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私は「俺の嫁」という言葉が好きなままだ。

これを読んでいる貴方の「俺の嫁」は誰ですか?
私は「推し」じゃなくて、貴方が運命を感じた人の話が聞きたくて、これを書いています。
たとえ1クールだけの運命でもいいから、胸を張って嫁って言える人の話を、誰かがしてくれたらいいなと思ってこの文章を書いています。


少しだけ昔、涼宮ハルヒの憂鬱の大ヒットや電車男のドラマ化などでいわゆるアキバ系と呼ばれる人たちの生態が、ポジティブに世の中に認知されはじめた頃、ゆとり世代の私はインターネットという世界に飛び込みました。

自宅でインターネットを始める前から、学校のPCルームでこっそり面白フラッシュを見たり、二次創作イラストを上手い人の絵として楽しんだりしてインターネットには触れていたし、キャラクターに密かに恋したりとオタクと呼ばれる存在にはかなり近かったのですが、PCで好きなキャラクターや漫画について調べて驚きました。

そこには自分の名前を入れればまるで乙女ゲーのように自分が物語の中に入れる夢小説もあったし、何より「●●は俺の嫁」と言える空気があったのです!
私は「●●は俺の嫁」と言っている人たちを見て嬉しかった!

私以外にも同じようにキャラクターに恋をしている人がいるというのは最高の救いでした。


私がインターネットを始めた頃に身の回りに似たような境遇の人間はいなかったし(今は似た境遇の友人がいます!)、俺の嫁という言葉を知って少ししてから、夢小説を読んだりキャラクターに本気で恋をしたりする私は、いわゆる腐女子が多数派だった同年代の女性オタクからは浮き、からかいの対象になっていましたから、どうにか同じことを考えている人がいるという救いが欲しかったのです。
いや個人的にはからかいを超えていたと思いますが、話が逸れるので割愛させて頂きます。

どんなにひどい事を言われて笑われても、パソコンを開けば美少女キャラクターと結婚したい!という人がいます。
好きなキャラクターと性交したいという人もいます。
好きなキャラクターを舐めたい!という人もいます。

そんな人たちを見て私は一人じゃないんだ!と勇気づけられているうちに、私も一人のキャラクターに対して似たような事をインターネットで言うようになりました。
今思うと、俺の嫁いう言葉はいわゆるネットミームで、本気で言っていた人は少ないかもしれません。
それでも私の感覚に近い言葉を発している人がたくさんいるのは本当に嬉しかったんです。

そして、私の好きなキャラクターは男性なので「嫁」ではありませんでしたが、私も似たニュアンスの言葉を使っていました。


それから10年くらいの時が経ち、すこし年上だった私が恋をしているキャラクターは私より一回り年下になって、インターネットで好きなキャラクターを表す言葉は「推し」が過半数になっていました。
未だに私は好きなキャラクターを推しというのにイマイチ慣れません。私はキャラクターに好かれたいし、キャラクターを一人の人間として好きだから。
インターネット頑固おばさんなのかもしれません。

私は今でも俺の嫁という文化の中にいるのにと、置いていかれてしまった気分になりました。
おいてけぼりは寂しいから、またいつか俺の嫁というミームが流行らないかなって思っています。


だから、もし運命を感じたキャラクターがいたらまた「●●は俺の嫁!」って言葉を使って欲しいなって思います。
私は「あぁ、まだ仲間がいた!」と嬉しくなるし、きっとどこかにいるキャラクターに恋をしてしまった人も仲間がいたと喜ぶと思いますから。


という訳で、

早く私も侑士さんと運命的な出逢いをして、愛を育み、結婚して、末長く幸せに過ごしたいですね!


(やっぱり文体が安定せず、難しいです)

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