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番外:風に吹かれて

私は今、海に近い建設現場に毎日片道2時間かけて通勤しています。

海には近いものの海が見えるわけではなく、元海上自衛官としては残念ではあるものの一番残念なのは、通勤時間と周りに飲食店がないことです。

最寄り駅からレンタサイクルを月極めで借りているので、近くにある唯一のコンビニで昼飯を調達し、腹を満たしているわけです。

今日は朝から雨ですが、現場は動いています。寒い中、職人さんが動いているなか私は午後からの会議の準備やら現場の写真を撮ったりやらと週明けのルーティンをこなしていきます。

会議と現場が終わるとようやく自分の仕事ができます。

一応建築士なので設計の仕事も持っているのですが、納期が近づき、ケツに火がつき始めています。

年末までの仕事が終わり、一難去ってまた一難・・・

雨が上がってからは風が強く吹いており、プレハブ事務所が揺れるくらいでした。

夜8時を前にして集中力が切れた私は帰ることにしました。

周りには外灯も少なく、暗闇が広がるなか私は自転車をこぎ始めました。

坂をくだると海の香りが鼻腔をくすぐりました。

懐かしい匂い

わずかな時間でしたが久しぶりに感じた海

戻れないことはわかっている。

そんなことを思いながら、電車の中へ

あ、事務所のヒーター消し忘れてた。
タイマーがついているから大丈夫か・・・

もし火事になっていたら弁償しなければ。

会社は私を守ってくれるだろうか・・・

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