“人の顔”を大切に

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昨日、コメダ珈琲でカツカリーパンを食べた。
ピリッとしたスパイスがいいアクセントになって中のとんかつを生かし、それを柔らかなパン生地が包む。美味だった。

なんでもコメダが新宿のカレーの名店の中村屋とコラボして生み出したメニューとのこと。

ローソンとGODIVAといい、最近、こういったチェーン店と名店やブランドとのコラボが目立つ。

前者にとっては後者のブランドを活用した事業展開ができるので事業の差別化やブランディングができる。

後者にとっては、全国チェーンとコラボすることで、より多くの方に認知してむらうことができ、顧客層の拡大につながる。
しかも提供メニューを例えばGODIVAならチョコレートからショコラカフェに、中村屋だとカレーライスからカツカレーパンという具合に変えることで、失敗した場合のリスクヘッジも考慮できる。

両者の思惑が一致した形だろうと思う。

スケールメリットによる事業規模の大きさ・安さとブランドになるほどの美味しさとの調和。

この傾向はこれから業種を問わず、広がっていく可能性が高いと思う。

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いいものを作っても、それより有名でいいものが大手チェーン店の店頭に並ぶ。

そうなると、個人店や中傷零細はますます戦いにくくなる。

じゃあどう戦う?

自分が思うにキーとなるのは、顔だと思う。

大手やチェーン店はこの先、無人化を進めていくだろう。
例えば現にユニクロは少ない監視兼サービス補助員を置いた上で、無人決済を始めている。

安いだけでなく、いい品質、ブランディングによりモノをそこそこ高くも売り、無人化により、人件費を削減する。
それにより、それなりの利益率を確保し、黒字を実現。株主様にいい顔をする。

人を切り捨てることにより、その面倒くささから解放されるだけでなく、その良さに変わるものを有名店とのブランディングによって補う。

上手い。利益の追求を効率的に実現するには一番のやり方だろう。

でも、どれだけ補おうとしても、やはり損なわれるものはあると思う。

お客さんも人間である以上、人の顔が見えるのは、安心する。面倒くさい部分はあるが、それだけで強みになると思う。

中小零細はテクノロジーを上手く活用しながらその“面倒くさい”人の顔が見えるサービスを如何に提供するのかがキーになると思う。

そのための留意点としては、中途半端なマニュアル化を避けるということだと思う。

もっといえば、マニュアルを撤廃するか、それを徹底的に身体化させ、その先の人間的な臨機応変さにもっていくかどちらかにするということ。

自分も中小企業経営者として、人の顔が見えるものを大切にしていきたいと思う。

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