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腎生検をした話3



正直腎生検自体はそんな感じで
麻酔の腰の注射が少し痛かったぐらいの記憶しかありません。

筋肉注射については拍子抜けで
後にコロナワクチンで
筋肉注射は皮下注射に比べて
痛み自体は少ないのかもな、と実感しました。

ただ問題はここからです。
腎生検が辛いのはその後の
姿勢がかえられない
寝返りが打てない
ということです。

まずはコルセットのまま
うつ伏せで1時間
これも地味にきつかったです

仰向けで23時間。
うつ伏せから姿勢をかえられた時は
仰向けの方がずっと楽に感じました。
でも、それも2、3時間だけでした。

まずトイレに行きたくても
ベッド内で尿瓶
これは一時的なものであっても
精神的にくるものがありました。

次に食事も
親に食べさせてもらわなければなりません。
思春期だったので
どちらもやるせない思いがありました。
しかも
コルセットのせいで食欲もありません。

極め付けに
19時か20時くらいでしょうか
その時期は夏場だったのですが
近くの花火大会の花火の音が聞こえました

私は花火大会が大好きだったので
その時の自分の置かれている状況に思わず涙が出ました。
たかだか1週間の検査入院なんですけどね。
思春期というのはそういうものです。

夜中になっても姿勢がかえられない状況に母親が泊まりで看病してくれました。
うんうん唸ってしまって
私ももちろん母親もろくに眠れてません。

「根性ないね〜
お母さんの出産の時は3日これが続いたんだけんね。」

たしかにそれは凄い。
医学の進歩に感謝。

次の日の15時が姿勢が完全解禁でした。
14時ぐらいから寝返りは打てるようになり、15時から起きてもOKみたいな感じです。

これほどまでに15時が待ち遠しかったのは
後にも先にもこの日ぐらいでした。

15時になって私はすぐに飛び起きました。

親や看護師さんが「よく頑張ったね」
と言ってくれました。

私は動きたくてたまらなくて
点滴をカラカラさせたまま廊下を歩いて
小児病棟で知り合ったお友達の所に行ったりしてました。

点滴をしたままだけど、シャワーも浴びれて
開放感を感じていました。

その日の夜また近くで花火が上がりました。
その病院は港と近くて
その週は毎日花火が上がるということでした。
次の日には小児病棟のみんなで屋上で花火を見ることも出来て、翌日には退院できました。

つづく

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