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ときめきと寒さ

宇宙の歴史に比べれば人間ひとりの人生なんて短いので、心からときめく服だけを着ようと昨年末決意した。

だが心がときめく服を着ることが許されるのは、ある一定の気温の元に限られる。氷点下の寒さでは、ときめきなど凍りつき除雪車によって簡単にかき捨てられてしまう。

本当はときめき・おしゃれ>着心地・動きやすさ>利便性(=防寒性)

でいたいのに

利便性(=防寒性)>=着心地・動きやすさ>>>ときめき・おしゃれ

と化してしまう。(防寒性と着心地の関係についてはここでは触れない)

この現象は私のみに限ったことでもないようで、同一デパートでも名古屋店と札幌店を比較すると、札幌店は防寒性に年々特化しているように思われる。年末年始は例年北海道に帰省するので、初売りで買おうと思っていたブランドが毎年消えているような気がする。

小学生の頃はおしゃれにそれほど興味はなく(体型の問題もあった)、中学・高校は唾棄すべき制服に袖を通すたび心を殺しながら耐えていた。大学は本州を選び、ある程度の自由な服装が許される環境で北国に戻ったとき、次に立ちはだかったのが寒さだった。

秋冬はラムレザーのライダースジャケットを着ているが、氷点下ではとても厳しい。好きなセーターは持っているが、ブラウスやスウェットが着たい日も存在する。パンツを履くことが増えたが、それでもスカートやワンピースもたまには手を伸ばしたい。しかしながら雪のとても多い地域に住んでいると毎日セーター+ジーンズ+羽織もの(毛糸のカーディガンorスポーツブランドのパーカー)という出で立ちになってしまう。家から出ない日はなおさらである。

本州(というか名古屋)ではヒートテック(およびそれに類するもの)のおかげで見た目の薄着が可能だが、こちらではそうもいかない。

私は帰省の時しかこの冬の中にいないが、普段からこのような北国に暮らしている人はどのようなおしゃれをしているのだろうか?億劫>>>>コロナという理由で中学高校の友人に会う機会も激減したので、彼女たちのおしゃれ着もさっぱりわからない。


追記までに、私が北国で愛用しているのはDantonのコートである。

ウールを固めたような生地で、軽くかつとても暖かい。個人的にダウンのような生地を好まないので、痒いところに手が届くような一着である。どうして早く気づかなかったのかとすら思っている。昔これの赤を見た気がするのだが、再販されないものか。(そもそも思い込みの可能性も大いにあるが)
私が愛用しているのはおそらくこれである。

https://zozo.jp/shop/bshop/goods/59752729/?did=99288736&rid=1019




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