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【リバース1999】リーリャの元ネタを徹底考察


今回はリバース1999に登場してくる、鉄の箒に乗った美少女パイロット、リーリャの元ネタについて解説していきます。

彼女はゼノミリタリーというパブロフ財団の軍に所属していおり
ストーリーに於いても、その傍若無人な性格で大きな活躍を見せました。

まずは彼女の本源(ルーツ)に書かれている空飛ぶほうきですが
これはお察しの通り航空機のことです。
そしてミディアム(中媒)のウォッカですが、赤い星からして旧ソ連が当てはまるでしょう。

ということは彼女は、航空機にまつわる話をルーツとし、旧ソ連関係の話と混ぜ合わせた存在ということになります。

では彼女と関連性のありそうなソ連の航空機に関する元ネタから説明していきます。
まず彼女は初回登場時にSu-01be(スーアラベベイ)という戦闘飛行ホウキに乗っていましたが、史実ではその型番に一致する戦闘機はありませんでした。
しかしSu-1という機体は実在しており、1939年に設計された試験用の高高度飛行戦闘機で、試験飛行にて高度10000mを641km/hという当時の航空機としては突出した性能だしました。
故にこの機体には『空を飛んだ木』という異名があります。
しかし機体設計に問題があり、実戦投入される事がなかったな幻の機体です。



彼女の名前の由来について説明していきます。
リーリャはロシア語で白百合を意味しており、人名のリディアの愛称に用いられます。
そして航空機とリディアの名に関連する人物が一人存在しておりました。
彼女の名前はリディア・リトヴァク
史上2人しかいない女性エースパイロットで、ターコイズの瞳にブロンドの髪と戦場よりもシネマの方が合っているほど美少女です。

彼女は14歳の時から航空クラブに入り15歳には空を飛んでいました。
そして1941年に起こった独ソ戦を期にソ連空軍に入隊、婦人部隊へと配属されます。

当時の彼女を知る人が言うには、彼女はその美貌とは裏腹に勇敢という言葉では足りないくらい逞しい性格でした。

婦人部隊に配属された際には、長い髪を切れと上官から言われるも必死の抵抗をしたり
また支給された毛皮のブーツの上の部分についているファーの部分を切り取って逮捕されたりと、ファッションには強いこだわりが有りそのためなら規律にも背くことが有りました。

しかし彼女の凄さは態度の悪さだけではなく、実戦では多くの武勇伝を残し「スターリングラードの白百合」の異名で呼ばれるようになります。
撃墜数には諸説ありますが、最も信憑性が高そうなのはソ連軍の推薦データに記載されていた個人スコアが6機でした。
これは彼女のヘルメットとジャケット、そしてベルトに付いている星型のバッチの数と一致します。

伝説的な存在となった彼女は、様々な作品のモチーフにされ
ロシアでは『出撃!魔女飛行隊』という小説になったり
日本では『ストライクウィッチーズ』のサーニャ・V・リトヴャクの元ネタとなりました。

ひょっとしてかもですがリーリャのウィッチの異名や、ヘルメットに付いている獣耳は、ストライクウィッチーズのサーニャから来ているかもしれませんね。

続いてソ連航空機に関する怪事件について述べていきます。
リーリャの文化2の記事には『バレンツ海のウィッチ』というものがあります。

これは『バレンツ海のメス』という事件が由来となっています。
1987年9月13日バレンツ海上空にてノルウェー空軍のP-3Bが哨戒していた時に見たことのない航空機を目にします。
それがSu-27(通称フランカー)が初めて西側に姿を晒した日でした。
P-3Bは追随してくるSu-27をやり過ごすために減速を掛けますが、Su-27も同様に減速。その際P-3Bの右側のエンジンルームをSu-27の垂直尾翼がメスのように切り裂きました。

https://min.news/en/military/5f476890d0172e751cd00a64ab48e8ac.html

この事件はソ連では美談として語られその謎の機体は『バレンツ海のメス』や『イビルアイ』と称されることになりました。
しかし当然この事件は国際問題となり、NATOが介入することになりました。
だがソ連側は接触事故を起こしたSu-27に赤く書かれた機体番号『36』を『38』に書き換え、事故を起こした機体など存在しないと声高らかに世界に発表しました。

この逸話はゲームにしっかりと反映されており、とあるシーンでリーリャが出てきた時、機体には赤く『36』と書かれておりましたが
洞察2で開放される絵では機体の番号が『38』に書き換えられております。
史実と同じように彼女も”名誉ある事故”を起こした後に、番号を書き換えることになったのでしょう。

リーリャの元ネタについてまとめると――
・本源(ルーツ)のホウキ=航空機
・ミディアム(中媒)のウィスキー=旧ソビエト連邦
・名前や服装などの元ネタはソ連のエースパイロット/リディア・リトヴァク
・乗っているホウキ『レッド38』は『バレンツ海のメス』事件をおこした
 ソ連戦闘機Su-27 機体番号36 通称イビル・アイが元ネタ


このゲームは元ネタを調べるほど制作陣のキャラクターへの愛の強さもわかりますし、元ネタを知れば知るほどキャラも好きになっていきますよね。

これからもリバース1999の元ネタなどについて語っていきますので
良けれフォローよろしくおねがいします。


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