもてなしのためのご飯だから、トナカイの体の特別な部位を使うのね。
妹:特別な部位って?
姉:心臓とか、脳みそとか、目玉だったり。でもさすがにそれを食べるのには抵抗があるお客さんもいるだろうから、お店で出してるのは普通のお肉だけ。そしてノルウェー本土から持ってきたトナカイの肉なんだよ。
妹:そうなんだ!スバールバルにもトナカイいっぱいいるのに、違うんだね。
姉:そうなの。スバールバルのトナカイは亜種で、島固有種みたいなのね。ノルウェー本土のトナカイより、寒い地域に適した体のつくりになっていて見た目もころんと丸っこいし、足も短い。で、普通のトナカイよりも毛が長い。
姉:体の中も脂肪たっぷりで、かつ脂肪を蓄積しやすい構造になってるらしい。その脂肪がすごい独特な動物臭なわけ。つまり、スバールバルのトナカイは臭い(笑)
ちなみにスバールバルトナカイのステーキを食べたことあるけど、ちょっとかぐわしかった(笑)食べられないレベルじゃなかったけど、好んで食べたいわけじゃないかな。
妹:そうなんだ、臭いのね(笑)
姉:スバールバルで10年くらい働いていた人が、トナカイスープをスバールバルのトナカイで作ったことがあったみたいなんだけど、そしたら肉からすごい油が溶け出しちゃって、ものすごく臭かったんだって。
妹:うわぁ…。なるほどね。
姉:やっぱりオリジナルなものを食べてもらうのも大事だけど、やっぱりそうなると万人受けしなくなっちゃうからね。
というわけで、うちで提供しているものはとても食べやすいスープとなっております(笑)
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『仕事と食べ物』第一弾はパンケーキとトナカイスープでした!
まだまだスバールバルらしい食べ物はたくさんありそうです。
が、今回はここまで!(笑)次回に乞うご期待!
ではまた次回、お会いしましょう!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
※姉のFacebookのリンクを載せておきます。
ご興味のある方、ぜひこちらもご覧ください。
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