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映画「閃光のハサウェイ」の感想

 ゴールデンウイークも半分以上終わってしまいましたね、私は何年かぶりに大きな連休を取ることが出来ました。
 始まる前はこんな長い休みの間何をしようかと思っていましたが、過ぎてみればあっという間でしたね。

 積みゲーを消化するのと、観たかった映画もいくつか観ることが出来たので、その中のひとつ「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」のレビュー記事でも書いてみようと思い立ったのです。

 さて前置きが長くなりましたが、閃光のハサウェイの名前は知っていました、たぶん小説になっていたと思います。
 やはりガンダムは人気コンテンツですから、いろいろノベライズもされるのでしょう。

 私はその小説を読んでいませんからストーリーはわかりません、しかし初代ガンダムも逆襲のシャアも観ていますから世界観はわかるはずです!

 映画のみの知識ですから間違った解釈があるかもしれません、そしてネタバレを含みますから未視聴の人は気をつけてください。

時代背景


 シャアの反乱から12年、地球の汚染はますます進み人類が住むのは大変な環境になっていた。
 地球連邦政府は地球に住む人たちを強制的に宇宙に移民させる「人狩り」と呼ばれる強引な政策で人々の反感を買う。
 そんな中、連邦政府に反抗する「マフティー」を名乗る組織が、政府高官を殺害するなどの過激なテロ活動を行っていた。

 こんなところでしょうかね?
 地球の汚染はZガンダムでもテーマになっていましたよね、エゥーゴのブレックス准将は人間を全て宇宙に上げる提案をしようとしていたし、シャアがダカールで演説したのもそういう内容だったと思います。

「人類を地球から巣立たせるときが来たのだ!」

 マフティーという組織の理念もそれに沿ったもののようです、テロ活動というのは賛同しにくいですが、地球にアクシズを落とそうとするよりはマシなのかもしれません。

地球へ向かうシャトル


 地球連邦政府の高官たちを乗せて地球へ降下するシャトル「ハウンゼン」、その中に植物監視官候補のハサウェイ・ノア、マフティー討伐のために赴任地へ向かうケネス・スレッグ大佐、そして謎の美少女ギギ・アンダルシアが同乗していた。

 冒頭のシーンから主要登場人物が偶然に顔を合わせるというのは素晴らしいですね、最後の方にポッと出てきたキャラが大活躍というのでは盛り上がりませんからね。
 なにより主人公とライバルそしてヒロインが揃うというのは良いですね、ここからマクロスのような三角関係になっていくのかと妄想が膨らみます。

 

登場人物


 ここで簡単に登場人物の紹介をしておきましょう。

 まずは本作の主人公、ハサウェイ・ノア

ブライトさんによく似ていますね

 地球連邦とジオンが戦った一年戦争やシャアの反乱討伐で大きな戦功を立てたブライト・ノアの息子、シャアの反乱では兵士ではなかったが勝手にジェガンで出撃し、想いを寄せていた少女クェス・パラヤの搭乗するMAが撃墜されたことに激高し友軍機を撃ち落とした。

 どうやら友軍機を落としたことは発覚しなかったのか、罪には問われていないようですね。
 まあハサウェイは民間人ですから友軍もなにもないのかもしれませんが、彼には良い印象がないんですよ。

 植物監視官候補いう身分で地球に降りようとしているが、その正体はマフティー・ナビーユ・エリンを名乗るテロリストの首謀者。
 調べたらマフティー・ナビーユ・エリンというのはいろいろな言語で「正当な預言者の王」という意味らしいです、中二病っぽくていいですねえ。


次はライバル的存在、ケネス・スレッグ

イケメンどすなあ

 地球連邦軍の大佐、ダバオにある基地の司令官に赴任する。

 映画だけだとこれぐらいしか情報がないんですよ、何歳かというのも言及がないのでわかりませんが、見た感じでは30から40歳ぐらいでしょうか?
 ガンダム作品に出てくる大佐といえば、ネオジオン軍のシャア大佐、ティターンズのバスク・オム大佐、地球連邦軍のエイパー・シナプス艦長などを思い浮かべますねえ。
 シャアはネオジオンの総帥でしたから例外ですが、大体年配のキャラが多かった気がしますね、かなりキャリアを積まないとなれない階級だと思います。
 戦時中であれば戦功をあげて出世することも出来るでしょうけど、シャアの反乱から12年間は大きな戦いもなかったでしょうから、ケネス大佐は相当のエリートということなんですね、劇中でも切れ者という評価や描写がありました。
 しかしカチコチの軍人タイプという感じでもなく、冒頭のシャトル船内でもヒロインのギギや美人客室乗務員にモーションをかけるなど色男ぶりを発揮しています、まあイケメンですしね。声もイケボ。
 なんとなく初代ガンダムに登場したスレッガー中尉を連想させるキャラですね、普段はキザな事を言ってるけど決めるときはきっちり決める感じです。


最後はヒロイン、ギギ・アンダルシア

可愛いというより妖艶な美女って感じ

 謎の美少女。

 ・・・・・本当にこれだけしか情報がないんですよ!

 物語の中盤で、ある貴族と「親密な」関係にあると発言するんですけど、それだって本当かどうかわかりませんからね。

 ギギは勘のいい女性で、初対面のケネスが軍人であることを見抜いてしまうし階級まで言い当ててしまうんです。
 ハサウェイがマフティー本人であることも察しているような描写もありました、これがニュータイプ特有の能力によるものなのか、事前に何かの情報を持っていたのかはわかりません。
 とにかく謎としか言いようのない女性なんですよ。

 長いブロンドの髪が印象的です、スタイルも抜群でとにかく目を引く美少女ですね。
 少女のようなあどけない表情を見せたと思えば、どこか妖しげな雰囲気を漂わせる女性です、言動から激しい気性や思い込みの激しさがうかがえるシーンもあります。
 ガンダム作品には「強い女性」がたくさん登場しますが、ギギもそんなイメージがありますね、これから謎が明かされていくのでしょうか。


 主要な登場人物はこの3人です、これが全員冒頭のシーンで顔を合わせるのが素晴らしいんですよ。これはもう言ったかな。

ハイジャック事件発生!


  シャトルが無事に大気圏突破して飛行中、ケネス大佐が美人客室乗務員と廊下でいちゃついていると、突然シャトルが謎の武装集団の襲撃を受けるんです。

 このシーンは興奮しましたね、なぜって飛行中の機体に乗り込むのは難しいんですよ、当たり前なんですけどね。
 「エグゼクティブデシジョン」という映画にも似たようなシーンがあるんです、こっちはハイジャックされた機体に軍人たちが乗り込むという話でしたけどね。
 飛行中の飛行機に乗り込むなんて普通に考えれば無理なんですけど、その映画では犠牲を払いながらも困難を乗り越えて成功するんです。
 面白い映画ですからぜひ観てください。

セガール映画の中ではダントツに面白いです!

 話が逸れましたね、つまりハイジャック犯たちに相当な技術があることがわかるわけですよ。

 政府高官たちの護衛も多少はいたみたいなんだけど、抵抗むなしくシャトルはハイジャッカーに占拠されてしまいます。

 彼らのリーダーはカボチャの仮面をかぶり、「私はマフティー・エリンだ」と名乗ります。
 あれ? 私の数少ない事前情報ではハサウェイがマフティーだったはずなんだけどなあ。ハサウェイが侵入を手引きした感じでもないし、襲撃に驚いているような描写もあるしなあ。

 リーダーは要求を告げます、ここにいる政府高官たちを人質にして政府から多額の身代金をもらうのだと。
 まあ殺害するのが目的なら乗り込んでくる必要もないですからねえ、撃墜すればいいんですから。

 リーダーが乗客の数人を射殺して機内はパニック状態になります、そのときギギが叫ぶんです。

「やっちゃいなよ、そんな偽物なんか!」

 その声に反応してハサウェイが動きます、リーダーから銃を奪ってハイジャッカーたちを撃ち倒していきます、最後はスティーブン・セガールばりの体術までみせて1人でハイジャック犯を制圧してしまうんです。
 これはあきらかに訓練された動きですね、逆襲のシャアのときはただの民間人でしたからその後にテロリストとして活動するために鍛えていたんでしょうか?

 どうやらハイジャック犯たちはマフティーの名前を騙る偽物だったようですね、シャトルに乗り込む手際から相当の手練れだと思っていたんですが、あっさりと制圧されてしまいました。それだけハサウェイが強いということなんでしょうか。
 
 だけどまずいんじゃないのかなあ、そんな民間人離れした活躍を見せてしまったら大佐に怪しまれるんじゃないのかなあ、と思っていたら案の定ケネス大佐にマークされてしまったようですね。

 そしてギギにはハイジャック犯たちがマフティーではないことがわかったようです、ますます謎めいた美女ですね。

初対面の美女と相部屋?


 空港に降り立った後、事情聴取のためということで乗客たちはホテルに足止めされます。
 ハサウェイの部屋も用意されるんですけど、謎の美女ギギにすっかり気に入られてしまい、彼女の提案で同じ部屋に宿泊することになるんです。

 いやいや今日会ったばかりの人ですよ? まあ同じ部屋とは言っても私が出張で泊まる安いビジネスホテルの部屋とは違ってスイートルームです、普通の部屋が10個ぐらい入りそうですけど、それにしたってねえ。

 私ならどんな美女でも初対面の人と同部屋なんて考えられませんね、このあたりから頭の中に?マークが点灯し始めました。

 散歩に行くと言ってホテルを出たハサウェイは密かにマフティーのメンバーと連絡を取ります、政府高官が多数宿泊するホテルを襲撃させようというのです。
 自分も泊っているわけですから危険なんですけど「自分がいる部屋より上を破壊すれば問題ない」と言うんですから肝が座っていますよねえ。
 自分がいる建物を襲撃させることでケネス大佐から向けられている疑惑を晴らそうということなのでしょう、とにかく大胆ですね。

 美女と宿泊でのラッキースケベイベントみたいなものもあるんですけど、ハサウェイの反応がやたらと淡白でしたねえ、ゴルゴ13じゃないんだから。
 もっとこう「ご、ごめん!そんなつもりじゃなかったんだ!」「キャー!エッチ!」的なドタバタ劇があるものと思っていたのですが、肩透かしを食らいましたね。


大迫力のMS戦!


 いよいよマフティーの攻撃が始まります、陽動作戦で少し離れた場所が派手に空爆された後、本命のMSがホテルを攻撃します。
 手はず通り陽動作戦が開始された瞬間にハサウェイは脱出を図ります、しかしギギのことを放ってはおけず手に手を取っての脱出行です。

 逃げ惑う人々の頭上ではMS同士の激しい戦闘が続いています、ハサウェイとギギの目の前にMSが降り立ち爆風で周りの人々はなぎ倒されてしまいます。

 ここに来てやっとMSが登場です、機体名はわかりませんけどギラ・ドーガの進化型のような感じの機体をマフティーは使っているようです。
 このシーンは夜明け前ですから暗いんですよ、もっとMSをよく見せて欲しかったなあ、夜だから暗いっていうのはわかるんですけど、それを言ったら宇宙はもっと暗いはずじゃないですか。
 リアリティもいいけどエンタテインメントなんですから観客を楽しませないとねえ。

 逃げるハサウェイ目線のMS戦は大迫力でした、ちょっとした怪獣映画みたいでしたよ。
 いつもはMS同士での戦いばかり見てましたから忘れてましたけど、MSって巨大兵器なんですよねえ。

 マフティーの攻撃も終わりハサウェイとギギはケネス大佐に救出されるんですけど、これもまずいですよねえ。
 だってギギは寝巻なんだけどハサウェイはバッチリスーツを着てるんだもん、寝てるときに飛び出たんじゃないことは杉下右京じゃなくてもわかりますよ。

 さてあらすじを追うのはこのあたりにしておきましょう、観る楽しみを奪ってもいけませんからね、今までので3分の1ぐらいかな。

総合評価


・ストーリー
・ビジュアル
・音楽
・キャラクター
・総合評価

 の5つの項目について100点満点で評価したいと思います。
 それぞれの採点基準も書いておきましょう。

・ストーリー
 何と言ってもこれが一番大事です、言わば起承転結ですね。
 大まかな物語だけじゃなく話の展開とかの脚本も含みます。

・ビジュアル
 アニメ作品であれば絵の綺麗さ、実写作品なら映像の美しさです。
 カメラアングルなどの見やすさわかりやすさも含みます。

・音楽
 良い映画には良い音楽が欠かせません、その曲を聴けば映画の1場面が頭に浮かぶような印象的な楽曲であるかどうかです、主題歌も含みます。

・キャラクター
 良い物語には魅力的なキャラクターが必要です、主人公側だけではなく悪役側のキャラクターにも魅力があった方が良いに決まっています。

・総合評価
 これら4つの総合点です、4つを平均した数字にはならないかもしれません。 

 では「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」の評価をしていきましょう。

・ストーリー 25点
 ちょっと辛い評価になりました、3部作の1つ目だからしょうがない部分もあるんでしょうけど全体的に説明不足を感じました。
 小説を読んでいる人にはわかるかもしれないですが、マフティーの理念はわかるけど具体的な目的や組織の規模などがわからないんですよ。
 3部作とは言えこれはひとつの映画ですから、この中で起承転結がなくてはいけないはずなんです。
 この映画の中で起こった出来事といえば
・シャトルでハイジャック未遂
・マフティーがテロ攻撃をした
・マフティーが新機体を受け取った
 これだけなんです、どこがクライマックスだったのでしょうか、冒頭のシーンは素晴らしかったんですがねえ。

・ビジュアル 85点
 これは素晴らしかったです、暗くて見えにくいシーンがあったので少し減点しましたがMSの描写が実に良かったです。
 CGを使っているんだろうけど違和感は全くなかったし、背景も綺麗でクリアに良く見えました。
 地上の人間目線のカメラアングルも迫力満点でした、今までのガンダム作品に無かった良さを感じました。
 あ、でも主人公機とライバル機があんまりカッコ良くなかったですねえ、どっちがどっちだか見分けがつかないし。

・音楽 40点
 正直言ってあまり印象に残っていなかったので、この記事を書きながら映画を再生しているのですが、会話シーンではほとんど曲を流していないんですねえ。この映画は会話シーンが多いので音楽の印象がなかったのかもしれません。
 いわゆる戦闘シーンでは流れているんですが、あまり特徴的な曲は使われていないんですかねえ、今作ではそんなに盛り上がるシーンがないからなのか控えめな曲が多いように感じました。
 主題歌というよりエンディング曲なのかな、は良かったと思いますが、強く印象に残るかと言われればそうでもないかもしれません。

・キャラクター 50点
 主人公のハサウェイに感情の起伏が乏しく喜怒哀楽の表現がほとんどなく、感情を読み取りにくいんですよ。笑うことも怒ることもないんですからね、かと言ってゴルゴ13のように精密機械のような感じではないし何なんですかねえ?
 歴代ガンダム作品の主人公たちとは違うということなんでしょうけど、観ている側としては感情移入しにくいです。
 出てくる女性キャラクターがみんなハサウェイに好意を寄せているような描写には疑問符がつきました、ブライトさんはそんなにモテなかったのに。
 女性はああいう悟りきったような男性に惹かれるのでしょうか。

 ライバル的な存在のケネス大佐には好印象を抱きました、切れ者の軍人でありながら女たらしのような言動もあり、非情な作戦をとることも出来る魅力的なキャラクターだと思いました。
 イケメンでイケボなケネス大佐よりハサウェイがモテるのは納得がいかないですね。

 ヒロインのギギはミステリアスな美女というだけでわからないことが多すぎますね、浅倉南タイプではなく峰不二子タイプだと思うんですがどうでしょうか。
 これからどういう形で物語に関わってくるのか楽しみですね。

・総合評価 35点
 やや辛い評価になりました、やはりストーリーが物足りないです。時間に対して起きる出来事が少なすぎて内容が薄く感じられました。
 そして戦闘シーンが少なすぎます、ガンダム作品の華はMS同士の戦いでしょう!
 時間の都合もあるでしょうけど観客が見たいものを見せて欲しいと思うんです、あの新機体受領のポッドをMSで掴むシーンは何だったんですか、パイロットはドキドキしてるような描写でやたらと尺を使ってたけど観てる方はちっともドキドキしないんですよ! ただただ退屈なシーンでした。
 あれよりハイジャック犯たちがシャトルに乗り込む作戦の方が何倍も難しかったはずですからね。

 後は主人公に感情移入出来なかったというのも大きいんでしょうね、感情が読み取りにくいだけじゃなく、マフティーがやろうとしていることに共感出来ないんですよ。
 アクシズを落とそうとしたシャアの理念に従うということですから目的についてはまあいいとして、政府高官を殺すのが目的ならなぜ首謀者がシャトルに乗り込む必要があるのですか。
 偽マフティー組織が戦闘員を送り込めたぐらいですから撃墜するのは容易だったはずです、そうすれば街を攻撃する必要もなく民間人の犠牲はずっと少なかったはずではないですか。
 これでは民間人を殺すこと自体が目的としか思えません、巨大隕石を落とすよりは穏健なやり方ということなのでしょうか。
 
 もうひとつ気になったのは会話シーンです、この映画では会話シーンが多いんですが、その台詞回しがやたらと気取った感じに思えました。
 キザなキャラ設定のケネス大佐だけじゃなくハサウェイもギギも何となく思わせぶりでオシャレなことを言うんですよ、たまに言うんじゃなく全部それなんです。
 会話によって物語が進むことはなく新事実が明らかになることもほとんどないため、会話シーンが冗長なものに感じられました。

 せっかくビジュアル的には素晴らしくMSの描写もカッコイイのに戦闘シーンが少ないのがとにかくもったいない、余計なシーンをカットして戦闘シーンを増やせば評価は違っていたと思います。


 さて偉そうに批判的なことばかり書いてしまいましたね、しかし「つまんないから続きはもう観ない」ということではありません。
 主要キャラ3人がどうなっていくのか大いに興味があります、出来れば次作では戦闘シーンを増やして欲しいですねえ。


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