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もう一度行きたい奄美大島に

5月4日 晴れ
・寝起き悪い
・神社散歩
・スーパー
・洗濯
・タイカレー食べる
・「Other Half」Netflixオリジナル映画
・「ひかりのあめふるしま屋久島」読む
・奄美の叔母から届いた黒糖焼酎と銘菓
・お茶漬けと鶏大根煮物食べる
・26歳の振り返り

奄美に住む叔母から救援物資が届いた。黒糖焼酎が一番だ。

奄美もコロナでぴりぴりしているらしい。ゴールデンウィークだから、なおさらそうなのだろうと想像する。観光客が来ることを見越して閉めている飲食店もあるとか。島は村社会なので、もし私が行っていたらかなり迷惑を被ってしまっただろう。

丁度2年前の今頃に奄美大島に行ったことを思い出した。観光客も少なくてそれは綺麗な島なんだけど、マリンアクティビティーはひとりで行っても面白くないし、外食しても地元の方たちの視線を感じるし、海岸でドローン飛ばしたら民家に突っ込んで米軍のおじさんに怒られたり、ちょっとしょんぼりしていた。ひとり旅には向かない場所だなあと思った反面、ひとりで行ったから体験できたこともあった。

黒糖焼酎を飲みながら夜な夜な話したこととか、小さなテレビ越しに朝崎郁恵さんの歌を聴いたこととか、テラスからぼーっと星を見たこととか、アトリエで絵を描いたこととか、高熱の時に夜中に食べた冷たいたんかんのジャムの美味しさとか、雨の日に誰もいない美術館で見た田中一村の絵とか、そんな場面が鮮明に浮かぶ。



叔父は高校教師や養護教諭として従事していたが、大事故に遭って話すことが出来なくなった。療養のため叔母と奄美大島へ移住し、叔父は絵を描き始めた。叔母はピアノと歌が専門で、義理堅く頼りになる強い女性。新聞を見ながらいちから言葉を習い直すという気が遠くなるようなリハビリを乗り越えた、なんともかっこいいふたりだ。

叔父はにこにこしてて物腰が柔らかく、午前中はエプロンを付けて洗濯、掃除機をかけて朝ごはんを作ってくれる。午後はアトリエで絵を描いたり、道路横にあるコミュニティスペースの花壇に行き、ひとつひとつ花の手入れをしたり、道行く人と言葉を交わしたりしている。

様々なことを経験していること、特に養護教諭として働いた時の話を聞くと、どんな人間に対しても可能性を見出すような視点があり、誰に対してもフェアで自然体で、懐の深さを感じた。

一方で時々やけにクリティカルな面もあり、ある人間関係について話した時、「それって愛なの?」という問いかけ。その言葉はかなり衝撃的で、心臓を掴まれたようだった。疑いすらした事がなく、そんなわけないだろうと一蹴した。でもなんかその言葉はずっと胸の中に残っていて、今でもふとした瞬間に顔を出してくる。

この歳になるまで言葉らしき言葉をまともに交したことがなかった叔父への共感は止まらず、生きた時代も性別も場所も全然違うし、血が繋がっている訳でもないのに、似たような経験や考え方を共有できたことに、不思議な縁を感じた。

次は友達も一緒に行きたいなあ。

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