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意識高い系って何が悪い?


私は本の要約動画を流し聞きするのが好きですが
ある程度欲しい知識は一巡して
何を見聞きしても
「ああ、それはもう知ってる」という物が増えてきました。

要約動画がマンネリしてきたころ
ふと関連動画で流れてきた
人は話し方が9割
の動画を見てなんだか久々のワクワク感と
新鮮さを感じました。

このワクワク感はたいてい 
今の自分に足りないものに対して
起こる反応だと思っています。

思い返して見れば
私がこういった自己啓発本が好きなのは
何もコロナ禍からではなく
若い頃からで
まだ前のブラック企業だった時に
上司から貰ったか何かで手に入れた
同じような趣旨のことを書いてある本に
すごく感銘を受けたのを覚えています。

人はみんな自分のことに最大の関心があり
主語を「私」ではなく「あなた」にすることでかなり人間関係がうまくいく

というような内容だったかと思います。

この時私は
今までコミュニケーションが苦手なのを
才能だとか先天的なもののせいにしていて
自分のことに必死で周りが見えていなかったことに気付きました。

だからその本のとおりに実践して
営業成績や職場の人間関係が
目に見えて変わることを実感し
自分の中の知恵として落とし込んでいきました。

数年後私はその本に書いてあることを見返しても
「そんなの知ってる」としか思わなくなり
いつしかその本を手離してしまっていたのです。

それから約10年以上の月日が経ちましたが
その本に感銘を受けた時と
今の状況が似ていることに気付きました。

遡ること15年前
当時大学生だった私は
田舎から出てきて奨学金を借りて
親からの仕送りのないまま
自分のバイト先だけで生活を賄う苦学生でした。

浪人することなく
親からお金を工面してもらうこともなく
自分の力だけで4年で卒業することが
当時の私の最大のミッションでした。

それをなんとしても達成するために
犠牲が必要だと思っていた私は
大学の人間関係はないがしろにしていいと
どこかで優先順位をつけていました。

大学を卒業して最初に就職した会社でも
私は
親のスネをかじってのうのうと大学生活を送っていた同期たちに負けたくない
という負けん気で昇格するも
すぐにメンタルをやられて降格するということを経験していました。

その時に言われた
お前には謙虚さがない」と言われた言葉が
その時は腑に落ちていませんでした。

そして2年前
コロナで出来た時間で
仕事以外の分野の勉強を始める中で
仕事場では語れない様々な知識が 
ついてきました。
それとともに

資産を現金だけで持っていちゃダメだ

会社員で職場だけの収入に頼ったらダメだ

病院ではなく普段の生活習慣から気をつけないとダメだ

これからはどんどん新しいスキルをつけていかないとダメだ

常に上昇する意識を持っていないとダメだ

いつまでも古い価値観のままではダメだ

など新しい考え方が自分の中でアップデートされました。

ただそれらの科学的エビデンスに基づいた正しい情報に則った行動と逆の行動や発言をする人たちがやたら自分の中で鼻につくようになり

この人はまだ全時代的価値観に
 洗脳されてるわ

この人はこの業界しか知らない 
 胃の中の蛙だわ


と内心見下したり
距離を置くようになってきていました。

リベラルアーツ大学の両学長も

知識がついてくる過程で
 自分がレベルが上のような錯覚を起こして
 周りに対してマウントを取るようになると
 よくない

というような趣旨のことを
言っていましたが

おそらく両学長もそういう瞬間を経験したことがあるのでしょうね。
まんまと私もその罠にハマっていました。

意識高い系」というと
日本ではなんだかネガティブな響きがあります。

私は
「なんで?意識高いほうがよくない?
 足を引っ張っりたいだけでしょ?」
とずっと思っていましたが

まさに15年前の自己啓発の原点に戻ってみて
自分が陥りがちな罠の存在に気付かされました。

意識が高いのはもちろん悪いことではありません。
揶揄するのも足を引っ張りたい気持ちがあるのも多少はあるかもしれません。
意識高く日々勉強したり自己改善に挑んでいる人は紛れもなく頑張り屋さんです。

ただ頑張り屋さんというのは
裏を返せば周りが見えにくくなりやすいのです。
それが人から自己中心的に見えたり
謙虚さが足りないように感じられるのです


また本人にとっても精神的負荷がかかりやすいので私のように体を崩して結局ポジションを奪われるようになりかねません。
まず周りの人達をリスペクト出来ないのって
幸せであるとは言えないですよね?

逆にいつも人間関係がうまくいっていて
メンタルがタフな人って
意識高い系とは言われないし
人をリスペクトできるマインドセットが
無意識に身についているのかなと思っています。

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