四川飯店

赤坂に本店を構える中国料理のレストラン「四川飯店」です。1958年に陳建民が創業し、陳…

四川飯店

赤坂に本店を構える中国料理のレストラン「四川飯店」です。1958年に陳建民が創業し、陳建一が2代目を務め、現在は陳建太郎が3代目として奮闘中。四川料理の奥深さを発信していきます。

最近の記事

麻婆豆腐に合わせるワインはこれだ!

ースーツァンレストラン陳 名古屋店では、特にワインに力を入れていますね。「四川料理とワイン」と聞くと、意外に感じるお客様もまだいらっしゃると思います。どうしてワインに力を入れるようになったんですか? 井上:僕自身がソムリエの資格を持っていますし、何よりワインが好きだということが前提としてあります。ただ、今の質問の通り、四川料理のレストランとワインとの間には、お客様の心の中でまだ距離があります。でも、そのことは裏返せば色々と提案できる余地があるということでもあります。決してワ

    • 「黒酢のスブタ」の旨さの源はイタリア食材?

      四川飯店において麻婆豆腐やエビチリと並んで、お客様から圧倒的な人気を誇る料理が「黒酢のスブタ」です。黒光りしたような美しい照り、そして甘さとともに感じるまろやかな酸味。絶妙なバランスが問われるこの名物料理について、赤坂店料理長の田中良司に話を聞きました。 ー僕が子供の頃に食べたスブタって、黒酢を使ったものではなく、もっと赤っぽいようなイメージなのですが、四川飯店におけるスブタはどのようにして今の形になったのでしょうか? 田中:実は赤坂店では、現在2種類のスブタがメニューに

      • 味の決め手は引き算の美学? 2種類の自家製ラー油ができるまで。

        ちょっと嬉しいニュースが飛び込んできました。今度の冬に発売される三省堂の国語辞典 に、新語として「麻辣(マーラー)」が載ることになったそうです。老舗出版社の権威ある国語辞典でも扱われるということは、それだけ「麻辣」という言葉が市民権を得たということですよね!以前こちらの記事で「麻(マー)」については触れましたので、今回は「辣(ラー)」について掘り下げていきます。「辣」の味を代表する調味料と言えば、そう「ラー油(辣油)」です。今回はラー油について、赤坂店料理長の田中良司に話を聞

        • 四川飯店発祥!?エビチリの美味さの秘密

          「中国料理の代表的なメニューと言えば?」と質問すれば、かなり上位に来るであろう料理のひとつが「エビのチリソース」でしょう。ところが、エビチリは実は日本生まれということを皆さんはご存知でしょうか。それを生み出したのは、四川飯店の初代である陳建民とされています。今回は「エビのチリソース」について四川飯店3代目の陳建太郎、そして赤坂店の副料理長の宮本雅章に話を聞きました。 ↑(左)陳建太郎、(右)宮本雅章 ※撮影時のみマスクを外しました。 ーネットで「エビのチリソース」について

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          「麻(マー)」は正義!いつしか世の中は花椒のトリコに。

          いつの間にか、日本でもすっかり定着した中国山椒。一度その魅力に取り憑かれると、ハマってしまう人が続出する中毒性の高い香辛料です。四川料理に欠かせない中国山椒について、赤坂店の料理長である田中良司に話を聞きました。 ー四川料理には「山椒」が欠かせないと言われます。最初に基本的なことからおうかがいしたいのですが、四川料理で使う山椒は日本の山椒とは違うものなのでしょうか。 田中:中国の山椒も日本の山椒も、植物としては「ミカン科サンショウ属」です。ただし同じ分類にはなっていますが

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          自家製「芝麻醤」が出来るまで(結構大変)

          皆さん、「芝麻醤」はご存知でしょうか。スーパーの調味料コーナーには大体並んでいますし、冷蔵庫にストックしているご家庭もあるでしょう。四川飯店では「ズーマージャン」と呼ぶのが一般的ですが、日本では「チーマージャン」という響きの方が耳にするかもしれませんね。今回はその「芝麻醤」がテーマです。今回も四川飯店の3代目、陳建太郎に話を聞きました。 ーそもそも「芝麻醤」とはどんなものですか。 建太郎:炒ってからすり潰した白ゴマに、植物油を加えて滑らかにしたものですね。 ー「練りゴマ

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          四川省なのに担々麺が見当たらない!?

          四川飯店公式noteで最初に取り上げるテーマは「担々麺」です。担々麺と言えば、麻婆豆腐と並んで、四川飯店を代表するメニューのひとつです。まずは本場四川省における担々麺について3代目、陳建太郎に話を聞いてみました。 ー建太郎さんは2005年から、料理修業で四川省に滞在していたんですよね。日本人の私からすると、四川省の人たちは頻繁に担々麺や麻婆豆腐を食べているようなイメージを持っていますが、実際はどうでしたか。 建太郎:僕も完全にそう思っていました。ところが、四川省に足を踏み

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