初めましての関係

るいちゃんは静観する人だね。

あの人が突然、るいのことを話す俺に
言った一言、、

え？静観する人？静観ってなんや？（来夢）

その輪の中からいつも一歩離れて
静かに物事を見守る人

・・間違っているかもしれないけど、
そんな意味だったよ。気になるなら、
詳しく後で調べたらいい。（あの人）

・・ふーん、、わかった。。（来夢）

あの人は
るいのことは普段あまり話さない。
るいより、霞のことが多かった。

喧嘩になると過去のことを言い出すのは、
そして、暴言を認めたくないのは、
怒り狂って出て行けと言い出すのは、、
今までの霞に対しての強い不満が未だに
収まっていないからや。。

「あの人は霞を愛そうとしてきたからや」
「霞を心から信頼してきたからや」
「霞のために甘いものも与えとった。」

未だに、甘いものを一緒に食べようとするのは、、霞に対しての気持ちの名残やと、
思うで、、

・・・（霞）

霞に合う服（運動できない余所行きの服）
霞との思い出（良い時少しと悪い時が殆ど）

喧嘩すると霞との思い出ばかり話しよる。

それは、今まで
霞が本当のるいやと思って来たからや。

・・・（霞）

・・・（魁）

・・騙してたんやで。。
詐欺してたんやで。。

・・・（るい）

それって、酷くないか？
はんぶん、人の人生をふりまわしたんやで？
せやからって、
るいのせいではないけどな、、

暴言が止まらへんのは、認めたくないのは、
裏切られたと思う深い悲しみが払拭しきれ
ないからや。（来夢）

・・・（魁）
・・・（寿）

なぁ、、
そんなん考えたら、
可愛い暴言やと思えへんか？
・・しっかりと根付いた理由があるんやで。。
おれらに、強くそれを正せと、ほんまに、
言えるんか？・・俺は、知れば知るほど、
気が引けたわ。。（来夢）

・・・（魁）

魁、
あなたやったら、わかるやろ？
霞と暮らすのはどんなに大変か、、
どんなに心が折れるか、、
どんなに悲しみに苛まれるか、、

・・・（魁）

・・まるで、何を言っても届かない、
認知症の人のように、、

・・な？それって、長年続いたら、
心が耐えられなくなっておかしなるのは、
正常やと思うで、、（来夢）

・・・（霞）

あの人はおれに
るいちゃんをみつける事が出来たと
言っとった、、

見つける事ができたのは、
俺のおかげやと言うてくれた。

るいちゃんには赤い服を着せたくなる。
元気になってほしいから。

るいちゃんは本当に水色が似合う。
からすの言う通り、青空のイメージだ。
透き通る水のようなイメージでもあるね、、

あの人は遠い目をして
昨日の晩
るいの姿をした俺を見つめていた。

おれもるいも
あの人にとっては
「はじめまして」
なんやで、、

・・そうだな、見ていて、そんな感じだな、
お前、、やっぱり、凄いな、、
・・オレは、やっぱり、打たれ弱いな、
わからず屋だ、、（魁）

この関係はまだ赤ちゃんや。
始まったばかりなんや。

芽生えたばかりの新しい関係、、

（魁は俺の言葉にキラキラした涙の瞳で
笑った、笑ってくれた、、）

よかった、、

影中 来夢