Bashi Ishibashi

人生の主役はまだ譲らない。

Bashi Ishibashi

人生の主役はまだ譲らない。

最近の記事

#5 McGee Creek State Park

Oklahoma(オクラホマ)日本にいたらほとんど名前を聞かない州シリーズの筆頭。こちらに来るまではっきりと認識していなかったが、オクラホマはテキサスの真上に位置している。OklaとHummaが元々インディアンの言葉だそうで、「赤い人々」という意味を有するそうだ。 テキサスからオクラホマに入境すると気づいたことがある。この州なんもねぇ………。さすが、日本で耳にすることがない州だけあって、これと言って何もない。ダラスから、そんな広大な大地を2時間半ほど走り抜けたどり着いたのが

    • #4 Hueco Tanks

      Hueco TanksHueco(フエコ)とは、スペイン語で「隙間、空洞、くぼみ」を意味する。アメリカの外岩のトポを見ると、よくHuecoという言葉を目にする。例えば「岩下部の”Hueco”がスタート」といったような記載だ。要は窪みからスタートせよということだ。 日本のクライマーにとってアメリカの岩場といえば、ヨセミテ、ビショップ、レッドロックといったところが有名で実際に行ったことのある人は多いだろう。Hueco Tanksについては名前は聞いたことがあっても実際に訪れたこ

      • #3 Lake Belton, Rogers Park

        2024/2/18。 朝6:38起床。 完全に寝ぼけ眼で家を出発してダラスから南へ向かう。今日の目的地はLake Belton。ダラスから車で約2時間の場所。地理的にはオースティンの方が近いらしい。 エリアに到着する前にテキサスご当地ガソリンスタンド兼コンビニであるバッキーズに寄って食料を調達する。 岩場に到着。アプローチは駐車スペースから歩いて5分程度の超優良物件。岩質は石灰岩。湖に深く岸壁が抉られ立派なルーフが多々あるのと、なかなかシャープで指皮に不親切なホールドや

        • #2 Southern Nevada

          2024年2月9-11日。 ラスベガスへ。 目的はスーパーボウルなんざではない。もちのろんレッドロックだ(アメフトの全米一を決める試合が11日にベガスで開催されていたのを知ったのは9日の夜だった)。飛行機、宿、車の手配を順当に済ませ、金曜夜の便でダラスフォートワース空港を発つ。 雨。空港着いたら路面びちゃびちゃ。乾きは良さそうなので翌日に期待しつつ空港至近のホテルにて就寝。翌朝レンタカーを借り、メキシカンのお店で昼用にブリトーをゲット。クラッシュパッドを借りるべく、クライ

        #5 McGee Creek State Park

          #1_Tonkawa Falls

          2024年2月4日。 ダラス(Plano)から車で1時間半ほど南下。 Wacoという街でHighwayを降り、下道で西に向かい30分。牧牛が飼い放たれた原っぱを抜けると滝のある公園がひっそりと佇んでいた。 Tonkawa Falls (トンカフォールズ)。 お世辞にも凄いとはいえないこじんまりとした滝を岸壁が囲む。この岸壁に簡単ものからV10まで、課題が散らばっている。 エリアの大きさをピンポイントに日本の岩場で例えると、鳳来の花夜叉エリアぐらいの規模か。ちなみにトイレは

          豊田生活ー愛おしき3年間

          2023/12/31、大晦日。羽田からダラスへ向かう機内にて僕は3年間を過ごした東海地方での思い出を振り返っている。 1年目転居 2021年1月下旬。僕は東京から豊田市に引っ越した。理由は転職。東京は芝浦に住んで10年近く。東京に愛着などの感情は然程なかったが、唯一ホームジムだったロッキー品川を離れることには寂しさを感じた。 とはいえこの頃のロッキー品川はテイストの大きな転換期にあり、「昔のロッキー」好きな自分の趣向にはフィットしなくなってきていたし、顔見知りの常連も減

          豊田生活ー愛おしき3年間

          灘と航海

          因縁の課題…。だいたい登れずに怪我して終わった課題に命名されたりする言葉だ。岩からしてみれば、勝手に怪我されて因縁つけられるのだからたまったものではないだろう。 神奈川。 22年秋からちょくちょく東京に帰るついでに寄っていた某所。東名高速の某ICからアクセスがよく重宝していた。 メインエリアのルーキー岩の一段下にある丸い岩。「灘」がここにある。 23年1月2日だったか3日だったか。 一通り、エヴァだのオールドルーキだのを登り終えたので、灘を冷やかし半分トライすることに。

          クライミング・ゲマインシャフト

          2023年5月。年末年始以来の大型連休を僕は待ち侘びていた。毎年、黄金週間はどう過ごすか悩むもの。今年は兵庫に2泊3日でツアーに行くことになった。 生野ボルダー。 最近、公開されたエリアだ。姫路から竹田城で有名な朝来市方面に向かって車を走らせ1時間弱。ゴルフ場や別荘、キャンプ場などが並ぶプチリゾートエリアの近くに岩が点在している。 最高の天気だった。日向は暑いが林の中は涼しい。風も相まって時間帯によっては寒いと感じたぐらいだ。高難度の課題は多くないものの、ちょうど良いサイ

          クライミング・ゲマインシャフト

          骨折、ぱきり、それでも旅は続くよどこまでも

          22秋-23春シーズンの話。 なんだかんだで貴重な経験が詰まっているので、記録として残しておく。 シーズンイン22年9月最終週。 秋シーズンは確かフクベでスタート。暑さは残っている。その日は何も登れず終わったはずだ。シーズンインということで翌週もフクベへ登りに行った。ブヨが登れ、サンシャインパワーもあっさりいけた。 その後、久しぶりに元・ストロングクライマーのTケダ君がヤタノカガミをやりたいというので一緒に恵那に行った。登れはしなかったがだいぶ感触は良かった。頑張ればでき

          骨折、ぱきり、それでも旅は続くよどこまでも

          グレード論 その2

          2023年1月、僕は指をパキッた。2ヶ月間、ほぼ登らない生活を続けた。3月、久方ぶりに外岩に行った。場所は恵那の里エリア。久しぶりだもんで、とりあえずトポに10級と書かれた課題をアプローチシューズで登る。案外、面白い。 次に6級の課題。アプローチシューズでは登れなかったのでクライミングシューズを履く。クライミングシューズの性能の高さに改めて気づく。面白い。5級の課題で強傾斜の気持ち良い課題も登る。バシバシしててなんか面白い。 その後も里エリアを上に散策しつつ、今の自分にち

          グレード論 その2

          グレード論 その1

          いきなり「暇と退屈の倫理学」という哲学書の一節を引用してみた。最近話題の本書を読んでたところ、ふとボルダリングにおけるグレードについて考えるに至った。その考えを言語化したので、お暇な方は是非ご覧いただきたい。 はじめに: ボルダリングの私的な原初体験僕がボルダリングを始めてかれこれ10年以上経つ。ボルダリングとは秋葉原で出会った。ホールドを精一杯保持りつつ、僕はその地でパンプした。 率直に楽しかった。その後、調べてみると運良く家から歩いて行ける距離にジムがあった。だから翌

          グレード論 その1

          ぱわぁー

          岩へ。夏はまだ終わっていない。陽が差せば真夏を十分に感じる。とはいえもう目の前は10月なので私たちは岩に戻らなくてはならない。クライミングがライフワークというからには、9月下旬からは岩へ行くのが私たちの義務なのだろう。 Week 1暑い。9/25の日曜日はフクベ。前々日は結構な雨が降った。そのせいか湿度をふんだんに感じる。草木も鬱蒼と青々している。正直、あんまり登る気はしない。東京時代の品ロキ仲間であるF氏、Fワラちゃん、シオさんと岐阜の山奥で集合し、近況を談笑しているだけ

          ベリリウム後に御手洗に行ってきた話

          できればトイレで全てを水に流したい。皐月晴れまっしぐらな週末の記録。 5/18(金)翌日の土曜は雨だ。ガッツリよりの雨。前の週に登った麻生谷はカーネリアンの岩にある3/4段の課題、ベリリウムがなんとなく気になっていた。小山田大先生がインスタで短く触れていただけでそれ以上の情報はない。Youtubeには動画が上がっていない。そんな課題、登ってみたいじゃないか。 シーズン終了間近でもう登れる日も限られている。仕事を投げ出してライト片手に19時に麻生谷にやってきた。久しぶりのナ

          ベリリウム後に御手洗に行ってきた話

          いまから少しだけ このまま少しだけ登ろうぜ

          これは5/15日の飛騨金山の記録。透明よりも澄み切った心で3週連続、麻生谷にやってきたが、地面は湿っぽくて、岩によっては虫も多い。決して気持ち良くはない日曜日。 エリアに向かう途中のRoute 41 沿い。なぜか飛騨金山に入るとデイリーヤマザキが3軒も連続して現れる。毎回異なるデイリーにピットインし、今回で全てのヤマザキを制覇した。 意気揚々、岩場に到着。ますばアップでフー(3級)。一手ものの課題。アップと言いつつ何回か落ちる。リップに止まった瞬間は気持ちいいので、こちら

          いまから少しだけ このまま少しだけ登ろうぜ

          飛騨金山ボルダーへ通ってみた

          五条悟はかっこいい東海地方に移住して1年経ったクライマー・俺氏。すでに豊田・フクベ・恵那・鳳来といったエリアに飽きつつある。ここいらは3月末でシーズンオフ間近ってこともあり、4月から飛騨金山エリアに赴いてみることにした。 飛騨金山には両面宿儺の石造があるらしい。呪術廻戦に出てくるあの最強の呪霊。俺もあんだけ強くなりたいと思うけど、やっぱり五条悟の方が好きだ。みんなもそうだよね。 言うほど遠くない飛騨金山五条悟ばりに瞬間移動で家から移動したいところだが、現実的な手段(車)を

          飛騨金山ボルダーへ通ってみた