妊娠したのでニセ寿司を握る

私事ですがこの度妊娠しました。

幸運なことに、異常に眠い程度でつらいつわりなどもなく日々元気に暮らしているのですが、ひとつだけ気になることがあります。

それは・・・

食べちゃいけないモンが多すぎ～！！！！！！！

試しにExcelにまとめたところ、以下のような形になりました。

狂おしいほどに多い

特に、寿司は私の大好物。しかし妊娠中のヒトの体は通常より免疫力が弱く、リステリア菌といった菌から感染して食中毒を起こすリスクは妊娠していない状態の40倍と言われているそうで、生ものは食べないことがベターです（※医師により見解が異なる場合もあります)

クッソ～・・・でもどうしても、どうしても食べてえ・・・

こうなったらアレをやるしかない。

生魚以外のもので「寿司っぽいもの」を作るしかない。

やっていくぞ！

１．いくら寿司を握る

まずは大好きな「いくら寿司」から。いくらってみんな食べたいやつじゃん。YOASOBIのikuraさんがテレビで歌唱するたびにいくら欲を刺激され続けてんのよ、こっちは。沈むように溶けてゆくように私だけのいくら広がる夜に・・・

というわけでインターネットで調べた結果、以下の食材でいくらのお寿司が握れることがわかりました。

マジ？

にわかに信じがたい情報ですが、インターネットにはこの世のすべてが書いてあるため多分大丈夫です。握っていきましょう。

ひとまず、みかんを剥き・・・

果肉だけを取り出します。そして、

本当にここに醤油を入れるかどうか小一時間自問自答したのち醤油を垂らしたら、

いくらの原型となるものが完成しました。

建国記念の日にこんなことをしていたら逮捕されるんじゃないかとビクビクしながらこれを軍艦の中に入れていくと・・・・・・

できました！

いくらというよりもサーモン軍艦っぽい見た目ですが、案外グロテスクにならなかったので良かったです。

（ちょっとおいしそうに見えてきた）

さっそく食べていきます。

・・・・・・

イクラではない。

あのー、食感は似たものがあるんですよね、プチプチしてる感じの・・・
でもなんだろうちょっとあの、気を抜くと遠くの方にみかんを感じるっていうか、すごい意識して「これはイクラだ！イクラだ！イクラだ！気合だ！気合だ！気合だ！オイ！オイ！オイ！オイ！オイ！」つって内なるアニマル浜口を召喚すると「これはイクラかな」と思いこむことができるんですけど気を抜くとすぐみかんなのよ。ちょっとでも気が緩むと「僕は嫌だ！」つって不協和音になっちゃってダメ。だいぶこちらの歩み寄りが必要な一品です。

元カレのことを忘れるために好きでもない男と付き合ってみたものの結局今の彼氏に元カレを重ねちゃって余計に辛いみたいな恋する乙女が陥りがちなシチュエーションあるじゃないですか。

それです（違います）

２．イカのお寿司を握る

続いてはイカのお寿司を握っていきます。イカといえばあのねっとりとした食感と甘みが特徴。果たして再現できるのでしょうか・・・

こちらはインターネットで調べたところ「白こんにゃく」などの代用アイデアが書いてあったのですが、あいにく近所のスーパーには白こんにゃくが売っていませんでした。
そこで私が「これ行けるんちゃう？」とエセ関西弁で思ったものを独断で代用していきます。こちらです。

くずきりです。

普段は黒蜜をかけて和菓子として食べられることが多いくずきりですが、売り場で見つけた瞬間ビビッときました。松田聖子が結婚相手の歯科医師と出会ったときと同じ表現で申し訳ありません。

（パッケージには『イカのお寿司にもピッタリ!!』とは書いてありませんでしたので念の為ご承知おきください）

イカのお寿司を作るため、まずはくずきりを茹でていきます。

５分ほど茹でると、くずきりの色が透明になってきます。

そしてザルにあげて冷水で冷やし、シャリといっしょに握るとそこには・・・・

イカのお寿司だ！！！！

これは完全にイカのお寿司ですよね？角度を変えてみてみましょう。

お寿司界のマダム・タッソー展かい！！！

若干半透明ですが、2021年にもなれば半透明のイカくらい実在しててもおかしくないしこれはもうほぼイカのお寿司と言っても過言ではないのではないでしょうか。回転寿司で回ってたらどうですか？なんか麺っぽいやつがドゥルドゥルしててちょっとだけキモいけど手を伸ばしたくなりませんか？

そして、私を差し置いて夫が本物の寿司を食べはじめたのでちょっと見た目を比べさせてもらいました。

こちらが本物のイカのお寿司です。

比較するとこうです。

あっ、なんか、ちっげーや・・・。

見てください。本物のイカにはセクシーさすらある。くずきりに足りないのはセクシーさだったというのか。くずきり業界に提言して革命を起こそうかな。

しかし、肝心なのは味です。食べてみます。

・・・・・・・

無味。

くずきりにもともと味がついているわけではないので、あのイカ独特の甘みはまったく再現されていません。醤油をつけたら醤油の味でしかありません。
食感は若干、イカの歯ごたえのようなものを再現できそうな可能性は感じます。（「食感」と「若干」で韻が踏めるのでラッパーのみなさんはご自由にお使いください）

しかしやはりあのねっとり感は、イカそのものにしか醸し出せないものなのか・・・くずきりを茹でる際に味付けなどをすれば、もしかしたら伸びしろはあるかもしれません。

３．中トロのお寿司を握る

最後は中トロのお寿司です。

中トロは、私がかねてから感じていたものを具現化しようと思います。それは・・・・

アボカドと醤油！

前に居酒屋で食べた「アボカド醤油」にハマり、家で食べるときは醤油をつけているのですが、いつもなんとなく「トロ感があるな～」と思っていたのです。これを酢飯の上に乗せたらもうそれは中トロなんじゃないでしょうか！！！！

まずはアボカドを切ります。

ところで「アボカド」って名前すごいですね。タイムマシンで過去に戻ってアボカドの第一発見者になったら「グリーンボンバーX(エックス)」などのかっこいい名前をつけたいと思いますので期待していてください。

そして切ったアボカドをシャリの上に乗せると・・・

は？

雑魚寿司ってこれのこと？

これを「中トロです！」って元気よく出されたらいくら温厚な私でも大将のことブン殴っちゃうかもしれない。

夫が食べていた本物の中トロと震えながら比較すると・・・

格付けチェックに出したら幻の「Cの部屋」に連れて行かれてGacktにボコボコにされるやつじゃん

中トロへの侮辱罪みたいなやつに問われて近々逮捕されるかもしれません。

しかし、大事なのは味。食べてみます。

・・・・・・・・・

中トロだ！！！！！！！！！！

お母さ～～～～ん！！！！中トロが出たよ～～～！！！！ドンドコドンドコ　ソイヤ　ソイヤ　ドンドコドンドコ　ソイヤ　ソイヤ

「アボカド中トロ ワッショイ祭り」を勝手に始めてしまいすみません。

口の中で溶けていく感じが完全に中トロです。なにこれ・・・河原先生、お久しぶりです。今まで私たちが信じていた中トロってもしかして、アボカドのことだったのかもしれません（※小1のときの担任）

ということで、お寿司の代わりになるものを必死で探した結果、「別にものすごく同じになるわけじゃないけどなんとなく記憶の中の寿司をかすめていく、ほのかな寿司」を作ることができました！

なにより作って食べる過程は楽しかったので、みなさんもよければお試しあれ！味の保証はしません。

（わざわざ回転寿司用の皿を購入しました）

以上

«本日の一曲»　アイデア　／　星野源