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6月25日(火曜日)きっと相手もきづいてる

同僚が藤色の薄手のセットアップを着てきた。
去年は「名前に藤がはいってるだけに?」とくだらないことを緊張しながら言った。

今年は
「これ家でも洗濯できるの?」
「できるよ。」
「カレーうどん食べに行こうぜ」
「跳ねるの前提で?」
相手は笑った。緊張はしなかったが年齢を感じた。

同僚が髪をまとめてきた
「髪いいっすね。」
「ありがとうございます。」
首筋を赤くして答えてくれた。女性の髪を褒められるようになったけど煙たがれるような年齢になったかもしれない。

藤色の服の同僚に「今日、何食べるの?」とうるせーよと言われそうなことを聞いた。
「ん-、冷蔵庫に豚肉ロースあるから、生姜焼きにしようか迷ってる。そんな感じ。」
「ふーん」
ふーんじゃねえよ。コンプライアンスが怖いのだ。

きっと彼女もわかってる。

すべてはフィクションです。

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