誰も見てない時こそ!


20代だった頃、深夜枠だったとは思うが、外国人向けの日本の立候補者をドキュメント映画を見る外国人の反応を見せる企画番組を観たことがある。

その中で印象的だったのは、その候補者が街頭に人がいないのに頭を下げているのを見た外国人の観客から大きな笑い声が聞こえるシーン。

おそらく、一票をお願いする有権者がいないのに頭を下げる行為に合理性が認められず、滑稽に映ったからだろうと思われる。

これを見た時、正直、自分も滑稽だと思いながら、どこかでそれに対して違和感を抱いたのを覚えている。

それが実際、家の仕事を手伝うようになってから分かった気がする。

例えば、工事現場で警備の仕事をするとする。

時間によっては通行車両がほとんどなく、少しくらいタバコを吸ってもいいんじゃないか、という誘惑にかられる瞬間がある。

バレなきゃいい。どうせ自分達なんて低く見られているんだから、キチンとするなんて馬鹿らしい、みたいな。

でも、その時に自分は思った。その意識こそが低く見られる原因なのではないか。

その時、昔みたドキュメント作品のある場面に関して抱いた違和感の正体を見た気がした。


誰も見てないから、キチンとする必要がないという意識が所作の乱れにつながり、仕事の質のマイナスにつながり、世間からも軽く見られることに繋がる。

だから逆に言えば、誰も見てない時こそ、しっかりとした勤務姿勢でもって仕事に励めば、それがいい習慣、凛とした仕事人の基礎になるのではないか。

そう思ってから、今まで、一人の時こそしっかりしようと常に心がけるようになった。


隊員の皆さんも、そんな意識でもって励んでほしいと思う。

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